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BOBBY McFERRIN

artist BOBBY McFERRIN

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


「ブルーノート東京」にカリスマ・ヴォーカリストの登場が続きます。先日のカサンドラ・ウィルソンに続いて、今、ボビー・マクファーリンが絶賛公演中です。ヴォーカル・ミュージック屈指の鬼才にして、話題沸騰のテイラー・マクファーリンの父親でもあります。

1980年代初頭にセンセーショナルなソロ・デビューを果たし、その後「Don't Worry,Be Happy」で全米1位を獲得。驚天動地のア・カペラ・パフォーマンスや、ハービー・ハンコックやチック・コリア等ジャズ・レジェンドとの共演、ヨー・ヨー・マなどクラシック畑の才人とのコラボレーション、指揮者としての活動等、常に音楽シーンを賑わせてきました。そして目下の最新作『スピリチュオール』ではバンド編成をベースに、ゴスペル~スピリチュアル系ナンバーをマクファーリン流に再生しました。今回の公演では、そのアルバムの楽曲がライヴでさらに発展を続けていることが確認できました。

胸を叩きながら歌う、ファンにはおなじみの超絶唱法からパフォーマンスが始まりました。低音から高音まで自由自在、彼はいったい何オクターヴの声域を持っているのでしょう。スキャットは、ときにトランペットのように、ときにベースのように響きます。目の前で歌っているのはマクファーリンひとりなのに、コーラス隊を聴いているような気分になってくるのが不思議です。やがて、バンドが演奏しはじめます。ヘッドフォンをしながらピアノを演奏するギル・ゴールドスタイン、カントリー畑の才人デヴィッド・マンスフィールドのヴァイオリン(フィドルと呼んだ方が雰囲気が出るかもしれません)、アーマンド・ハーシュのアコースティック・ギター等が、このうえなく柔らかい響きを出してヴォーカルを包み込みます。先日マーカス・ミラーのバンドで登場し、ソリストを煽りまくったルイス・ケイトーもキメの細かいドラム・プレイでリズム面を引き締めます。彼はまた、アコースティック・ギターやバッキング・ヴォーカルでも才能を発揮しました。

「Swing Low」(揺れるよ幌馬車)、「Joshua」(ジェリコの戦い)、「Whole World」(全世界は彼の手に)など、これまで何百年もの間、様々な人々(プロの音楽家だけではなく)の間で歌い継がれてきたナンバーの数々が、幻想的かつ新鮮な音作りで息を吹き返します。「Whole World」ではマクファーリンみずからオーディエンスにマイクを渡して歌唱を促すパートもあり(日本ではさておき、英語圏では超有名曲なのです)、それも会場の雰囲気を盛り上げました。愛娘マディソン・マクファーリンも随所でソロをとり、今後の活躍をさらに楽しみにさせました。

アジア来訪を最後に『スピリチュオール』ツアーはいったん終息しバンドも解散、マクファーリンは次のステップへと踏み出すとのことです。公演は23日まで。ツアーのクライマックスを、ぜひご覧ください!
(原田 2015 3.21)

SET LIST

2015 3.20 FRI.
1st
1. CIRCLE SONGS
2. EVERYTIME
3. WISHFUL THINKING
4. IN THE LIGHT
5. WOE
6. JESUS MAKES IT GOOD
7. CAN'T FIND MY WAY HOME
8. FASCINATING RHYTHM IMPROVISATION
9. BAND SOLOS
10. STORMY WEATHER
11. JOSHUA
EC. GLORY
 
2nd
1. CIRCLE SONGS
2. IN THE LIGHT
3. CAN'T FIND MY WAY HOME
4. JESUS MAKES IT GOOD
5. SWING LOW
6. JOSHUA
7. THRILL
8. WHOLE WORLD
9. BAND SOLOS
10. WISHFUL THINKING
EC. REST

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