BlueNote TOKYO
ARCHIVE 2010/04

2010/04/30

NILE RODGERS & CHIC - ☆ P+M映像 : NILE ...

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☆ NILE RODGERS & CHIC

“ダンス・ミュージックの帝王” ナイル・ロジャース、そして
数多くの大ヒットを飛ばしたスーパー・バンド、シック。
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました!
ギター・コンテストも公演中開催(決勝は公演最終日の5.2sun.)。
4.30fri. から再び登場、お見逃しなく!




●4.24sat.-4.26mon., 4.30fri.-5.2sun.
NILE RODGERS & CHIC



2010/04/28

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , SATORU SHIONOYA - - report : SATORU ...

塩谷 哲-SATORU SHIONOYA
塩谷 哲-SATORU SHIONOYA


report:SATORU SHIONOYA TRIO Live 2010



津軽三味線奏者・上妻宏光との“AGA-SHIO”や、ソロ・ピアノ作品『ソロ・ピアノ=ソロ・ソルト』も大好評の塩谷哲が、井上陽介(ベース)、山木秀夫(ドラムス)との最強トリオで「ブルーノート東京」に戻ってきてくれました。

約2年ぶりの登場になりますが、1曲目の一音目から恐ろしいほど息がピッタリです。「この3人は、前世からバンドを組んでいたんじゃないの?」と思えるほどです。塩谷の曲はメロディアスでリズミカルなので、聴いているととても楽しいのですが、随所に“キメ”が盛り込まれていて、演奏するほうはウカウカしていられないだろうな、と思うこともたびたびです。でもこの3人は笑顔をふりまきながら、どんなテクニックを要する曲も余裕綽綽で聴かせてくれます。

前回も十分、気持ちよい気分を味わわせてくれましたが、今回の公演は、より自由度が増しているように感じられました。各メンバーがちょっとしたきっかけを出すだけで音楽の流れが変わっていく、といえばいいでしょうか。CDに収められていたナンバーも、演奏がどんどん長くなって、発展してゆきます。音楽は生き物なんだなあ、と改めて思わせてくれる瞬間です。あえてジャンル分けすれば“ジャズ”となるのでしょうが、なにしろ全メンバーが幅広い活動をしている凄腕ばかりです。彼らの自由な感性を通したジャズは、どこまでも風通しのよい響きに覆われています。新曲「DELICIOUS BREEZE」や、『ソロ・ソルト』に入っている「慈愛(組曲「工場長の小さな憂鬱」より)」のトリオ・ヴァージョンが聴けたのも嬉しかったですねえ。

定評のあるMCも乗りが倍増、というか、ますます磨きがかかっているように感じられました。演奏で唸らせ、楽しませ、MCで爆笑の渦に巻き込む。塩谷哲は才人サウンド・クリエイター、ピアニストであると同時に、すばらしいエンターテイナーでもあるのです。

アンコールでは塩谷が“宇宙人”と呼ぶ盟友・小曽根真が飛び入り参加。塩谷と1台のピアノをわけあいながらすさまじいインプロヴィゼーションを繰り広げました。
とてつもない満足感を与えてくれる塩谷哲トリオの公演は 4/29 まで。お見逃しなく!
(原田和典 2010/4/28)


● 4.27tue.-4.29thu.
SATORU SHIONOYA TRIO Live 2010


塩谷 哲-SATORU SHIONOYA


2010/04/25

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , NILE RODGERS & CHIC - - report : NILE RO...

ナイル・ロジャース-NILE RODGERS
ナイル・ロジャース-NILE RODGERS


公演初日リポート:NILE RODGERS & CHIC


とても4月とは思えなかったここ数日の寒さがウソのように、きのうの東京は晴れ渡りました。
ナイル・ロジャース&シックのゴキゲンなファンキー・サウンドを迎えるのに、これほどふさわしい気候はなかったのではないでしょうか。

昨年は“ジャズ・クラブでお花見を”というコンセプトのもと、特別に持ち込まれた桜の木をバックにハッピー&ダンサブルなセッションを繰り広げてくれた彼ら。しかし今年は、ミュージシャン自身が暖かな春を運んできてくれたようです。

