2026 1.20 tue., 1.21 wed., 1.22 thu.
SENRI OE TRIO
artist 大江千里
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
"We are SENRI OE TRIO from New York!"
オープニングの「Apollo」を演奏後、大江千里はこう第一声を放ちました。昨年9月にはタイムズ・スクエア近くの「バードランド・シアター」で計4回の公演を行い、すべてをソールド・アウトに。マット・クロージー(ベース)、ロス・ペダーソン(ドラムス)とのコンビネーションもいっそうの緻密さを増しています。この3人の演奏を私が初めて聴いたのは2022年のことでしたが、いまや"不動のトリオ"という言葉がぴったりの3人です。
シンガーソングライター時代の楽曲とニューヨーク移住後の心象風景を織り込んだ楽曲を織り込みながら、全曲、大江のオリジナル・ナンバーによるステージが続きます。曲調は本当に多彩で、しかもセットリストがメリハリに富んでいます。「どの楽曲を、どのような順番で演奏して、よりオーディエンスに楽しいひと時を過ごしてもらうか」を徹底的に考えてのステージングなのでしょう。そしてステージ上のトリオも本当に嬉しそうにプレイしています。マットの音色と音程の良さ(だから大江のピアノとのユニゾン・パートも冴えわたるのです)、アディショナル・スネアも活用したロスの叩きっぷりも見事です。「Bikini」ではもちろん観客からのハンドクラップが巻き起こり、2012年に発表したジャズ・ピアニストとしてのデビュー作『Boys Mature Slow』からの快活なタイトル曲や抒情的な「My Island」のトリオ・ヴァージョン(アルバムには管楽器も参加)も強く印象に残るものでした。
また、ライヴの中盤ではトリオとしての新しいレパートリーも楽しむことができました。1985年発表の7thシングル「Real」、やはり80年代の楽曲で大江いわく、今回"キューティーなテクノアレンジにした"という「Reckless Eyes(向こうみずな瞳)」、さらに先日書き上げたばかりという「Mohawked」です。この「Mohawked」ではベースやドラムのアドリブもフィーチャーされたのですが、マットはオスカー・ペティフォードの「Tricotism」の一節も引用、ロスは左手のスティックをスネア・ドラムの上に立てて、それを右手のスティックで打つという、フィリー・ジョー・ジョーンズを彷彿とさせる技も届けてくれました。大江千里トリオは、夏ごろを目安にニュー・アルバムのリリース予定とのことで、以上3曲をディスクで聴ける日も楽しみです。
MCではまた、大江が"2026年の決意"を4つ語るシーンもありました。こちらもぜひ、会場に足を運んで、本人の口調を楽しんでいただけたらと思います。Senri Jazzの生のエネルギーが味わえるトリオ公演は明日22日まで行われます。
(原田 2026 1.21)
Photo by Makoto Ebi
―――――
【LIVE INFORMATION】
coming soon








