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THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION celebrates Randy's 80th Birthday! featuring Randy Brecker, Ada Rovatti, George Whitty, Barry Finnerty, Will Lee & Rodney Holmes

artist THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

来たる11月に満80歳を迎えるランディ・ブレッカーのアニヴァーサリー公演"ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン celebrates Randy's 80th Birthday!"が、昨日から始まりました。もちろん客席は超満員、ランディはすこぶる元気です。この年齢での現役活動は、彼の先輩トランぺッターにあたるマイルス・デイヴィスやディジー・ガレスピーも成し得なかった快挙です。しかも今年は、衝撃のアルバム『ザ・ブレッカー・ブラザーズ』のリリースから50年という節目にもあたります。

バンドスタンドには、2年前の公演と同じく、黄金のラインナップというべき顔ぶれが揃いました。1970年代当時のブレッカー・ブラザーズ・バンドのメンバーからはバリー・フィナティ(ギター)、ウィル・リー(ベース、ヴォーカル)、90年代の活動再開期のメンバーからはジョージ・ホイッティ(キーボード)とロドニー・ホームズ(ドラムス)が参加しています。そして故マイケル・ブレッカーに替わってテナー・サックスを演奏するのは、アダ・ロヴァッティです。逞しい音色、尽きないフレーズ、70年代の演奏ではマイケルのカデンツァが大きな聴きものだった「Funky Sea,Funky Dew」における"私は私のアプローチで行く"的カデンツァ、実に鮮やかでした。

セットリストもまた、70年代当時の定番とリユニオン後に生まれたナンバーをバランス良く配合したものでした。「Sponge」、「Straphangin'」、前述「Funky Sea,Funky Dew」のような不滅の定番があるかと思えば、愛娘に捧げた「Stellina」、ソウル・ミュージックの大歌手アレサ・フランクリンへのトリビュートである「Reverence」(ソリストのバックで、ホイッティがオルガン風の音色を使ってバックを付けるところも絶品)、フィナティがマイケルにトリビュートして書いた「Mikey B」などなどリユニオン後のナンバーでは"今世紀のブレッカー・ブラザーズ・サウンド"を存分に楽しませてくれます。以上の曲で一人のベーシストとして実に渋くかっこいいプレイを聴かせていたウィルが陽気なキャラクターを大いに発揮したのはヴォーカル曲の「If You Wanna Boogie...Forget It」(邦題「ブギ―天国」)。ステージの前面でパフォーマンスし、ライヴを一層華やかなものにしました。そしてラストは大定番の「Some Skunk Funk」。ウィルのベース・ソロだけではなく、超絶的なカウベル・プレイを挟み込むロドニーのドラム・ソロもフィーチャーされた、実にダイナミックな仕上がりです。

ジャズ・フュージョン・ファン垂涎の公演は21日までブルーノート東京で行われ、22日にはコットンクラブでも開催されます。輝き続けるブレッカー・サウンドを、ぜひ至近距離でお楽しみください。

(原田 2025 9.20)

Photo by Great The Kabukicho

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【LIVE INFORMATION】

THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION celebrates Randy's 80th Birthday! 
featuring Randy Brecker, Ada Rovatti, George Whitty, Barry Finnerty, Will Lee & Rodney Holmes
9.19 fri., 9.20 sat., 9.21 sun. ブルーノート東京
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9.22 mon. 丸の内 コットンクラブ
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