【JAM vol.245】TANK AND THE BANGAS
text = Kazunori Harada
進化を続ける圧巻のパフォーマンス
ニューオーリンズ直送の最高峰ライヴ・バンドが再登場
途方もなく表情豊かな歌声と、猛烈に厚みのあるバンド・アンサンブル。ソウル・ミュージック、ヒップホップ、R&B、ロック、ジャズ、スポークン・ワードの濃厚な"煮込み"。音が鳴りひびく会場をまるごと祝祭空間にするかのような、あの圧倒的なパフォーマンスに出会える喜びをどう表現しよう。ニューオーリンズが世界に誇るグラミー・ウィナーにして、NPR Musicから"アメリカ最高のライヴ・バンド"と称されたタンク・アンド・ザ・バンガスが「バルーン・シリーズ」最終章となる最新アルバム『The Last Balloon』を携えて2年ぶりにやってくる。

「バルーン・シリーズ」については、音楽系ウェブサイト"クルーシャルリズム"に掲載されているタンクの談話が参考になる。風船を題材にしたのは、おとぎ話の世界に出てくるような世界観にしたかったから。当初は"緑の風船"と"赤い風船"のカップリングを考えていたが、バンドメンバーのひとりが「"赤"は次のアルバム用に取っておいて、"風船"をシリーズ化していこう」と提案したこと。結果としてファンが「次の風船は何色なのだろう」と楽しみにしてくれるようになったこと、などなど。だがその、色あての楽しみも今回の『The Last Balloon』でひとまず終了となり、バンドは次なるステップへと踏み出す。この最新作のテーマは、葛藤、回復力、自己実現。エグゼクティヴ・プロデューサーには長年の知己であるオースティン・ブラウン(マイケル・ジャクソンの甥)が就き、フィーチャリング・ゲスト陣にレデシー、ラッキー・デイ、ハ・シズル、ドーン・リチャードなどニューオーリンズとゆかりの深い面々が揃っているのも嬉しい。

『The Last Balloon』は、ライヴ・パフォーマンスを強く意識して制作された。これはまた、ステージ映えするような楽曲が揃っているということでもある。今回の3デイズはこのアルバムからのレパートリーを中心に、タンク・アンド・ザ・バンガスの歴史や未来への展望をも照らし出すセットリストになるはず。オリジナル・メンバーのタンクとノーマン・スペンスはもちろん、トロンボーン・ショーティやPJモートンの作品に参加しているライオン・ラムジーの同行も楽しみを倍加させるに違いない。「コーチェラ」、「グラストンベリー」、「ニューポート」、「BLUE NOTE JAZZ FESTIVAL in JAPAN」などの大舞台を沸かせてきた人気バンドによる、熱狂のクラブ・ギグが待ち遠しい。
RELEASE INFORMATION
『The Last Balloon』
(ユニバーサル ミュージック)
LIVE INFORMATION
TANK AND THE BANGAS:The Last Balloon Tour
2026 12.11 fri., 12.12 sat., 12.13 sun.
12.11 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
12.12 sat., 12.13 sun.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/tank-and-the-bangas/
<MEMBER>
タリオナ "タンク" ボール(リードヴォーカル、ポエット)
ノーマン・スペンス(キーボード、ギター)
デヴェン・トラスクレア(ドラムス)
ケナニア・ターナー(ベース)
デヴィッド・マッキシック(トランペット)
ライオン・ラムジー(バックヴォーカル)

