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LARRY CARLTON with special guest RICHARD BONA@SAPPORO CITY JAZZ"North JAM Session 2019"

artist LARRY CARLTON , RICHARD BONA

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO 番外編

'60年代からロサンゼルスを拠点に途方もなく豊かな音楽活動を繰り広げて現在に至るギターの名匠、ラリー・カールトン。カメルーン~パリ~ニューヨークと拠点を移しながら、ワン&オンリーのベース&ヴォーカルでここ四半世紀のミュージック・シーンに刺激を与え続けているリチャード・ボナ。この両名の、ありそうでなかった出会いが、ついに今、実現しています。ブルーノート東京での公演は8月29日から始まりますが、ぼくは8月25日、秋の足音が近づく北海道「札幌芸術の森 野外ステージ」で開催された大型フェスティバル「North JAM Session 2019」でふたりのセッションを楽しんでまいりました。このコンビネーションの妙が、そのままブルーノート東京に直送されると思うだけで、喜びが止まりません。

共演メンバーは、次世代の凄腕ばかり。キーボード奏者のルスラン・シロタはスタンリー・クラークやカマシ・ワシントンのバンドでも来日経験があり、ドラマーのジーン・コイはジョー・ラバーベラ(伝説的ピアニスト、ビル・エヴァンスの最後のバンドに在籍)にジャズ奏法を師事、ファンクからスウィンギーなものまでなんでもこいのテクニシャンです。テナー・サックスを吹くポール・ワイマールは長くブラン・ニュー・ヘヴィーズのホーン・セクションも務めた、ファンキーかつ洗練されたスタイルを持つ中堅です。

オープニングでプレイされたのは、超大御所ファンキー・サックス奏者エディ・ハリスが書き遺した「Sham Time」。まさに5人一体という言葉がぴったりのパフォーマンスで、一瞬にして観客の心をつかみます。カールトンはさっそくボナの横に行き、寄り添うような体勢でソロをとり、ボナは彼に優しい視線を送りながら、スラップも交えつつ極太の音でギター・プレイを支えます。その後、ふたりはソロの掛け合いに突入、これもまたスリリングです。ボナはこれまでマイク・スターン、パット・メセニーなど何人ものスーパー・ギタリストと共演してきましたが、カールトンとの共演で、間違いなく新たな勲章を手に入れたといっていいはずです。

ほかのレパートリーは当日いらっしゃるお客様のためにも「いろいろ出てくるよ」とザックリ書かせていただくことにとどめますが、とにかく多彩な曲が楽しめることは保証いたします。基本的にはカールトン側に寄せたセットリストとはいえ、ボナのソロ・コーナーもありますし、彼がブルースを歌うという非常にレアなシーンも楽しめるはずです。期待をいっぱいにしながら、会場にお越しいただければ幸いです。カールトンとボナのブルーノート東京におけるコラボレーションは、8月29日木曜日から9月2日月曜日まで、5日間10セットに及ぶ開催です!

(原田 2019 8.26)

ライヴ写真提供/サッポロ・シティ・ジャズ実行委員会

●LARRY CARLTON with special guest RICHARD BONA
2019 8.27 tue. 静岡 静岡市清水文化会館マリナート
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2019 8.29 thu., 8.30 fri., 8.31 sat., 9.1 sun., 9.2 mon. ブルーノート東京
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