[インタビュー|OFFSTAGE]チック・コリア | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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[インタビュー|OFFSTAGE]チック・コリア

[インタビュー|OFFSTAGE]チック・コリア

エレクトリック・バンドは僕の生命線だ。

3月に連日ブルーノート東京が大変な盛り上がりになった
チック・コリア・エレクトリック・バンド公演。
次回のチックの来日はスティーヴ・ガッドとのコラボになる?

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 チック・コリア・エレクトリック・バンドは5日間10公演すべて満席。大変な盛り上がりになった。

「ブルーノート東京は、僕にとってはホーム・グラウンド。それをあらためて感じさせてくれたよ」

 チック・コリアが満面の笑みでふり返る。前回の来日公演は野外の会場で、ベースのジョン・パティトゥッチは不在。しかし、今回はジョンとドラムスのデイヴ・ウェックル、オリジナルメンバーがそろい、ジャズファンを喜ばせた。しかし、なぜ今エレクトリック・バンドのツアーを再開したのか―。

「それは機が熟したとしか言えないよ。突然デイヴからメールが来てね。エレクトリック・バンドがやりたくなった、という内容だった。メールを僕はそのままジョンに転送した。CCでサックスのエリック(マリエンサル)とギターのフランク(キャンバレ)に同時送信することも忘れなかった。すると、すぐに全員からレスポンスがあったんだ」

 それはこんな内容だったという。

「ずっと寂しかったよ」(ジョン)

「イエーイ! やろうぜ!」(エリック)

「いいね! チックにちゃんと話そう」(フランク)

 チックがひと言も発言しないうちに、4人のメンバー全員が盛り上がった。

「僕はみんなのやり取りをパソコンの画面で見ていただけだった。このバンドは僕がいなくてもいいんじゃないか、と思ったくらいだよ(笑)。エレクトリック・バンドは、音楽を続けていくためになくてはならない、僕の生命線の1つだ。結成から30年以上経ち、デイヴもジョンもファミリーだと感じている」

 デイヴとジョンが生む、太く歌うようなグルーヴの上で、チックは色彩豊かな演奏を聴かせてくれた。

「最近の僕は絶好調を維持している。もっとも大きな理由の1つは、ダイエットをしたことだよ。食生活の改善で、40キロくらい落とした。Joel Fuhrmanの『EAT TO LIVE』という本で、妻とともに栄養素について勉強したんだ。今は必要な栄養だけを摂っている。ハンバーガー、白米、砂糖菓子、肉をやめたら、あっという間にシャープになった。いつも気分がいいので、音楽にも前向きになった」

 シェイプアップ効果の成果の1つなのか、2017年は新しいプロジェクトを次々とスタートさせ、精力的に活動をスタートさせている。

「エレクトリック・バンドのツアーの後は、エディ・ゴメス(ベース)とブライアン・ブレイド(ドラムス)とのトリオで、1か月半ヨーロッパをツアーする予定だよ。夏はまたエレクトリック・バンドに戻って、秋はドラムスのスティーヴ・ガッドとのコラボレーションでツアーを行う予定だ。このバンドではすでにレコーディングを終えている。ベースはカリートス・デル・プエルト、ギターはリオーネル・ルエケ。僕は1つのところに落ち着くことができない気質でね。複数のプロジェクトを同時進行することによって、相乗効果が生まれ、同時に音楽のモチベーションを維持しているんだ」

live photo

Photo by Takuo Sato

THE CHICK COREA ELEKTRIC BAND
featuring DAVE WECKL, JOHN PATITUCCI, ERIC MARIENTHAL & FRANK GAMBALE
2017 3.16 thu., 3.17 fri., 3.18 sat., 3.19 sun., 3.20 mon.

CHICK COREA(チック・コリア)
1941年マサチューセッツ州チェルシー生まれ。68年からマイルス・デイヴィスのバンドで演奏。71年結成のリターン・トゥ・フォーエヴァーの同名タイトル作は70年代ジャズ・フュージョン最大のヒット作となる。

photography = Hiroyuki Matsukage
interview & text = Kazunori Kodate
interpretation = Kazumi Someya

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