BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , NATALIE COLE - - report : NATALIE...

2012/11/23

ナタリー・コール - NATALIE COLE
ナタリー・コール - NATALIE COLE


公演初日リポート:
NATALIE COLE



現代を代表する大エンターテイナー、ナタリー・コールが今年も元気な姿を見せています。伸びやかな声、上品なステージ・マナー、語りかけるようなMC、粋なドレスの着こなし。実にエレガントです。

ナタリーのライヴには、彼女自身の歌声に加え、大きな聴き所があります。バンド・メンバーによるインストゥルメンタル・ナンバーです。この日はジョシュ・ネルソン(ピアノ)、アンソニー・ピュリッツィ(ギター)、エドウィン・リヴィングストン(ベース)、ロバート・ミラー(ドラムス)がアドリブをたっぷり交えながらスリリングなアップ・テンポ曲を届けました。アンソニーの速弾きは、“目にもとまらぬ”といった感じです。

場内が暖まってくると同時に、スター・タイムが始まります。キラキラ光る特製のマイクを持ったナタリーは満面の笑顔で「コンニチワ」といい、続いて「THE BEST IS YET TO COME」を歌います。フランク ・シナトラがとりあげたことでも知られるナンバーですが、これを“ナタリー節”で聴くのもオツなもの。サンバ風の「SUMMER SUN」、敬愛するエラ・フィッツジェラルドの持ち歌である「A TISKET A TASKET」等を、快調に歌いこなします。「日本の皆さんにまたお目にかかれて嬉しい。私はブルーノートで歌うのが大好き。お客さんが心から音楽を愛していることが伝わってくるから」というナタリーのMCが示すとおりの、誠実で熱のこもったパフォーマンスです。

中盤ではマイケル・フランクス作「TELL ME ALL ABOUT IT」、セルジオ・メンデス&ブラジル’66で有名な「LIKE A LOVER」を、しっとりと歌い上げました。そしてラスト・パートは、父親ナット・キング・コールゆかりのナンバーを集めたコーナーです。アラン・ブロードベント(ブルーノート東京には、チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウエストの一員として出演したことがあります)の編曲を使った「YOU GO TO MY HEAD」を歌い終えた後、ステージ背後にスクリーンが登場します。客席は「ついにこの曲が来た!」と、沸きに沸きます。そうです、「UNFORGETTABLE」です。スクリーンに映し出された父ナット・キング・コールと、目の前にいるナタリーがデュエットします。熱心なファンにはすっかりおなじみの演出ですが、見るごとに新たな感銘を与えてくれるところは、さすが“本物のエンタテインメント”です。ナタリーもいつの間にか父の享年を超えてしまいました。しかし今も彼は彼女にとって永遠の目標であり、最高の男性のひとりなのでしょう。

実はセットリストの秘話を耳にしました。その日にナタリーが何を歌いたいと要望しても対応できるよう、バンドは相当な数の持ち曲を用意しているそうで、さらに昨年の公演では連日午後に新たな曲をナタリー本人とバンド全員でリハーサルし、その夜のセットリストに取り入れていたと聞きました。ジャズ、R&B、A.O.R.からハード・ロックまで、オーディエンスの雰囲気にあわせステージでチョイスされる曲目もあるそうで、各ステージでどのような演奏の披露に巡り会うか、大きな楽しみのひとつです。公演は、来週の水曜まで続きます(月曜はオフ)。
(原田 2012 11.22)


● 11.22thu.-11.28wed. (11.26mon.OFF)
NATALIE COLE
☆ 参考:セットリストはこちら


インコグニート - INCOGNITO


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2011/09/26

ナタリー・コール - NATALIE COLE
ナタリー・コール - NATALIE COLE


公演初日リポート:NATALIE COLE



ビッグ・スター、ナタリー・コールの世界的にも希少なクラブ公演が昨日から始まりました。期日は10月3日までの1週間(9月29日はオフ)。今回もセットごとに、たくさんのファンに感動のひとときを届けてくれることでしょう。今回も音楽監督兼キーボード奏者のゲイル・デドリック、息子でパーカッション奏者のロバート・ヤンシー等、気心の知れた仲間に囲まれてのステージです。

バンド・メンバーのインストゥルメンタル・ナンバーが終わった後、お待ちかねのナタリーが登場します。衣装だけではなく、マイクもキラキラした素材でコーティングされているあたり、さすがスターです。

