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ROBBEN FORD -A Day In Nashville-

artist ROBBEN FORD

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


ブルース、ロック、フュージョン。ロベン・フォードの音楽は、どのファンも満足させることでしょう。しかも今回は、リリースされたばかりの『ア・デイ・イン・ナッシュヴィル』を引っさげてのステージ。ナッシュヴィルの興奮を東京に直送というわけです。

メンバーはリッキー・ピーターソン(オルガン)、ブライアン・アレン(アコースティック&エレクトリック・ベース)、ウェス・リトル(ドラムス)という、ロベンを追っかけているリスナーにはおなじみの顔ぶれ。デヴィッド・サンボーンのバンドでも大活躍したリッキーのオルガンが満喫できたのも嬉しいところです。

演目は「Midnight Comes Too Soon」、「Top Down Blues」、「Thump And Bump」など新作からのものが中心。ステージ上の彼らからは、ニュー・アルバムからの曲をライヴで届けたくてたまらない、という印象を受けました。ロベンはもちろんヴォーカルとギターの両方を担当。歌の合間にギターで合いの手(オブリガート)を入れたり、かと思えば歌の背後で美しい和音を鳴らしたり、かと思えばインストゥルメンタル曲では縦横無尽にギターを唸らせ、とにかく休む間もないほど精力的にセッションを盛りたてます。

前作『ブリンギング・イット・バック・ホーム』からは、カントリー・テイストを感じさせるミディアム・テンポの「Oh Virginia」、古いゴスペル・ナンバーをジャズっぽくアレンジした「On That Morning」等を聴かせてくれました。後者では伝説の名手ウェス・モンゴメリーを意識したのか、親指によるオクターヴ奏法も披露。リー・リトナーも4ビート・ジャズの曲を弾くときは、よくこの奏法を積極的に使います。ギタリストにとって、このアプローチは「古きよきジャズの時代」を象徴するアイコンなのかもしれません。

最新作からの「Cut You Loose」(ロベンが敬愛するジェームズ・コットンの代表曲)、前作からのバラード「Fool's Paradise」など快調なパフォーマンスが続き、パフォーマンスは一旦終了しますが、観客の拍手がやむことはありません。最後の最後に飛び出したのは、ギターとアコースティック・ベースのリフ・ユニゾンが猛烈にかっこいい「Chevrolet」。椅子から体を浮かして、前のめりになってオルガンを弾きまくるリッキーは、まるで何かにとりつかれたかのようでした。

公演は25日までブルーノート東京、26日と27日はコットン・クラブで行なわれます。
(原田 2014 4.24)


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●ROBBEN FORD -A Day In Nashville-
コットンクラブ公演
2014 4.26 sat. - 4.27 sun.
詳細はこちら

SET LIST

2014 4.23 WED.
1st
1. FAIR CHILD
2. MIDNIGHT COMES TOO SOON
3. TOP DOWN BLUES
4. OH VIRGINIA
5. START IT UP
6. ON THAT MORNING
7. CUT YOU LOOSE
8. POOR KELLY BLUES
9. THUMP AND BUMP
10. FOOL'S PARADISE
11. NOTHING TO NOBODY
EC. CHEVROLET
 
2nd
1. EVERYTHING I DO GONNA BE FUNKY
2. LOVIN' CUP
3. MIDNIGHT COMES TOO SOON
4. SLICK CAPERS
5. OH VIRGINIA
6. TOO MUCH
7. TOP DOWN BLUES
8. CUT YOU LOOSE
9. FOOL'S PARADISE
10. THUMP AND BUMP
11. NOTHING TO NOBODY
EC. CHEVROLET

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