今回のツアーは、「LE FREAK(おしゃれフリーク)」、「GOOD TIMES」をはじめとする泣く子も踊り出す大ヒット曲や、恒例の“ギター・コンテスト”(ライブ中にアーティストから参加を呼びかけられた時に立候補して、「LE FREAK(おしゃれフリーク)」をバンドと一緒に弾く。各セットの優勝者は5月2日に行なわれる決勝大会に出て、そこで勝利したひとにはナイルのサイン入りギターがプレゼントされる)に加え、もうひとつ大きな目玉があります。ナイルの音楽生活を総括したボックス・セットの発売予告を兼ねて、彼が手がけた数々の歴史的ナンバーが、シック名義で日本初披露されたのです。今回、新たにメンバーに加わったメキシコ出身のメリッサ・ヒメネスがマドンナの定番「LIKE A VIRGIN」を歌い、ドラマーのラルフ・ロールはデヴィッド・ボウイのビッグ・ヒット「LET'S DANCE」でソウルフルな喉を響かせます。

そのほかにも、知ってる曲が出るわ出るわ・・・・。プログラムのおしまいで、ナイルは「今夜やった曲は全部オレが書いてプロデュースしたんだぜ! 信じられるかい?」とオーディエンスに語りかけていましたが、本当に彼の才能には驚かされるばかりです。しかもそれが決してお高くとまった芸術的なものではなく、常にダンサブルでハッピー、庶民的なのですから本当に嬉しくなってしまいます。長年にわたって誰もが口ずさむような曲を書き続けているナイルのようなミュージシャンのほうが、小難しいことをやって一部にありがたがられる向きよりもよほど高度で尊い。ぼくはそう思います。

白を基調にしたメンバーのコスチュームも実にお洒落でした。見ても聴いても踊っても最高。やっぱり彼らはとことんchicな連中です。
(原田 2010/4/24)




● 4.24sat.-4.26mon., 4.30fri.-5.2sun.
NILE RODGERS & CHIC


ナイル・ロジャース-NILE RODGERS


2010/04/22

GIOVANNI MIRABASSI - ☆ P+M映像 : MIRAB...

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☆ MIRABASSI, RENZI & PARKER TRIO

長い歴史を持つ外国人大学や、世界的なジャズ・フェスティヴァル
“Umbria Jazz”で有名なイタリアウンブリア州の州都、ペルージャの出身で
現在はパリ在住の人気ピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシ。
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました!
ヨーロピアン・ジャズの旗手がジャンルカ・レンジ(ベース)、
レオン・パーカー(ドラムス)とのトリオで昨晩からブルーノート東京に
ふたたび登場、素晴しい演奏を繰り広げています。
公演は4.23fri. まで。




●4.21wed.-4.23fri.
MIRABASSI, RENZI & PARKER TRIO



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , GIOVANNI MIRABASSI - - report : MIRABAS...

ジョヴァンニ・ミラバッシ-GIOVANNI MIRABASSI
ジョヴァンニ・ミラバッシ-GIOVANNI MIRABASSI


公演初日リポート:MIRABASSI, RENZI & PARKER TRIO



前回登場したとき、彼らはジョヴァンニ・ミラバッシ・トリオと名乗っていました。
しかし今回は、“ミラバッシ、レンジ、パーカー・トリオ”という、各メンバーの名前を並べたユニット名での出演です。

3人が繰り広げる音の会話、それこそ彼らのステージの特徴です。メンバーの誰一人が入れ替わっても、あの香り高い世界は生まれ得ないでしょう。テーマ・メロディを奏でるのはピアノが中心ですが、ベースやドラムスが単なる伴奏に甘んじていないのは、彼らのパフォーマンスに接すればわかります。全員が演奏の主役なのです。また、レパートリーの殆どは、3人が持ち寄ったオリジナル曲で構成されています。その点でも、今回の“改名”は大成功だったといえます。

アイスランドの火山噴火の余波で今だヨーロッパの空路は安定していません。きょうアップされた movie の中のメッセージで "3 days travel " と本人たちが言ってましたが、“ミラバッシ、レンジ、パーカー・トリオ”は陸路でヨーロッパを移動し、香港経由の飛行機で来日したとのこと。しかし演奏に疲れはまったく見られず、というか、むしろこちらに元気を与えてくれるほど颯爽としたものでした。ぼくが見た初日セカンド・セットは、何かにとりつかれたかのようにテンションの高いプレイが90分近くにわたって続きました。前回、エレクトリック・アップライト・ベースを弾いていたジャンルカ・レンジは今回、コントラバスを使用し、重厚な音色と超絶技巧で酔わせてくれましたし、ドラムの各部位(シンバルやタムの縁なども含む)を使って、多彩なビートを打ち出すレオン・パーカーは今回も“リズムの化身”ぶりを存分に発揮していました。もちろんミラバッシのフレーズは流麗そのもの、頭を鍵盤に近づけ、両手の間に挟むようにして弾くスタイルはどこかビル・エヴァンスを連想させます。

