LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


PEABO BRYSON

artist PEABO BRYSON

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

数多くの世界的ヒット曲を持つ最高峰のエンターテイナー、ピーボ・ブライソンの公演が昨日から始まりました。去る3月には「『アラジン』イン・コンサート」で横浜アリーナを沸かせたことも記憶に新しいところですが、今回は日本でのホームグラウンド「ブルーノート東京」におけるステージ。初日ファースト・セットから、もちろん超満員です。

位置についたバンド・メンバーが演奏を始め、呼び込みMCに導かれてピーボが現れます。夏本番ではありますが、ジャケットをばっちり着込んで颯爽と登場です。オーディエンスの熱気はさらに高まります。なのですが、ここでストレートにバンドスタンドにあがらないのがピーボです。場内をまわり、観客と握手しながら、さらに笑顔の輪を広げていきます。バンドスタンド上ではベースとキーボードを兼ねる音楽監督のドゥワイト・ワトキンスが細かな指示をメンバーに送っています。

セットリストは「If Ever You're In My Arms Again」(愛をもう一度)、「Tonight, I Celebrate My Love」(愛のセレブレーション)、「A Whole New World」など、「この曲を至近距離で聴きたい」という、おそらくすべてのファンが持っている願いをかなえてくれるものでした。テラ・トロフォートとディオンヌ・タイソンというふたりの女性シンガーも、バック・コーラス、ピーボとのデュエット、ふりつけのついたダンスなどで存在感を示しました。ピーボはまた、シャーデーの楽曲「King Of Sorrow」ではギターの弾き語りも聴かせてくれました。
プログラムの後半部分では、一種のトリビュート・メドレーが異彩を放ちました。クインシー・ジョーンズの「Secret Garden」、ジェイムズ・イングラムの「One Hundred Ways」、アル・ジャロウの「Mornin ' 」、ビル・ウィザースの「Lovely Day」などを聴くことができたのです。今は亡きそれぞれのミュージシャンの名前を紹介してから、実にエモーショナルな歌唱を繰り広げてくれました。音楽の歴史を作ってきた面々にちなんだナンバーを、音楽の歴史を今もつくりつづけているピーボの歌声で味わえるのは、感慨もひとしおといったところです。そしてラストは、大定番の「Ain't Nobody」。熱唱するピーボに、観客も手を高く挙げ、振って、レスポンスを送ります。

リヴィング・レジェンドの心揺さぶる公演は7日まで行われます。来年、2026年にピーボは75歳、ファースト・アルバム発表から50年という記念すべきアニヴァーサリーを迎えますが、その前にもぜひ、今の彼をナマでご堪能ください!

(原田 2025 7.5)

Photo by Yuka Yamaji

―――――
【LIVE INFORMATION】

2023 7.5 wed., 7.6 thu., 7.7 fri., 7.8 sat. ブルーノート東京
PEABO BRYSON
詳細はこちら

SET LIST

coming soon

INDEX