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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


ブルーノート東京では、気鋭女性ヴォーカリストの登場が続いています。キューバ音楽の新世代ダイメ・アロセナ、スペイン・バルセロナからやってきたアンドレア・モティスにつづき、昨日からはアメリカ生まれ・フランス在住のチャイナ・モーゼスが熱の入ったパフォーマンスを繰り広げています。母は名歌手ディー・ディー・ブリッジウォーター、父はテレビ・ドラマ「ルーツ」の監督としても知られる(クインシー・ジョーンズが音楽を担当していました)ギルバート・モーゼス。文字通りのサラブレッドです。

こどもの日ということもあり、初日のファースト・セットでは"ジャズ・フォー・チルドレン"という特別プログラムが開催されました。ぼくはサッポロ・シティ・ジャズや、ニューヨークのハーレムで子供向けや親子向けのジャズ・コンサートを体験したことがありますが、笑顔で体を揺らしたり、手拍子をとっている子供たちの姿を見るのは本当に嬉しいものです。この日も、全身で音楽を楽しむ子供たちの姿を会場のいたるところで見ることができました。ひょっとしたら生演奏を聴くのも、外国語の歌を聴くのも、子供たちにとっては初めてかもしれません。その第一歩が、エンタテインメントたっぷりのチャイナのステージで本当によかったと思います。

サックスのルイジ・グラッソ(1986年イタリア生まれ、13歳で初アルバムを発表)、ピアノのジョー・アーモン・ジョーンズ(イギリス生まれ)、ベースのニール・チャールズ(イギリスの若き重鎮)、ドラムスのマリウス・アレクサ(リトアニア生まれ)という国際色豊かなメンバーがディズニー作品「白雪姫」からの「Some Day My Prince Will Come」を演奏したあと、いよいよチャイナ・モーゼスが登場。自作「Jamming at Home」、ディズニー作品「ジャングル・ブック」からの「I Wanna Be Like You」などを快唱します。通訳をステージに招いて、歌詞の内容をしっかりと説明したのも、子供たちとジャズとの距離をより近づけることに効果的だったと思います。

またチャイナはさかんに観客と合唱したり、コール&レスポンスをとったり、手拍子を促しました。子供たちにただ音楽を聴くだけではなく、参加する楽しみも伝えたいということなのでしょう。最新作『夜物語』からのファンキーな「Disconnected」は、"SNSも悪くないけれど、たまにはじっくり考え事をしたり、人に会うのもいいものだよ"という歌詞。ジョーのピアノ、ルイジのシンセサイザーが左右で熱演を繰り広げ、中央でチャイナが熱くシャウトします。子供主体の公演であるからといって、彼女のパフォーマンスが持つテンションは普段と少しも変わることがありません。"私は猪突猛進型タイプ。もっと落ち着いてひとの話をきけ、といわれるけど、どうしても突っ走っちゃうの"という前置きから始まった「Running」(おなじく最新作収録曲)の躍動感にも特筆すべきものがありました。チャイナと観客の盛大な合唱、チャイナとバンド・メンバーのコール&レスポンスを含みながらの、疾走感あふれるパフォーマンス。観客をどんどん引き込んでいくチャイナの真髄を目の当たりにしました。

公演は7日まで開催。本日もチャイナはファンキーでブルージー、そしてエンタテインニングなひとときを届けてくれること間違いなし!
(原田 2017 5.6)

Photo by Yuka Yamaji

SET LIST

2017 5.5 FRI.
1st
1. SOMEDAY MY PRINCE WILL COME
2. JAMMING AT HOME
3. I WANNA BE LIKE YOU
4. WATCH OUT
5. DISCONNECTED
6. RUNNING
EC. DINAH’S BLUES
 
2nd
1. JAMMING AT HOME
2. DISCONNECTED
3. WATCH OUT
4. MY PART OF TOWN
5. WHATEVER
6. PUT IT ON THE LINE
7. BREAKING POINT
8. NICOTINE
9. RUNNING
EC. DINAH’S BLUES

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