BlueNote TOKYO
ARCHIVE 2010/08

ROY HAYNES - ☆ P+M映像 : ROY H...

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☆ ROY HAYNES

『俺には、過去を振り返っている暇なんて無い。
前に向かってひたすら、進んでいくのみだ!』
1926年生まれ、チャーリー・パーカー、サラ・ヴォーンをはじめ
ジャズのビッグ・アーティストたちのサウンドをその繊細かつ
パワフルなドラミングで支えてアート・ブレイキー、
エルヴィン・ジョーンズらと並びジャズのトップ・ドラマーとして
活躍してきたロイ・ヘインズ。
’80年代以降もチック・コリア、パット・メセニー、
ミシェル・ペトルチアーニらのレコーディング/ツアーに参加。
冒頭の言葉通り、過去の栄光にとらわれず、果敢に挑んでいく
その姿勢/演奏は世代を超え、多くのミュージシャン、ファンから
熱い支持を受けています。お盆休みは驚異の85歳、
ロイ・ヘインズの熱いパフォーマンス、生き様をご覧ください。

初日のパフォーマンス&メッセージ映像はこちらから。
公演は8.16mon. まで、学生限定の割引プランもご用意しています。

●8.13fri.-8.16mon.
ROY HAYNES 85 & THE FOUNTAIN OF YOUTH BAND



2010/08/09

CLEMENTINE - ☆ P+M映像 : CLEME...

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☆ CLEMENTINE

話題騒然!!『元祖天才バカボン』『うる星やつら』
『キテレツ大百科』をはじめとした、人気アニメの主題歌を歌った
アルバム『アニメンティーヌ Bossa du Anime』が大反響を呼んでいる
フランスのポップ・シンガー、クレモンティーヌが8.8sun.から
ブルーノート東京に出演中。
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました。
公演は8.11wed. まで。

●8.8sun.-8.11wed.
CLEMENTINE



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , CLEMENTINE - - report : CLÉ...

クレモンティーヌ - CLEMENTINE
クレモンティーヌ - CLEMENTINE

公演初日リポート:CLÉMENTINE


いつも大好評のクレモンティーヌの公演が、今年もおこなわれています。今回は最新作『アニメンティーヌ』を引っさげてのステージです。ぼくは8月8日、初日のファースト・セットを楽しみました。

この日に限り午後4時開演、20歳未満の方も入場可ということで、親子連れが目立ちます。また、女性限定の企画「YUKATA de JAZZ」(浴衣で御来場いただいたお客様にオリジナル・カクテルがプレゼントされる)実施中ということもあって、浴衣姿の女性も数多く目につきました。いつも華やかな客席が、より一層、華やかに感じられます。

そしてライヴの演目も、ブルーノート東京21年の歴史を通じて“最異色”の範疇に入るものだったのでは、と思います。なにしろ主なレパートリーが「天才バカボン」、「サザエさん」、「崖の上のポニョ」、「うる星やつら」、「ドラえもん」等、アニメの楽曲だからです。しかしこれが趣味の良いボサ・ノヴァやサンバにアレンジされ、陰影豊かなコード(和音)がつき、フランス語で歌われるとあら不思議、味わいタップリのお洒落ナンバーになるのです。

考えてみれば、こうしたアニメ・ソングの作曲家は多方面にわたる音楽経験を十分に積んだ重鎮たちです。「ポニョ」を作曲した久石譲のペンネームが、ジャズ〜ポップスの編曲家であるクインシー・ジョーンズから来ているという話をどこかでお聞きになった方もおられるのではないでしょうか。「バカボン」(クレモンティーヌは「天才バカボン」のサビから歌い始め、その後「元祖天才バカボン」のメロディにつなげていました)の作曲家である渡辺岳夫は、フランスでクラシックを学んでいたことがありますね。

どの曲も感慨深いものがありましたが(もっとも、ぼくがリアルタイムで「うる星やつら」や「ドラえもん」を見ていた頃はまだ、アニメという言葉がなくて単に“テレビ漫画”と呼んでいました)、個人的に驚いたのは、やはり「バカボン」でしょうか。原曲の譜割りを2倍にして(つまり1小節だったところを2小節に伸ばして)、ゆったりとした乗りをかもし出しつつ歌うクレモンティーヌ、そして伴奏バンドは、この曲から新たな魅力を引き出してくれました。

もちろん「男と女」、「マイ・ウェイ」、「オー・シャンゼリゼ」等、フレンチ・テイストあふれるナンバーもたっぷり。彼女の魅力を、いろんな一面から楽しむことができました。今回の来日で、クレモンティーヌはさらに多くのファンを獲得することでしょう。
(原田 2010/8/8)


● 8.8sun.-8.11wed.
CLÉMENTINE

クレモンティーヌ - CLEMENTINE


2010/08/06

TONY DESARE - ☆ P+M映像 : TONY ...

