BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , LALAH HATHAWAY - - report : LALAH H...

2012/01/06

レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY
レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY


公演初日リポート:LALAH HATHAWAY



“ファースト・ドーター・オブ・ソウル!”というMCに導かれ、貫禄タップリに登場したのはレイラ・ハサウェイです。

大の親日家としても知られる彼女は、昨年ニュー・アルバム『ホエア・イット・オール・ビギンズ』を名門スタックス・レコードからリリースしたばかり。ソロ・シンガーとしてのキャリアも20年を超えました。父親にあたる伝説のシンガー・ソングライター、ダニー・ハサウェイは1969年にソロ・デビューして、その10年後に亡くなってしまいましたから、レイラは父親の2倍もの期間、第一線に立ち続けているわけですね。

最新作に収められている「IF YOU WANT TO」から、華やかなステージが始まりました。ぼくは今回のアルバムで予習してから、このライヴに向かったのですが、いきなりこの曲が飛び出して、すっかりいい気分になりました。これまでのレイラのCDは、どちらかというとテンポを抑えて、じっくり歌いこむような作風が多かったように感じます。しかし『ホエア・イット・オール・ビギンズ』におけるレイラは、よりダンサブルでワイルドです。ハジケているのです。“とってもダンサブルで、楽しみを共有できる曲”と前置きして、「SMALL OF MY BACK」も聴かせてくれました。

また、スタンダード・ナンバー「SUMMERTIME」では各ミュージシャンのプレイもたっぷりフィーチャー。ベースのティモシー・ベイリーJr.はジャコ・パストリアスへの敬愛を感じさせ、ドラマーのエリック・シーツもタイトなビートで盛り上げます(バスドラには、『ホエア・イット・オール・ビギンズ』のジャケット・イラストが描かれていました)。コーラスのトニ・スクラッグスがスキャットでアドリブをとり、それを受けたレイラがまたスキャットで応酬する場面もありました。いっぽう、「FOREVER, FOR ALWAYS, FOR LOVE」ではハード・ロック調のギター・ソロに大きなスポットを与えながら、渾身のヴォーカルで沸かせてくれました。

先日のメイシー・グレイの公演、そして8日まで開催されるレイラの公演と、「ブルーノート東京」ではR&B系ディーヴァのパフォーマンスが続いています。ソウルフルな歌声に触れて、元気いっぱいのニュー・イヤーを迎えようではありませんか。
(原田 2012 1.5)


● 1.5thu.-1.8sun.
LALAH HATHAWAY


レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY


LALAH HATHAWAY - ☆ パフォーマンス...

☆ パフォーマンス映像 : LALAH HATHAWAY

“ニュー・ソウルの伝説”ダニー・ハサウェイを父に持つ歌姫、レイラ・ハサウェイ。
名門スタックス・レーベルから発売された3年ぶりのニュー・アルバム
『ホエア・イット・オール・ビギンズ』も話題沸騰の彼女の
初日のパフォーマンス映像をアップしました。
公演は1.8sun. まで。
今年成人を迎えられる方はミュージック・チャージが無料に!
ご予約はお電話で(03-5485-0088)

●1.3tue.-1.4wed.
LALAH HATHAWAY



LALAH HATHAWAY - ☆ P+M映像 : LALAH...

2010/07/12

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☆ LALAH HATHAWAY


'70s初頭、ニュー・ソウル・ムーヴメントの旗手として活躍をした
ダニー・ハサウェイの娘であり、新生スタックスへの移籍でも話題を呼び
活躍を続けている実力派シンガー、レイラ・ハサウェイの
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました!
公演は7.14wed. まで。




●7.11sun.-7.14wed.
LALAH HATHAWAY



LALAH HATHAWAY - - report : LALAH H...

レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY
レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY


公演初日リポート:LALAH HATHAWAY



ロング・セラー中のアルバム『セルフ・ポートレイト』からのナンバー、旧作からのレパートリー、偉大なソウル・レジェンドたちのカヴァー、そしてフレンドリーなMC。

ブルーノート東京のブログで紹介されている「日本に帰るのが待ちきれないわ。ブルーノートに行ったら、ぜひ、リラックスして楽しんでほしいの。最初から最後までたっぷり楽しんでね」というコメント通りのステージを、レイラ・ハサウェイは届けてくれました。とにかく楽しくて快いのです。アコースティック・ギターとエレクトリック・ギターを絶妙に使い分けるケイタ・マツノ、強烈なスネア・ドラムで歌を盛りたてるエリック・ブラウン等、バック・メンバーも凄腕ばかり。こういうバンドの伴奏で歌うのは本当に気持ちいいだろうなあ、と心から思います。

「ファースト・ドーター・オブ・ソウル!」という紹介MCを受けて、レイラはステージに現れました。“ドーター”というのは、彼女が伝説のソウルマンであるダニー・ハサウェイの愛娘であることにちなんだものでしょう。

父親同様、ソングライターとしても才能を発揮するレイラですが、同時に彼女は“過去の名曲を自分のものにする才能”にも恵まれています。ぼくが見た初日のファースト・セットではルーサー・ヴァンドロスのカヴァー「FOREVER, FOR ALWAYS, FOR LOVE」をじっくりと聴かせ、マイケル・ジャクソンの「ROCK WITH YOU」では、やはりマイケルの大ヒット曲である「THRILLER」や「MAN IN THE MIRROR」の一節も挿入しながら盛り上げます。男性としては高めの声の持ち主だったマイケルの曲を、中低域を生かしたレイラの歌声で聴くのは実に新鮮な体験でした。本編ラストの「IT'S SOMETHIN'」では、途中でロング・スキャットを披露。名ジャズ・シンガー、サラ・ヴォーンに通じる節回しに、ぼくはさらに嬉しくなってしまいました。

アンコールはクルセイダーズとランディ・クロフォードの共演で大ヒットした「STREET LIFE」。この曲をレイラは、クルセイダーズの看板奏者であるジョー・サンプルとの共演盤『ソング・リヴズ・オン』でレコーディングしています。それを生で聴けるのは、会場に駆けつけたファンだけが味わえる喜びです。ランディの歌声がネオンきらめく繁華街の眠らない夜だとしたら、レイラのそれは月の輝く夜のしじまといったところでしょうか。

ぼくは彼女のデビュー当時の来日ライヴ(マーカス・ミラーのバンドの一員でした)も、『セルフ・ポートレイト』発売直後のステージも体験していますが、今回の公演は以前にも増して“声のふくよかさ”、“表現の艶”を感じさせてくれるものでした。成長し続けるアーティストを生で味わう喜びに浸りながら、ぼくはクラブを後にしました。
(原田 2010/7/12)


● 7.11sun.-7.14wed.
LALAH HATHAWAY


レイラ・ハサウェイ - LALAH HATHAWAY