LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


BLUE GIANT A FILM SCREENING at Blue Note Tokyo

artist BLUE GIANT , 上原ひろみ

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


話題沸騰のジャズ・アニメ映画を、本作の中に登場する"So Blue"のモチーフになったブルーノート東京で、しかも大迫力の音響に包まれながら満喫できる----そんな極上のひとときが実現しました。5月8日、興行収入10億円を超える大ヒット作『BLUE GIANT』の特別上映会"BLUE GIANT A FILM SCREENING at Blue Note Tokyo"が行われたのです。

原作は、シリーズ累計のセールスが1100万部を超える人気漫画。「世界一のジャズ・プレイヤーを目指す」テナー・サックスの宮本大、子供の頃からピアノに親しんでいた天才肌の沢辺雪祈、まったくのドラム初心者である大の親友・玉田俊二の3人が東京で結成したバンド"JASS"をとりまく物語です。マニアックなジャズファンも唸るに違いないディテールの描写や、全体の4分の1を占めるライヴ・シーンは、つくづく圧巻というしかありません。しかもこの上映会では、7.1chサラウンドのスピーカーシステムが特別に用意されました。

豊かな倍音を持つ骨太のサックス・プレイ、すべての鍵盤を鳴らしきるようなピアノ・プレイ、ライヴを重ねるごとに驚異的な進化を遂げてゆくドラム・プレイが、まさに実演さながらの臨場感・立体感で迫ってきます。劇伴で流れるストリングス(弦楽)の響き、さらに、登場人物の会話の背後で鳴いている鳥の声、雪祈がアクシデントに遭ったときの音などにも驚くほどのリアリティがあり、後半、クライマックスというべきジャズ・クラブ「So Blue」の演奏シーンが訪れる頃になると、私は自分がアニメに紛れこんでいるような錯覚に陥りました。

上映に続いては、ティーチインのコーナーです。立川譲監督が、主人公の宮本大を意識してかテナー・サックスを首からぶらさげて登場し(映画のモーションキャプチャ用に使用されたものだそうです)、リピーターも含む観客からの熱心な質問に、制作秘話も交えながら丁寧に答えていきます。「So Blue」の描写ひとつとっても、実に丹念な調査によって作られたことが、その発言から改めて伝わりました。

質問コーナーも佳境に入り、「もうそろそろ締めくくりかな」と思った頃、本日最大のサプライズが訪れました。映画の音楽を手がけた上原ひろみが登場し、エンドロール曲「BLUE GIANT」をプレイしたのです。大事なクラブであるブルーノート東京で『BLUE GIANT』が上映されるということで、ぜひ1曲演奏したかったとのこと。映画ではJASSの演奏で流れていたこの曲を、ソロ・ピアノで聴く体験は実に新鮮であり、至福のひととき。ジャズ、映画、アニメ、ライヴ、オーディオを愛する来場者すべての心に訴えたに違いない、まさに貴重な時間となりました。

(原田 2023 5.9)

SET LIST

coming soon

INDEX