前回より4ビートのナンバーやラテン調の曲が増えたのも、個人的には嬉しいところです。ジョン・コルトレーンの演奏で有名な「IMPRESSIONS」とアメリカン・スタンダードの「ALONE TOGETHER」に斬新なアレンジをほどこし、しかもメドレーとして聴かせてくれたのにも驚きました。きけば今回の公演は3日間ともライヴ・レコーディングされているとのこと。それも演奏の気合に拍車をかけているのでしょうか。

本日、明日「ブルーノート東京」にいらっしゃる方は、ぜひ盛大に彼らの熱演を盛り上げていただければと思います。CDに皆様の拍手が入るかもしれませんよ。
(原田 2010/4/21)


● 4.21wed.-4.23fri.
MIRABASSI, RENZI & PARKER TRIO


ジョヴァンニ・ミラバッシ-GIOVANNI MIRABASSI


2010/04/13

ROBERT CRAY - ☆ P+M映像 : ROBER...

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☆ ROBERT CRAY

新世代のブルーズ・マンとして注目を集め'80年代には『ストロング・パースウェイダー』
が100万枚を超えるヒットを記録、グラミーも受賞したロバート。
そのギター・プレイとヴォーカルのすごさはもちろん、エリック・クラプトンが
カバーした「バッド・インフルエンス」、大ヒットした「スモーキング・ガン」
をはじめ数多くの素晴しい楽曲でも高い評価を受けてきた彼が、
クラブでどんなパフォーマンスを繰り広げるのか。
ロバートの心ゆさぶる魂の叫び&ギター・プレイを、どうぞお聴き逃しなく!!
公演は4.17sat. まで。(4.14wed.OFF)




●4.12mon.-4.17sat. (4.14wed.OFF)
ROBERT CRAY



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , ROBERT CRAY - - report : ROBERT ...

ロバート・クレイ-ROBERT CRAY
ロバート・クレイ-ROBERT CRAY



- report : ROBERT CRAY


ロバート・クレイ・バンドをクラブで、しかも約1週間にわたって聴ける!
たいへんな快挙です。昨年は野外フェスティヴァルのために来日し、素晴らしいパフォーマンスでファンを沸かせたそうですが、今、それが至近距離で体験できるのです。ニュアンスに富んだ絶品のギター・プレイ、熱いヴォーカルにぼくは、全身で浸りました。

MC第一声でクレイは‘We are the Robert Cray Band!’ といいました。ここにもぼくは感銘を受けました。自分ひとりがスターで他のミュージシャンは入れ替え可能な伴奏者、という認識ではなく、あくまで4人揃ってひとつのユニットなのだ、ということなのでしょう。クレイは何度も各ミュージシャンの名前を紹介し、曲が終わると彼らと打ち合わせて次の曲を決めるシーンもありました。メンバー全員が互いを信頼し、心の底から音楽に興じている様子が、ありありと伝わってきます。

ロバート・クレイ=ブルースという公式は不動のものです。しかし彼がブルースに魅了されたきっかけは、それまでのブルースマンとは違います。1953年生まれの彼はビートルズに感銘を受け、ジミ・ヘンドリックスに触発され、そのルーツをたどっていくうちにブルースへ深入りしました。ビートルズとジミには、「ブルースから影響を受けている」というほかに「自分でつくった歌を自分で歌う」という共通点もあります。クレイが歩んできた道はまさにそれ、いいかたをかえれば彼は「ブルース畑を中心に活動を続けているシンガー・ソングライター」であるのです。

ぼくが見た初日ファースト・セットのプログラムは基本的に新曲中心でしたが、その間にアルバート・キングを魅了した「PHONE BOOTH」、エリック・クラプトンもとりあげた「BAD INFLUENCE」など、いまや古典的となったナンバーを巧みに挟み込みます。もちろん、100万枚を売りあげた大ヒット曲「SMOKING GUN」も聴かせてくれました。R&B、ファンク、ゴスペル等の影響を感じさせる曲作り、火を噴くようなギター、そして力強いヴォーカル。そのすべてが一体となった“ロバート・クレイの世界”に、心底酔いしれました。

ぼくがクレイを初めて聴いたのは‘80年代のことでした。そのときは「ずいぶんスマートなブルースマンが登場したなあ」と思ったものですが、いまクレイの音楽をじかに浴びると、「こんなにゴツく、逞しく、熱い音楽は久しぶりだなあ」と感じるのですから不思議なものです。それだけ世の中がヤワになってきたということなのかもしれません

が、とにかくロバート・クレイ・バンドは今も旬です。17日までの公演中、ひとりでも多くの方に、このガッツあふれるサウンドを体験していただきたいと思います。
(原田 2010/4/12)


● 4.12mon.-4.17sat. (4.14wed.OFF)
ROBERT CRAY



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