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ALFREDO RODRIGUEZ BAND featuring PEDRITO MARTÍNEZ

artist ALFREDO RODRIGUEZ , PEDRITO MARTÍNEZ

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

来日直前のインタビューで「ブルーノート東京は、人々が本当に音楽を聴くために集まっていると感じられる、とても特別な場所だ。家族のようなミュージシャンたちと一緒に、東京に戻るのが待ちきれないよ」と語ってくれたアルフレッド・ロドリゲスの公演がついに幕を開けました! 彼の持つ抜群のピアノ・テクニック、エンターテインメント性、圧倒的なコミュニケーション能力、バンドとの一体感はますます輝いて冴えわたり、今回はそこに"みんなが知っている超有名曲の、まさかのラテン・ジャズ化"という要素が大きく加わるのですから、楽しさも喜びも驚きも際限なくアップしているといっていいでしょう。

アルフレッドがMCで語っていたところによると、ブルーノート東京に出演するための来日は今回で11回目だそうです。リチャード・ボナとやってきた頃(2017年)あたりから満員御礼状態になってきたと記憶していますが、今回は開演前から、もう、さらに多くのオーディエンスが集まってピアノ・ヒーローの登場を今か今かと待ちわびています。4人のメンバーが笑顔でバンドスタンドに登場すると一気に拍手と歓声が沸き起こり、第一音が飛び出すと、それはさらに大きなものとなります。オープニングは、話題のニュー・アルバム『¡Take Cover!』に入っていた「The Final Countdown」。スウェーデンのヘヴィ・メタル・グループ"ヨーロッパ"が1986年に発表した、キーボードのドラマティックなフレーズや哀感をおびた曲調が印象的なナンバーです。アルフレッドはそのキーボードのフレーズをもちろんアコースティック・ピアノで勇壮に奏で、4人の音の絡みは一瞬で白熱化します。会場からは自然に手拍子が巻き起こって、アルフレッドたちは一度エンディングに達したあと、"まだ燃え足りない"とばかりに、再びアウトロを提示します。この1曲でメンバーは完全に聴衆の心を掴み切ってしまったと断言できるのではと思います。

『¡Take Cover!』に収められている演奏は、各曲がほぼシングル盤サイズというか、非常にコンパクトにまとめられています。そしてライヴではそれが解凍され、観客の反応を受けて発展していきます。前述のインタビューで"アレンジ面で特に思い入れがある楽曲"として挙げられていた「Hotel California」も、すさまじいエキサイトメントと共に我々の前に提示されました。この曲はもちろんアメリカ西海岸のロックバンド"イーグルス"が1970年代に発表した大ヒット曲ですが、あの印象的なギター・リフをピアノにおきかえ、さらに演奏の前の方に持ってきて、ペドリート・マルティネスのスペイン語歌唱やメンバー全員によるコロ(コーラス)もまじえながら、白熱の展開を繰り広げていきます。そこからスティーヴィー・ワンダー作の「I Wish」に突入、アルフレッドは粋なリハモナイズをほどこしながらメロディを差し出します。時おり感極まったような表情で、コンガを叩く手を休め、椅子から立ち上がって踊り始めるペドリートの動きも目をひきつけました。また、以前からの十八番である「Ay Mamá Inés」ではマイケル・オリヴェラ(ドラムス)、スワエリ・ムバッペ(ベース)がソリストとしての魅力を存分に示し、抒情的なオリジナル曲「Raices (Roots)」から、ティト・プエンテ/サンタナの人気曲「Oye Como Va」につながるインタールード的な部分では、ペドリートがコンガを自在に操って(0コンマ何秒の速さで、ヘッドに肘をつけて音を出すところも含めて)、目にも耳にも強烈なソロを届けてくれました。

アルフレッド・ロドリゲスの公演は本日、明日と続きます。スイスの高名な「モントルー・ジャズ祭」におけるワールド・デビューから20年、名伯楽クインシー・ジョーンズが監修を務めたファースト・アルバム『Sounds of Space』の発表から約15年。彼の音楽世界は楽しさとスケール感を増すばかりです。体を動かす準備、思いっきり笑顔になる準備をたっぷりしてから、ぜひいらしてください!
(原田 2026 10.13)

Photo by Great The Kabukicho

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【LIVE INFORMATION】

ALFREDO RODRIGUEZ BAND
featuring PEDRITO MARTÍNEZ
2026 10.12 mon., 10.13 tue., 10.14 wed. ブルーノート東京
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