【JAM vol.245】ANOUSHKA SHANKAR | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【JAM vol.245】ANOUSHKA SHANKAR

【JAM vol.245】ANOUSHKA SHANKAR

text = Salam Unagami

伝統を未来へ運ぶシタール
アヌーシュカ・シャンカール、待望の初登場

父から受け継いだ即興の自由
一度耳にすれば忘れられない、きらめくような弦の響き。北インド古典音楽の伝統を受け継ぎながら、ジャズ、クラシック、フラメンコ、エレクトロニカ、ポップスまで、さまざまな音楽と出会い続けてきたシタール奏者、アヌーシュカ・シャンカールがブルーノート東京に初登場する。

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父はシタールを世界的な楽器へと押し上げ、ザ・ビートルズをはじめ数多くの音楽家に影響を与えた巨匠ラヴィ・シャンカール。アヌーシュカはその父のもとで幼い頃から北インド古典音楽を学び、13歳で演奏家としてデビューした。10代半ばから父のツアーに同行し、世界各地のステージで経験を重ねながら、精緻な技巧と即興の感覚を磨いていった。経歴だけを聞けば、厳格な伝統を守る演奏家を想像するかもしれない。しかし、アヌーシュカの音楽はしなやかで、外の世界へ開かれている。彼女が父から受け継いだのは、ラーガの知識やシタールの奏法だけではない。既存の形式の中から新たな表現を生み出す"即興の自由"もまた、その重要な遺産だった。

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現代の音楽を塗り替えるシタール
これまでに、インド古典音楽とフラメンコの出会いを描いた『Traveller』、父の死と向き合い、異母姉ノラ・ジョーンズとも共演した『Traces of You』、世界的な難民危機を主題とした『Land of Gold』など、アルバムごとにシタールの新たな可能性を示してきた。 共演者もハービー・ハンコック、スティング、ズービン・メータから、アルージ・アフタブ、ジェイコブ・コリアーまでじつに幅広い。計14回に及ぶグラミー賞ノミネートは、彼女の音楽がインド古典音楽の枠を越え、世界中の聴き手に届いてきたことの証しだろう。 さらに2026年には、Gorillazの最新アルバム『The Mountain』7曲に参加。タイトル曲をはじめ、デーモン・アルバーン、ジョニー・マー、ブラック・ソートら多彩な音楽家が行き交う作品の中で、シタールによる鮮やかな存在感を放った。彼女のシタールはサウンドに添えるエキゾチックな装飾ではなく、音楽の風景そのものを変えてきた。それこそ彼女が世界中のアーティストたちから求められる理由ではないだろうか。 近年は『Chapter I: Forever, For Now』から『Chapter III: We Return To Light』へと続く三部作を、ポストクラシカルの旗手ニルス・フラームによるレーベル「LEITER」から発表。ヨーロッパ、カリフォルニア、インドという自身にゆかりのある土地を背景に、シタールの繊細な倍音、ミニマル音楽の反復、現代的な音響を融合した。完結作『Chapter III』と収録曲「Daybreak」は、ともに第68回グラミー賞にノミネートされた。この作品は、彼女が若き日にたびたび訪れた西インドの地・ゴアのレイヴ・パーティで味わった解放感や連帯の記憶が重ねられている。古典音楽に深く根を張りながらも、個人的な記憶や感情を現在形の音へ変えていく彼女の姿が実に美しく、鮮やかに写し出されている。

4人の即興が交わる親密な空間
今回の公演には、その『Chapter III』をともに作り上げたサラシー・コルワルがドラムスで参加する。インド古典音楽のリズム体系「ターラ」にミニマル音楽などの要素を取り入れながらUKジャズ・シーンで独自の音楽を築いてきた彼は、アヌーシュカにとって理想的な対話相手だ。さらに、インド音楽とジャズを自在に往来するクラリネット奏者アルン・ゴーシュ、エンピリカルのメンバーとして知られるベーシスト、トム・ファーマーが加わる。シタールとクラリネットが旋律を交わし、ベースとドラムスが作るしなやかなグルーヴの上で即興が展開する。静かな一音に耳を澄ませる瞬間から、反復するリズムが大きな高揚を生む場面まで、緻密さと開放感をあわせ持つアンサンブルが期待できる。インド古典音楽に詳しくなくても、音色の美しさとリズムの躍動を入口に、彼女の世界へ自然に引き込まれるだろう。 弦をはじく指先の動きや、空間に幾重にも広がる倍音、演奏者同士の瞬時の応答まで間近に感じられるブルーノート東京。世界各地の大舞台で聴衆を魅了してきたアヌーシュカ・シャンカールの音楽を、この親密なクラブ空間で体験できる機会は極めて貴重だ。伝統と革新、静寂と躍動が行き交う一夜。深く鮮やかなシタールの響きを、ぜひ会場で体感してほしい。

LIVE INFORMATION

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ANOUSHKA SHANKAR

2026 10.9 fri., 10.10 sat., 10.11 sun.
10.9 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
10.10 sat., 10.11 sun.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/anoushka-shankar/

<MEMBER>
アヌーシュカ・シャンカール(シタール)
サラシー・コルワル(ドラムス)
トム・ファーマー(ベース)
アルン・ゴーシュ(クラリネット)

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