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☆ TONY DESARE

N.Y.を拠点に活躍、粋な歌声と端正で甘いマスクで人気を博している
正統派ジャズ・ヴォーカリスト&ピアニスト、トニー・デセール。
マイケル・ブーブレ、ジェイミー・カラムといった人気シンガーたちと
並んで活躍する新世代の“スタンダード・ナンバーの貴公子”
トニーの公演が昨晩、初日を迎えました。
今回はギター、ベースとのドラムレス・トリオで出演し
ジャズ・スタンダードはもちろん、プリンスやブルース・
スプリングスティーンのナンバーも、トニーならではのスタイルで披露。
暑い夏の夜はトニーの歌声とピアノに包まれて、
ロマンティックで心地よいひとときを過ごしませんか?
公演は8.7sat. まで。

★1日1ショウならではの贅沢なプログラム!
初日(8.5thu.)のセットリストはこちら



●8.5thu.-8.7sat. ※本公演は1日1ショウ
TONY DESARE



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TONY DESARE - トニー・デセール
TONY DESARE - トニー・デセール


公演リポート:TONY DESARE


伸び盛りのエンターテイナー、トニー・デセールの技のすべてを味わった!
そうビックリマークつきで書きたくなるほど、爽快で満腹感溢れるステージで、トニーはファンをもてなしてくれました。

オープニングではまず、ギターのエド・デッカーとベースのスティーヴ・ドイルが登場。二人が小気味よいビートを刻む中、颯爽とトニーが登場します。CDジャケットをごらんになればわかるように、貴公子然としたルックスの持ち主であるトニーですが、間近で見ると、彼が決して近寄りがたい2枚目ではないことがわかります。ハンサムなのに、なんともいえない「親しみやすさ」があるのです。
さっそくピアノを弾きながら歌うのだろうと思ったら、そのままマイクを握って立って歌い始めました。うっすら目を閉じながら、歌詞にあわせて左手を動かします。そこには、たった数小節で、すっかり歌の主人公になりきっているトニーがいました。

続いてトニーはピアノの椅子に座ります。あとはもう、トニー・デセール・トリオの妙技に酔いしれるのみです。ピアノ、ギター、ベースのトリオは古くから弾き語りピアニストにとって“黄金のメニュー”でした。その開祖というべきナット・キング・コールを筆頭に、バディ・グレコ、ペイジ・キャヴァノー、チャールズ・ブラウンなど多くの巨星が、ギターとベースをバックにピアノで弾き語りました。そんな由緒正しいフォーマットを現代に継承し、サムシング・ニューを付け加えようとしているところもトニー・トリオの魅力です。

彼らのプログラムは本当に多彩です。「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」、「JUST IN TIME」のようなスタンダード・ナンバーはいうまでもなく、プリンスの「KISS」をジャジーに聴かせ、「AUTUMN LEAVES」ではソロ・ピアノで唸らせ、キング・コールの当たり曲「SWEET LORRAINE」はなんと、ベースとヴォーカルのデュオで披露。もちろん自作の曲も聴かせてくれましたが、ヴァースから歌われる「A LITTLE BIT CLOSER」ときたら、まるで40年代のミュージカル映画のラヴ・シーンに出てきそうなメロディアスなバラードで、あらためてトニーがいかにアメリカン・エンタテインメントの歴史に愛情を持って接しているかが伝わってくるようでした。最後にはチャック・ベリーのロックンロール「JOHNNY B. GOODE」を、まるでドクター・ジョンか?と思えるようなニューオリンズR&Bスタイルで楽しませてくれました。

すでに3枚のアルバムを米国のジャズ・チャートに送り込んでいるトニーですが、今後、彼はさらに、数え切れないほどの名誉と賞賛を手にすることでしょう。公演は本日までです。ワン・ショウでたっぷり楽しめます。ぜひどうぞ!
(原田 2010/8/7)



  
●8.5thu.-8.7sat.
TONY DESARE

トニー・デセール - TONY DESARE


2010/08/03

OMAR SOSA - ☆ P+M映像 : OMAR ...

