BlueNote TOKYO

'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , C.O.E.D. - - report : C.O.E.D...

2009/09/19

C.O.E.D(クロニクルズ・オブ・エヴリ・ディーヴァ)-C.O.E.D(CHRONICLES OF EVERY DIVA)
C.O.E.D(クロニクルズ・オブ・エヴリ・ディーヴァ)-C.O.E.D(CHRONICLES OF EVERY DIVA)公演初日リポート : C.O.E.D.



超豪華オール女性ユニット、C.O.E.D.が遂に「ブルーノート東京」上陸です。

C.O.E.D.とは、“Chronicles Of Every Diva”の略。なかなかカッチリした日本語訳が見当たらないところですが、とにかく、ようするに、みんなディーヴァなのです。それぞれがリード・ヴォーカルもコーラスもできて、しかも楽器のフレーズがものすごく歌っているという、大変な歌姫集団であるのです。

説明不要のドラムス&パーカッション奏者、シーラ・E。サポートもソロもスラッピングも思いのままのベース奏者、ロンダ・スミス。ソウルフルなヴォーカルとワイルドなギターで華をまきちらすキャット・ダイソン。この3人はプリンスとゆかりの深いミュージシャンですね。少しもゆるまないテンション、ステージの最初から最後まで疾走し続けるスタミナの何割かは、プリンスとの日々によって培われたものでしょう。キーボードのカサンドラ・オニールはメイシー・グレイ、チャカ・カーン、ベイビーフェイスなどのサポートを務めてきました。以上4人が、C.O.E.D.のオリジナル・メンバーです。

しかもこの東京公演には、スペシャル・ゲストとしてサックス奏者でシンガーのミンディ・エイベアも参加しました。フュージョン〜スムース・ジャズの名門であるGRPレーベルからデビューして以来、華やかな活動を続けている注目のミュージシャンです。彼女のブロウが加わることによって、C.O.E.D.のサウンドは一層華やかになりました。

キャリア的にもネーム・バリュー的にもシーラが突出しているのは事実でしょうが、演奏はメンバー全員が対等といっていいものでした。マイケル・ジャクソンの「BLACK OR WHITE」の痛快なカヴァーで幕を開けたステージは、ミンディをフィーチャーした「SLINKY」へと受け継がれ、「REAL MAN」ではキャットが“100万ドルなんていらない、キャデラックもいらない、あたしはリアル・マンが欲しい”と、ブルージーに歌いあげます。カサンドラはTOTOのカヴァー「AFRICA」をしっとりと演じ、ロンダは「LOVE BAZAR」の中に、敬愛するジャコ・パストリアスの名曲「TEEN TOWN」のフレーズを挿入します。そして本編ラストは“待ってました!”の「THE GLAMOROUS LIFE」。まさしくシーラの独壇場です。ステージにティンバレスがセットされただけで、オーディエンスは沸きに沸き、総立ちになりました。

アンコールでは全員椅子に座り、打ち込みのバック・トラックに合わせてコーラスを披露。この「MY HEART SONG」、まだアメリカ公演では一度も取りあげたことがないそうです。こんなに素敵なバラードを、世界でいちはやく味わうことができるとは、実に実に幸せじゃないですか。
(原田 2009/9/18)


● 2009 9/18fri.-9/21mon.
C.O.E.D(CHRONICLES OF EVERY DIVA)
featuring SHEILA E., RHONDA SMITH, KAT DYSON, CASSANDRA O' NEAL&MINDI ABAIR

C.O.E.D(クロニクルズ・オブ・エヴリ・ディーヴァ)-C.O.E.D(CHRONICLES OF EVERY DIVA)