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CHRIS BOTTI

artist CHRIS BOTTI

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

ジャズ・スタンダード、ポップ・ヒット、クラシカル・クロスオーヴァー・・・・多くの人に愛されてきた美しいメロディの数々が、次々と登場するひととき。それがクリス・ボッティのステージです。ほぼ1年ぶりとなる今回の来日も、計10セットにわたるロングラン公演。従来のファンと新規のファンの両方を徹底的に魅了してくれることでしょう。

私にとってクリスのステージの楽しみは、強力なリズム・セクションにもあります。今回は、前回の公演にも参加していたピアノ&キーボードのジュリアス・ロドリゲスとドラマーのリー・ピアソン、そしてアコースティック&エレクトリック・ベースのバリー・スティーブンソンが鉄壁のコンビネーションを構成します。オープニングのセクションでキャロライン・キャンベルのヴァイオリンとクリスのトランペットがクラシカルに迫った後、クリスの"ジャズ!"という一言で始まったのは「Someday My Prince Will Come」。前半こそマイルス・デイヴィスが残した名演(1961年)を意識したような、ベースのペダル・ポイントを生かしたアレンジでしたが、演奏が進むにつれてムードはどんどん変化していきます。途中、バリーによる無伴奏ソロのパートにクリスが突入していくさまも実にスリリングでした。ジェイソン・モランが称賛し、シオ・クローカーやジェイミソン・ロスとも共演するバリーのプレイは、今回の来日公演の大きな見どころのひとつになることでしょう。

そして今回、2009年のアルバム『In Boston』に参加していたギタリストのマーク・ホイットフィールドがメンバーに含まれているのも嬉しさを増してくれます。近年は息子のマーク・ホイットフィールドJr.(ドラムス)の活躍も目立ちますが、父親の方もますます健在といったところです。90年代初頭にロイ・ハーグローヴやクリスチャン・マクブライドと"ジャズ・フューチャーズ"を組んでいた頃の歯切れよさはそのままに、よりポップなプレイで大きな拍手を浴びていました。

ここ数年の公演ですっかりおなじみとなったヴォーカル&ギターのジョン・スプリトホフは、この日が誕生日ということで、「ハッピー・バースデイ」のバンド演奏を受けてのパフォーマンスです。クリスが20歳ごろに共演したというフランク・シナトラの代表曲「In the Wee Small Hours」をAOR的なアレンジに乗せて歌い、ビージーズの大ヒット・バラード「How Deep Is Your Love」では客席からのシングアロングも。「A Song for You」ではあえてマイクを使わずに歌いあげるパートも挿入しながら、存分に実力をアピールしました。いわばポップ・ヴォーカル担当のジョンに続いて登場したのは、オペラ界でも活動するプエルトリコ出身のフェルナンド・ヴァレーラ。サラ・ブライトマンやデヴィッド・フォスターとも交流する名テノールの凄みを、「Nessun Dorma」や「Time to Say Goodbye」で堪能させてくれました。

こんなにいろんな味をワン・セットで楽しませてくれる夜は他にない、そういいたくなる多彩さがクリス・ボッティのバンドにはあるのです。リピート必至の公演は9日まで続きます。
(原田 2026 6.6)

Photo by Takuo Sato

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【LIVE INFORMATION】

CHRIS BOTTI
2026 6.5 fri., 6.6 sat., 6.7 sun., 6.8 mon., 6.9 tue. ブルーノート東京
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