BlueNote TOKYO

CANDY DULFER - - report : CANDY D...

2009/05/07

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原田和典の公演初日リポート:CANDY DULFER with special guest SHEILA E.




おかえりなさい、と声をかけた方も多いのではないでしょうか。

キャンディ・ダルファーがブルーノート東京に戻ってきました。しかも今回は、スペシャル・ゲストにシーラ・Eを迎えての公演です。

ステージはまず、キャンディ・ダルファー・バンド単独の演奏から始まります。この4月に発売されたばかりの最新作『ファンクド・アップ&チルド・アウト』からの曲が中心です。もちろん殆どのナンバーが日本でライヴ演奏されるのは初めてでしょう。しかし満場のオーディエンスは、まるでずっと前からその曲を知っていたかのように笑顔で手拍子をとったり、体を揺らしています。

観客の反応が良ければ、ミュージシャンのテンションも更に上がってきます。ぼくは日本でしかキャンディの演奏を聴いたことはありませんが、これほどまでに乗りまくる彼女は、ひょっとしたら他のどこの国でも味わえないかも、と思いました。そのくらい、キャンディと日本のファンには“一体感”があるのです。キャンディは親日家として知られていますが、今回、彼女はさらに日本が大好きになったのではないでしょうか。

ヴォーカル曲の割合が増えたのも、個人的には嬉しいことでした。キャンディ、キーボード奏者のチャンス・ハワード、そしてレオナと、リード・ヴォーカルをとれるメンバーが3人もいて、しかも皆がそれぞれ魅力的な歌声を聴かせてくれるのですから、本当にぜいたくです。
シーラ・Eがどのあたりから登場したのかは、ぜひクラブに足を運んでご確認いただければと思います。彼女がドラムスやパーカッションで加わると、さらに演奏が強力にドライヴします。バンドの音に華やかさが増します。さすがです。

キャンディはMCで“シーラは私のアイドル、憧れの存在。共演したこの日を一生忘れることはないでしょう”と言っておりましたが、ブルーノート東京に居合わせたすべてのオーディエンスも、決してこの日を忘れないに違いありません。


5/6 wed - 5/11 mon
CANDY DULFER with special guest SHEILA E.
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☆ライブ映像は
こちら

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<< プロフィール・原田和典 >> 1970年生まれ。ジャズ誌編集長を経て、2005年ソロ活動を開始。 著書に『原田和典のJAZZ徒然草 地の巻』(プリズム) 『新・コルトレーンを聴け!』(ゴマ文庫)、 『世界最高のジャズ』(光文社新書)、 『清志郎を聴こうぜ!』(主婦と生活社)等。 共著に『猫ジャケ』(ミュージックマガジン)、 監修に『ジャズ・サックス・ディスク・ガイド』(シンコーミュージック・エンターテイメント)。好物は温泉、散歩、猫。