歌いだしたのは「IT‘S SAND MAN」。1940年代初頭のカウント・ベイシー・オーケストラのレパートリーに歌詞をつけたものですが、こんな渋い曲、どこから見つけてきたのでしょう。まるでスイング全盛期にタイムスリップしたかのように、ナタリーは歌ってくれました。そして“大好きなシンガーに捧げます”と前置きして、フランク・シナトラの「NICE ‘N’ EASY」、エラ・フィッツジェラルドの「MR.PAGANINI」、ペギー・リー(オリジナルはリトル・ウィリー・ジョン)の「FEVER」等を、ナタリー流の解釈で披露。大会場でのパフォーマンスも得意とするナタリーですが、こうしたジャズ・テイストたっぷりのナンバーは、クラブで聴いてこそ最高の味わいを発揮します。

中盤はバラード・コーナーといったところでしょうか。シャンソンが原曲の「I WISH YOU LOVE」、チャーリー・チャップリンが書いた「SMILE」等を淡々と歌い、もちろん父親ナット・キング・コールとのヴァーチャル・デュエット「UNFORGETTABLE」も聴かせてくれました。奇しくも今年は父ナットが初来日公演を行なってからちょうど50年。若くして亡くなったこともあり、いまや伝説の存在以外のなにものでもないナット・キング・コールですが、その血はナタリーに受け継がれています。

その後もランディ・ニューマン作曲の「I THINK IT’S GONNA RAIN TODAY」(個人的にはニーナ・シモンのヴァージョンが印象に残っています)をしっとりと聴かせ、ラストでは意外にもザ・バンドの「THE WEIGHT」をカヴァー。ナタリーはこの夏、オールマン・ブラザーズ・バンドとの共演ライヴでこの曲を歌い、すっかり気に入ってしまったとか。そのまま現在の演目にも取り入れているのだそうです。

スインギーなものから、しっとりしたバラード、そして土の臭いがするようなロック・ナンバーまで。ナタリーの多彩な魅力を堪能できた90分でした。
(原田 2011 9.26)


● 9.26mon.-10.3mon. (9.29thu.OFF)
NATALIE COLE


ナタリー・コール - NATALIE COLE


NATALIE COLE - ☆ P+M映像 : NATAL...

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☆ NATALIE COLE

R&Bからスタンダード・ナンバーまで、あらゆるレパートリーに魅力を発揮。
ナット・キング・コールを父に持つ世界最高峰のエンターテイナー、
ナタリー・コールのパフォーマンス&メッセージ映像をアップいたしました。
世界的にも希少なこのクラブ出演、深く豊かなナタリーの世界を
手の届くような距離で味わいたい。
公演は10.3mon. まで。(9.29thu.OFF)

●9.26mon.-10.3mon. (9.29thu.OFF)
NATALIE COLE



NATALIE COLE - - report : NATALIE...

2010/05/17

ナタリー・コール-NATALIE COLE
ナタリー・コール-NATALIE COLE


公演初日リポート:NATALIE COLE


ナタリー・コールが「ブルーノート東京」に戻ってきてくれました。昨日から、絶好調のライヴを繰り広げています。
2008年の秋に入院し、しばらく静養していたとのことですが、充電期間は完了しました。今年に入ってからのナタリーは「ウィ・アー・ザ・ワールド25フォー・ハイチ」への参加を筆頭に、精力的に活動を展開しています。

バンドスタンドにあらわれたナタリーは「どうかリラックスして楽しんでくださいね」といいながら、軽やかに歌い始めました。張りのある声、風格にあふれたステージングは、歌姫復活を強く印象づけました。
R&B、ソウル・ミュージックの世界でも数多くのヒット曲を持つナタリーですが、ぼくが見た初日のファースト・セットは新作『スティル・アンフォゲッタブル』のレパートリーが中心でした。偉大なシンガー/ピアニストである父親、ナット・キング・コールにちなんだ名曲の数々をナタリー流に聴かせてくれたのです。

語りかけるように歌われた「FOR SENTIMENTAL REASONS」、原曲通り3拍子でアレンジされた「TENDERLY」、いずれも絶品でした。そして大スタンダード・ナンバー「AUTUMN LEAVES(枯葉)」を英語とフランス語で聴かせてくれました。この歌、もともとはシャンソン歌手のイヴ・モンタンがフランスで流行させたものですが、これを英語で歌い、世界に広めたのはナット・キング・コールなのです。

