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JOEY ALEXANDER

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

ハービー・ハンコックやウィントン・マルサリスから称賛を浴び、クリントン元大統領やオバマ元大統領の前で演奏したキャリアを持つピアニスト、ジョーイ・アレキサンダーが最新作『Origin』を携えて、昨日から会心の来日公演を繰り広げています。驚きのファースト・アルバム『My Favorite Things』から早くも8年が経ちますが、それでもまだ19歳。しかも今回はアコースティック・ピアノだけではなく、フェンダー・ローズやメロトロンも織り交ぜながらのステージです。1970年代のプログレッシヴ・ロックの花形楽器(といっていいでしょう)、メロトロンがこんな風にジャズに導入されるとは-------嬉しい発見をする音楽ファンは、私以外にも多数いらっしゃると思われます。

共演メンバーは、ケニー・ギャレットやクリスチャン・スコットのバンドでも活動したクリス・ファン(ベース)、ベン・ウィリアムスや山中千尋らとのコンビネーションも印象深いジョン・デイヴィス(ドラムス)。"これこそジャズ・コントラバス"といいたくなるような骨太の音でボトムを支えるクリス、タンバリンなど小物を導入したセットを使ってメロディアスかつグルーヴ感たっぷりのプレイを行うジョンのふたりと、しきりにアイコンタクトをとりながら、ジョーイは奔流のようなプレイを繰り広げます。MCパートなどでは少年の面影を残すとはいえ、時に立ち上がり、時に複数のキーボードを同時に奏でながらの、どこまでも続いていくのではないかと思えるほどの雄弁なインプロヴィゼーションは、実に説得力のあるものでした。

1日目のファースト・セットでは、初のオリジナル・ナンバー集となった『Origin』からの「Angel Eyes」(マット・デニス作のスタンダード・ナンバーとは同名異曲)や「Summer Rising」、2018年の作品『Eclipse』に入っていた「Bali」等がプレイされましたが、アルバムに収められていた自作曲が、ライブでどんどん発展し、拡大していく様子に立ち会えるのはスリリングな経験です。インドネシアからアメリカに渡って間もない頃からの重要レパートリーであるセロニアス・モンク作「'Round Midnight」はクリスとのデュオで演奏され、サックス奏者サム・リヴァースの楽曲「Beatrice」(ロバート・グラスパーも『In My Element』でとりあげていました)におけるジョーイ、クリス、ジョンの丁々発止も大きな聴きものでした。俊英ジョーイ・アレキサンダー、初のブルーノート東京公演は6月1日まで続きます。若き才能の輝きを、ぜひライブ現場でご体験ください!

(原田 2023 5.31)

Photo by Yuka Yamaji


★ブルーノート東京公演は6月1日(木)まで!
JOEY ALEXANDER
2023 5.30 tue., 5.31 wed., 6.1 thu.
詳細はこちら

SET LIST

2023 5.30 TUE.
1st
1. Angel Eyes
2. Blue
3. Summer Rising
4. Round Midnight
5. Bali
6. Beatrice
7. Remembering
EC. I Can’t Make You Love me
 
2nd
1. Warna
2. Summer Rising
3. Blue
4. Angel Eyes
5. Bali
6. Beatrice
7. Remembering
EC. Blackbird

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