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CANDY DULFER "FUNKALICIOUS TOUR" IN JAPAN @"SAPPORO CITY JAZZ 2025 / THEATER JAZZ LIVE"

artist CANDY DULFER

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

ファンキー・ミュージック、そして人々とのコミュニケーションを何よりも愛するキャンディ・ダルファーの最新国内ツアー"FUNKALICIOUS TOUR" IN JAPANが、ついに始まりました!

今回の公演は、「私の人生を変えた」とキャンディ自身が語るジェイムズ・ブラウンやJBズ、さらにオハイオ・プレイヤーズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、パーラメント/ファンカデリック、タワー・オブ・パワー、プリンスなどキャンディが敬愛する先輩ファンク・マスターたちへの思いをこめたもの。ブルーノート東京には22日、23日、30日、12月1日、2日、3日と登場予定ですが、ツアー初日に当たる11月20日の「サッポロ・シティ・ジャズ」公演からパワー全開、尽きることのないエンターテインメント性とグルーヴで、超満員のオーディエンスを沸かせました。

バンド・メンバーが登場して演奏を始めた後、イヴァン・ペロティのMCを受けて、万雷の拍手の中、キャンディが登場します。札幌にやってくるのは2014年以来だそうです。オープニングは代表曲の「SAX A GO GO」、サウンドは重量感倍増というしかありません。昨年と同じくサックスのマーク・マンジャンとトロンボーンのエフェ・アルデムがホーン・セクションを務めているのですが、昨年の公演ではテナー・サックスを吹いていたマークは今回、バリトン・サックスを多用します。バリトンとトロンボーンが支えるボトムと、トップを担うキャンディのアルト・サックスが織りなすアンサンブルが抜群です。

キャンディの出世曲と言える「LILY WAS HERE」は、彼女のバラード・プレイヤーとしての魅力を示す一曲。ウルコ・ベッドの"泣きのギター"とのコンビネーションはまさに絶品です。いっぽう、ディスコ調の新曲ではジョルディ・カフスヴェルのスペイシーなキーボードの響きが冴え渡っていて、こちらも実にライヴ映えがします。レパートリーによってはホーン陣とヴォーカル陣に振り付けがあるのですが、そちらでもメンバーの息はぴったり。ファンキー・ミュージックへの愛が彼らを強く強く結びつけているのでしょう。

カヴァー曲の中では、夭折したグレン・ゴインズを中心とした幻のバンド"クエイザー"の「FUNK'N'ROLL」に大いに驚かされましたし、タワー・オブ・パワー(TOP)の超有名ナンバー「WHAT IS HIP?」にも独自の装いが施されていました。TOP同様にバリトン・サックスの響きを生かしつつ、同時に TOPの楽器編成には含まれていないアルト・サックスが映えるようにもアレンジされたキャンディ・ヴァージョンの面白さときたら!

今後、ブルーノート東京のほか、高崎芸術劇場 / スタジオシアター、なんばHatch、Zepp Fukuokaで行われる今回の"FUNKALICIOUS TOUR" IN JAPAN。乗りまくる準備を万端にして、絶好調を更新するメンバー達のプレイを浴びてくださいませ。
(原田 2025 11.21)


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【LIVE INFORMATION】

CANDY DULFER
"FUNKALICIOUS TOUR" IN JAPAN
2025 11.20 thu. 札幌文化芸術劇場 hitaru (SAPPORO CITY JAZZ 2025 / THEATER JAZZ LIVE)
2025 11.22 sat., 11.23 sun., 11.30 sun., 12.1 mon., 12.2 tue., 12.3 wed. ブルーノート東京
2025 11.24 mon. 高崎芸術劇場 / スタジオシアター
2025 11.26 wed. 大阪・なんばHatch
2025 11.27 thu. 福岡・Zepp Fukuoka
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