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Blue Note Tokyo 35th Anniversary presents LEE RITENOUR & DAVE GRUSIN

artist DAVE GRUSIN , LEE RITENOUR

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

半世紀以上の交友を誇る黄金コンビ、リー・リトナーとデイヴ・グルーシン。過去『Gentle Thoughts』、『Harlequin』(グラミー賞受賞)、『Two Worlds』、『Ampalo』などの共演盤を残し、来年早々にはブラジル録音の新作を発表する予定のふたりが、超満員のブルーノート東京に戻ってきてくれました。昨年同様、4デイズ8ステージが開催されます。

他の顔ぶれは7弦ベースと5弦ベースを使い分けるメルヴィン・デイヴィス、リー・リトナーの息子であるドラマーのウェスリー・リトナー。前回の公演と同じ顔ぶれによる、密度の濃いプレイが楽しめるのも大きな魅力といえましょう。最年長のグルーシンは去る6月に満89歳を迎えましたが、足取りは軽く、ピアノ・タッチも"珠玉"という言葉がぴったりです。

初日ファースト・セットは、リトナーの2012年作品『Rhythm Sessions』収録の「The Village」から始まりました。アルバムではジョージ・デュークやスタンリー・クラークと演奏していましたが、アドリブ・パートをたっぷり含む本日のヴァージョンも格別です。中盤ではブラジル音楽に敬意を寄せて、「バラに降る雨(Chovendo na Roseira)」や「Stone Flower」といったアントニオ・カルロス・ジョビン作の楽曲を軽やかにプレイし、来年のニュー・アルバムに収録予定というリー・リトナーの新曲「For the Palms」へ。火事になってしまった彼の家の庭にあったヤシの木に捧げたという、とても美しい旋律を持つナンバーです。

また、映画音楽のマエストロでもあるグルーシンは、無数のオリジナル楽曲のなかから、「Random Hearts」(1999年公開のシドニー・ポラック監督作品)の"愛のテーマ"をソロ・ピアノで届けてくれました。メルヴィンは「Stolen Moments」で極上のスキャット・シンギングも聴かせ、近年のリー・リトナーのライヴに欠かせない定番「Lay It Down」ではリーとウェスリーの親子が火の出るような掛け合いを繰り広げました。この日、リー・リトナーは2本のエレクトリック・ギターと1本のサイレント・ギターを演奏していましたが、リードをとっているときはもちろん、他のソリストのサポートに回った時の細やかな音使いも絶品です。

公演は11日まで行われます。フュージョン・ミュージックという言葉が生まれる遥か以前から、いろんなタイプの音楽をポップに融合してきたリトナーとグルーシンの"現在"を、ぜひ至近距離でご堪能ください!
(原田 2023 10.9)

Photo by Great The Kabukicho

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【LIVE INFORMATION】

Blue Note Tokyo 35th Anniversary presents
LEE RITENOUR & DAVE GRUSIN
2023 10.8 sun., 10.9 mon., 10.10 tue., 10.11 wed. ブルーノート東京
詳細はこちら

SET LIST

2023 10.08 Sun.
1st
1. THE VILLAGE
2. L.A. BY BIKE
3. CHOUVENDO NA ROSEIRA
4. STONE FLOWER
5. FOR THE PALMS
6. PEARL
7. RANDOM HEARTS
8. STOLEN MOMENTS
9. LAY IT DOWN
 
2nd
1. THE VILLAGE
2. L.A. BY BIKE
3. PEARL
4. STOLEN MOMENTS
5. FOR THE PALMS
6. STONE FLOWER
7. GIT ALONG LITTLE DOGIES
8. WILD RICE

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