【JAM vol.245】THE BAD PLUS
text = Kazunori Harada
前を向き続けた稀代のユニットが
ファイナル・ツアーの一環として
ブルーノート東京に登場
あの痛快なサウンドを、目の前で味わえる最後のチャンスかもしれない。
2026年限りでの活動終了を宣言した現代屈指のユニット、ザ・バッド・プラスがファイナル・ツアーの一環としてブルーノート東京で公演する。去る1月にベーシストのリード・アンダーソンとドラマーのデヴィッド・キングが連名でFacebookに発表したところによると、解散は「深く自問自答を重ねた末の、断腸の思い(=heavy hearts)」であるのこと。"共演者や楽器編成を変えながら、果てしなく歩み続けていくんだろうな" "絶え間ない発展・変容で楽しませてくれるんだろうな"と、なんとなく思い込んでいたファンは私だけではないと思うのだが、とにかく今は、26年間にわたるあまりにもクリエイティヴな歩みに最敬礼しつつ、10月17日から行われる公演を心待ちにするしかないのだ。

グループは2000年にアンダーソン、キング、ピアニストのイーサン・アイヴァーソンが十数年ぶりに再会したことで誕生した。03年には大手ソニーミュージックから『These Are the Vistas』を発表、翌年のブルーノート東京公演は『Blunt Object Live in Tokyo』というタイトルでリリースされている。当時の彼らはテクノやオルタナティヴ・ロックの楽曲を交えたレパートリー、ピアノ・トリオの概念をくつがえすほどの"轟音"でも大きな評判を呼んでいたが、特定のイメージを快く裏切り続けてきたのもまた彼らの粋なところで、14年にはストラヴィンスキー「春の祭典」をザ・バッド・プラス化した『The Rite of Spring』を発表。18年に入るとオリン・エヴァンスが新たなピアニストの座について、21年からはアンダーソンとキングのふたりに、サックス&クラリネット奏者のクリス・スピード、ギタリストのベン・モンダーを加えた4人編成による作品づくりを続けてきた。『The Bad Plus』(22年)、『Complex Emotions』(24年)は、現ラインナップによる演奏がいかに濃密であるか、それぞれが持ち寄ったオリジナル・ナンバーがいかに魅力的であるかを示してやまない。
現在のザ・バッド・プラスのファンはもちろん、"ピアノ・トリオ時代によく聴いた"という方も必聴必見の3デイズ。日本における最終章を、彼らはどんな演奏で彩るのだろうか?
LIVE INFORMATION
THE BAD PLUS
Farewell Tour
2026 10.17 sat., 10.18 sun., 10.19 mon.
10.17 sat., 10.18 sun.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
10.19 mon.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/the-bad-plus/
<MEMBER>
デヴィッド・キング(ドラムス)
リード・アンダーソン(ベース)
ベン・モンダー(ギター)
クリス・スピード(サックス)