もちろん、お待ちかねの「UNFORGETTABLE」も披露されました。ステージ後部のスクリーンにナット(と子供時代のナタリー)の姿が映し出され、父娘のヴァーチャル・デュエットが始まります。ナットの柔らかく、包み込むような歌声と、ナタリーの芯の強いヴォーカルが美しいハーモニーを奏でます。きくところによると一時のナタリーは「ナット・キング・コールの娘」といわれることが大変なプレッシャーだったようです。しかし今は積極的に父親の曲を歌い、MCで「マイ・ダッド」という言葉を連発します。

ナット・キング・コールが亡くなって今年で45年が経ちます。しかしその歌心は、確実にナタリーに受け継がれているのです。
ライヴは23日まで続きます(19日はオフ)。ビッグ・スターの充実のステージをどうぞ、ご体感ください!
(原田 2010/5/17)


● 5.16sun.-5.23sun. (5.19wed.OFF)
NATALIE COLE


ナタリー・コール-NATALIE COLE


NATALIE COLE , 特別インタビュー - - Interview : NATA...

2010/05/15


exclusive interview : NATALIE COLE


ナタリー・コールのショート・インタビュー!
来日直後のナタリー・コールが、今回の公演への想いを語ってくれました。

NATALIE COLE

→ NATALIE COLEの公演詳細はこちらから


Q. 1
今回は2年ぶりのブルーノート東京ご出演になりますが。

☆ NATALIE COLE(以下、☆ NC):
In February of 2008, I was diagnosed with Hepatitis C, and in June of that same year I came to Tokyo to perform at the Blue Note.
I did not want to disappoint my fans, and so I decided I would do the best I could!
It was a very difficult time for me, but I could feel the support and love of the audience....something I will never forget.

I had a kidney transplant In 2009 and I have never felt! better!
:
私は2008年の2月にC型肝炎と診断され、同じ年の6月、ブルーノートに出演のため東京へ来ました。ファンの皆さんをがっかりさせたくなかったので、ベストを尽くすことに決めたのです。私にとってはとても苦しい時期でした。しかし観客の皆さんが支えてくれ、その愛を感じました。そのことは今後も決して忘れないでしょう。

2009年に腎臓移植を受けて、今までになく体調がよくなりました!



Q. 2
今回のショウについて。

☆ NC:
We are going to have a great show incorporating songs from the Still Unforgettable CD, of course the Unforgettable CD and songs from the Great American Songbook.
And I will always try to perform some of my R&b hits like Mr. Melody
And This Will Be!
:
スティル・アンフォゲッタブルのCD からの曲と、そしてもちろんアンフォゲッタブルのCDからも、さらにグレート・アメリカン・ソングブックからの曲で構成して、すばらしいステージにします。
それから、いつもそうですがR&Bのヒット曲、ミスター・メロディーとか、そういった曲もやります。
そして、ディス・ウィル・ビーも!




Q. 3
今回の東京滞在で楽しみにされていることはありますか?

☆ NC:
As far as what I like to do while I am in Tokyo-----shopping of course!!
I am hoping to find a beautiful kimono on this trip.
:
東京にいる間に私がしたいことといえば・・・もちろんショッピングです!!
今回はきれいな着物が見つかるといいなと思っています。




Q. 4
ショウを楽しみにされている皆様へメッセージをどうぞ。

☆ NC:
To my fans....

I can't wait to see you all!
Your love and prayers got me through a really difficul time and this time, there will be tears of joy all around!

I will be celebratieenge My one year anniversary on May 19th at the Blue Note Tokyo since the surgery.
It will be a fun night

Thank you.
:
ファンの皆さんへ・・・

お会いする日が待ちきれません!
皆さんの愛やお祈りのおかげで、私はとても辛い時期を乗り切ることができました。そして今回は、喜びの涙が辺り一面にあふれることでしょう!

私は5月19日にブルーノート東京で(手術後の)一周年記念を祝うことになります。
きっと楽しい夜になることでしょう。

ありがとうございます。



●5.16sun.-5.23sun. (5.19wed.OFF)
NATALIE COLE





◆ NATALIE COLE
 official web site : http://www.nataliecole.com



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