公演直前、マット・ビアンコをロンドンでインタビュー! | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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公演直前、マット・ビアンコをロンドンでインタビュー!

公演直前、マット・ビアンコをロンドンでインタビュー!

世界中を回ったツアーから得たもの
それがマット・ビアンコを創っている

ラテン、ファンク&ジャズ! ハイセンスでダンサブルなサウンドを生み出し続けるU.K.の人気グループ、マット・ビアンコをロンドンでインタビュー。音楽のことやファッションのことなど、小粋なふたりがその思いを語ってくれた。

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ーー最近はどんな音楽活動を?

マーク・フィッシャー(以下マーク・F) ツアーで忙しいね。オランダのビッグバンドジャズ・オーケストラ・オブ・ザ・コンセルトヘボウとツアーしたんだけど、ステージに30人くらい上がって迫力があったね。

マーク・ライリー(以下マーク・R) その他にもこのロンドンでの公演の後、スイス、日本と続いてスペイン、それにカリブ海の島Bonaireでのライブがあって楽しみだね。

ーーツアーでは他ミュージシャンとセッションすることはありますか?

マーク・F そのジャズ・オーケストラ・オブ・ザ・コンセルトヘボウとのセッションはビッグバンド向けに曲をアレンジしたりと新しい挑戦だったし楽しかったよ。彼らはアムステルダムのコンセルトヘボウっていう有名なコンサートホールを拠点にしてるグループでブルーノート東京でも公演した事もある。彼らはマット・ビアンコに新しい方向性を与えてくれたからぜひ又やりたいね。

ーーライブで印象に残っている国やお勧めのライブハウスはありますか? 

マーク・F お世辞抜きにして日本だね。食べ物は世界一だと思うし文化や日本建築も素晴らしいと思う。次はイタリアかな

マーク・R 同意見だね。

マーク・F 日本でお世話になっている知人はアメリカのアーティストは日本でもバーガーやステーキを食べたがるから僕らがいつも日本食を食べたいって言うのに驚いてたよ。ローマに入ってはローマに従えってね。

マーク・R 好きなライブハウスも沢山あるんだけど、ヨーロッパでは街のメインスクエアでライブをする事があって、次のスイスでのライブがそうなんだけど臨場感があっていつも楽しみだね。

ーー小さいライブハウスと大ホールやフェスティバルといった大規模なライブとどっちが好きですか?

マーク・F 小箱のほうがリアクションがダイレクトに伝わるし好きだね。

マーク・R 僕はどちらもエンジョイできるよ

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ーーオフの日は何をしているの?

マーク・R  友達と会ったり、エクササイズをしたりと普通に過ごす以外はゴルフだね。

マーク・F  全然上手くないけどよくやってるよ(笑)よくクラブがすっぽ抜けてボールより先に飛んで行くんだけど(笑)

マーク・R マーク(F)はデンジャラスだよ(笑)

マーク・F  ゴルフは本当に好きなんだけど、ゴルフは僕の事が嫌いみたい。日本でもゴルフしたいんだけど、公演の次の日に帰る事が多いからまだ経験できてない。日本では色々な事をやってみたい、ゴルフもそうだし温泉にも行ってみたいし、でもいつも時間がないんんだよね。

マーク・R  他には僕らはサッカーが好きだからワールドカップが楽しみだね。

マーク・F  僕はマンチェスター・ユナイテッドのサポーターで、今年は最悪のシーズンだったよ。(笑) マーク(R)はアーセナルだから最高のシーズンだったと思うけど。カガワシンジはもっと試合に出るべきだね。

ーー名曲「サンシャイン・デイ」のエピソードについて マット・ビアンコにとってこの曲はどんな存在ですか? 誕生秘話など。 皆が最も聞きたい曲ですが、演奏するタイミングはどうやって決めるのですか。

マーク・R 面白いのはライブをする国によって期待されている曲が違うんだよね。日本では「サンシャイン・デイ」を演奏して欲しいって言われるけど別の国に行くとまた違う曲をリクエストされたりする。だから国によって曲順を変えてるかな。「サンシャイン・デイ」は大好きな曲だしどこでも好評だから大体どの公演でも演奏するよ。今日のロンドン公演では「サンシャイン・デイ」でライブをスタートする予定さ。

マーク・F 「サンシャイン・デイ」は70年代のイギリスのバンドOsibisaのカバーなんだけどオリジナルとは違ったアプローチでアレンジしたから気に入ってるね。

ーー音楽はもちろんですが、ライブではそのファッション性含め、あなた方のスタイリッシュさ、粋な大人っぷりがよくわかります。ファッションなどのカルチャーは、あなた方の音楽にどういった影響を与えますか。ファッションは好きですか?

マーク・R ファッションやカルチャーは好きだよ、僕はスパイ映画やTVシリーズが好きでマット・ビアンコっていう名前も架空のスパイの名前で初期のステージ衣装はスパイ映画に影響を受けたスタイルだったね。今でもその辺を歩いている普通の人のような格好でライブはしたくないから(笑)ステージ衣装はいつも考えて選んでいるよ。

マーク・F 音楽とカルチャーは一心同体だからね。

マーク・R ファッションと音楽で共通しているのはそのヴィンテージ性かな。現行の物は常に古いものから影響を受けていて、そこから新しい音楽やファッションが産まれるのが面白い点だね。

ーー経験、実績を積み上げて来たからこそ出せるパフォーマンス、やれる音楽はありますか?

マーク・R そうだね。長年、世界中でツアーしてきて現地のミュージシャンとセッションできるから色んな国の音楽の影響を受ける、例えばキューバに行った時の現地キューバ人とのセッションはとてもいい経験になった、そういった長年の経験がマット・ビアンコの曲、パフォーマンスに出ていると思う。

マーク・F 現地のアーティストとのセッションはいつも学ぶ事があるよ。

マーク・R それに僕たちのスタイルはジャズ、ラテンジャズだからポップ音楽のアーティストと違って、何歳になってもプレイできるし逆に年を重ねてこそのステージ裁きができると思う。

ーー今後、新作は何か予定ありますか?

マーク・F これからレーベルと話をする段階だね。今はツアーに集中できるからそれを楽しんでるよ。

ーー今回のブルーノート東京での公演では何か特別な予定はありますか?

マーク・F 前回の公演のヴィデオを見てからこれから考える予定だよ。

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photography = Sash Bartsch
text = Hiroshi Takakura

高倉宏司(たかくら・ひろし)
京都市出身、7年前に渡英しロンドンを中心とした現地の生きた音楽シーンをリアルタイムで体感、DJ/イベントオーガナイザーだけでなく雑誌やCDライナーノーツ等での翻訳と執筆活動により幅広い音楽情報を発信中

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