BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , HILARY KOLE - - report : HILARY ...

2012/06/27

ヒラリー・コール - HILARY KOLE
ヒラリー・コール - HILARY KOLE


公演初日リポート:
HILARY KOLE


「日本に6,7回は来ていると思うけど、ブルーノート東京で歌うのは初めて。ついにこの舞台に立てて嬉しいわ」。そう言いながら、ヒラリー・コールは満面の笑顔で歌い始めました。

子供の頃から歌が大好きで、やがてマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックに入学。数々のミュージカルにも出演し、ヘミングウェイもよく宿泊したというニューヨーク「アルゴンキン・ホテル」内にあるクラブ「オーク・ルーム」での公演はソールド・アウトを記録しています。デビュー作『魅せられし心』は日本のAMAZON.COM年間ジャズ・チャートで3位にランクされました。実力と美貌を兼ね備えた歌姫として、人気はうなぎのぼりです。

この日の1曲目は「‘DEED I DO」でした。インストゥルメンタルではそれほどとりあげられることがありませんが、ペギー・リー、レイ・チャールズ、エラ・フィッツジェラルド、ダイアナ・クラールなど数多くの歌手に愛されているナンバーです。ヒラリーは原曲のメロディを自由に変えて歌い、すぐさまスキャットに突入します。続いて歌い始めたのは「ISN'T THIS A LOVELY DAY」という、これも歌い手に人気のある楽曲。冒頭のヴァース(前歌)部分をア・カペラでこなし、その後コーラス(主題)部分に移ります。ジョン・ハートの卓越したギターが、ヒラリーの歌声に彩りを添えていきます。

「私が大好きなものが3つあるの。FOOD、LOVE、そしてJAZZ」。こう前置きして始まったのは、これまた渋い「BETTER THAN ANYTHING」です。鬼才シンガー・ソングライター、ボブ・ドローの傑作ですね。3拍子に乗って、ヒラリーは軽やかに歌います。その後もドリ・カイミ作のボサノヴァ「LIKE A LOVER」、ラテン・リズムから4ビートになる「I ONLY HAVE EYES FOR YOU」、ビートルズ・ナンバー「AND I LOVE HER」を女性の視点からカヴァーした「AND I LOVE HIM」といった名曲の数々を、つぎつぎと楽しませてくれました。また、「DON'T EVER LEAVE ME / ONCE UPON A SUMMERTIME」のメドレーでは、ピアノの弾き語りも聴かせてくれました。

ジャズ・ヴォーカルの新歌姫、ヒラリー・コールのステージは本日も開催されます。
(原田 2012 6.26)


● 6.26tue.-6.27wed.
HILARY KOLE

☆ 参考:セットリストはこちら


ヒラリー・コール - HILARY KOLE