長岡の花火をひと足お先に。皿を彩る夏の風物詩 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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長岡の花火をひと足お先に。皿を彩る夏の風物詩

長岡の花火をひと足お先に。皿を彩る夏の風物詩

[MONTHLY BEST CHOICE | SPECIAL AUGUST MENU]THIS MONTH'S SPECIAL MENU中島巾着ナスのガトー仕立て鮎のコンフィ ライムのムース添え

 ブルーノート東京の長澤シェフが、日本各地で出会った食材をテーマに提案する今月のひと皿。
8月は花火でも知られる新潟県・長岡市の伝統野菜「中島巾着ナス」を主役に、
ジュレで涼やかに仕立てたメニューをひと捻り。新潟ワイナリー「フェルミエ」とのマリアージュも叶えます。

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新潟県長岡市の伝統野菜「中島巾着ナス」は大型の丸い茄子で果肉がしっかりしていて甘味が強い。地元では蒸かしナスとして夏の風物詩として親しまれている。

伝統野菜のピュアな風味が華開く

「たとえば、独特な食感や旨み、味の濃度。日本各地で昔から育まれてきた"在来種"の野菜は、未だ食べるごとに新鮮な驚きを与えてくれるんです」と目を輝かせる長澤シェフ。ほとんど県外に出ることなく、地元で消費されるこれらの伝統野菜にもっと光を当てたい。そんなシェフの想いが引き寄せた食材のひとつが、新潟県・長岡市で出会った「中島巾着ナス」だ。きゅっとしぼった巾着袋のように縦にしわが入った丸ナスで、1果は約200~300gとかなり大ぶり。肉質がしっかりして甘みが強く、煮くずれしないことから、地元では「蒸かしナス」などの郷土料理でも親しまれている。この中島巾着ナスに惚れ込んだシェフの提案は、同じくこの時期に旬を迎える新潟の"鮎"とのセッションだ。

 まず、主役のナスは皮を炊いてミキサーにかけ、和だし、みりん、薄口醤油で和風のジュレに仕立てる。その下には、低温でゆっくり調理して大葉で包んだ鮎のコンフィを。まわりに軽く泡立てたライムのムースと皮の摺おろしを添えると、冷たいジュレに爽やかな酸味と清涼感がふわりと加わる。最後に色とりどりの夏野菜をのせれば、目にも美味しい涼やかなひと皿の完成だ。食彩あふれる花火のように、長岡の夏の風物詩「中島巾着ナス」のピュアな風味が華開く。

photography = Jun Hasegawa
text = Akari Matsuura (edible.)

CHEF

 シェフ

長澤宜久(ながさわ・たかひさ)
ブルーノート東京グループシニアシェフ。'91年に渡仏し三ツ星「ラ・コートドール」他、名店で経験を積む。'01年に帰国後、南青山「アディング・ブルー」、丸の内「レゾナンス」シェフ、2013年全店舗のシニアシェフに就任した。

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