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☆ OMAR SOSA AFRO-ELECTRIC QUINTET

キューバが世界に誇る“鍵盤の魔術師”、オマール・ソーサが
最新ユニット “アフロ・エレクトリック・クインテット” を率いて登場!
初日のパフォーマンス&メッセージ映像をアップしました。
公演は8.4wed. まで。



●8.2mon.-8.4wed.
OMAR SOSA AFRO-ELECTRIC QUINTET



'12 Bloggin' BNT by 原田和典 , OMAR SOSA - - report : OMAR SO...

OMAR SOSA - オマール・ソーサ
OMAR SOSA - オマール・ソーサ


公演初日リポート:OMAR SOSA AFRO-ELECTRIC QUINTET



変貌しつづける男、オマール・ソーサ。毎年のように日本にやってくる人気者の彼ですが、一度たりとも前回と同じステージを行なったことはありません。各年のライヴに共通していることはただひとつ、“どんな予想をも裏切る、スリリングな音を提供してくれる”ことだけです。

今年の公演は、オマール・ソーサ・アフロ・エレクトリック・クインテットの日本デビュー・ステージとなりました。「マイルス・デイヴィスの名盤『カインド・オブ・ブルー』にインスパイアされた音楽をやるようだ」、「これまで以上にアコースティックとエレクトリックの要素をブレンドしたものとなるらしい」、「トランペットとサックスをフィーチャーして、よりオーソドックスなジャズ・サウンドを表現するのではないか」・・・・メンバーの登場を待ちながら、ぼくは前評判をあれこれ頭の中で整理していました。

が、ステージにあらわれた彼らは、どんな予想も裏切ってくれました。エフェクターを通した楽器群、サンプリングを多用したサウンドに引きずり込まれていたら、あっという間に時間が経過していました。ドイツ出身のジョー・クラウス、モザンビーク出身のチルド・トーマス、アメリカ出身のピーター・アプフェルバウムとマーク・ギルモア、そしてキューバが世界に誇るオマール・ソーサ。この強力な連合軍は、文字通りオマールのいうところの「異なる音楽文化との出会いへの探求」へと聴くものを連れて行ってくれるのです。

アコースティック・ピアノとキーボードを自在にあやつるオマールのプレイが充実していたことはいうまでもありませんが、個人的にはアプフェルバウムの貫禄にも圧倒されました。ぼくが初めて彼をライヴで見たのはもう20年近く前、移転前の旧「ブルーノート東京」に、彼が故ドン・チェリーのバンドの一員として出演したときでした。そのときは“勢いあふれる気鋭の若者”という感じでしたが、いまや誰の追随も許さない雄弁なマルチ・インストゥルメンタリストといった趣です。さすがチェリーの目に狂いはなかったと思うと同時に、この逸材を見事に使いこなすオマールの器の大きさも改めて感じました。

いまやオマール・ミュージックに欠かせない存在といえるマーク・ギルモアも相変わらずヘヴィー級のドラミングでソリストを煽りたてておりました。彼によく似た名前のドラマーにマーカス・ギルモアがいますが(7月下旬、ニコラス・ペイトンのバンドで「コットンクラブ」に出演していました)、別人です。マークのほうがふた世代ほど上で、いわゆるブラック・ロック・コーリション(リヴィング・カラーを生んだ団体です)に所属して頭角を現しました。’90年代後半に英国に移りドラムンベースなどのクラブシーンの中心で活躍、現在はストックホルム在住とのことです。あくまでもジャズが根底にあるマーカスに対して、マッチド・グリップ(スティックを上から握るように持つ)で叩きまくるマークのスタイルにはよりロックの影響も感じられますが、どちらにせよ21世紀のリズムを牽引しているドラマーの中にふたりのギルモアがいることは間違いありません。
(原田 2010/3)




● 8.2mon.-8.4wed.
OMAR SOSA AFRO-ELECTRIC QUINTET

オマール・ソーサ - OMAR SOSA


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