ミシェル・カミロによるエキサイティングなカウントダウン&ニューイヤーライヴ | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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ミシェル・カミロによるエキサイティングなカウントダウン&ニューイヤーライヴ

ミシェル・カミロによるエキサイティングなカウントダウン&ニューイヤーライヴ

年末年始はジャズ、
そしてラテンの情熱で!


ドミニカ共和国出身の天才ピアニスト、ミシェル・カミロによる エキサイティングなカウントダウン&ニューイヤーライヴ。 2014年~2015年、ブルーノート東京の年末年始は最高潮にヒートアップ!

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 2014年に別れを告げ、華やかな気持ちで2015年を迎えるにはふさわしい公演がブルーノート東京で実現する。ミシェル・カミロ"スリー・プラス・スリー"のショーだ。ミシェルのほかは、ドラムスとベースに、サックスとトランペットとトロンボーンという豪華なセクステットである。

 ドミニカ共和国出身のミシェルは、2000年にラテン部門でのグラミー賞獲得をはじめ、さまざまな栄冠を手に入れてきた。間違いなく現在のラテンジャズを代表するピアニストである。ピアノ弾きにはスペースとタッチの抑揚で聴かせるタイプとハードヒッターの大きく2タイプがあるが、ミシェルは明らかに後者といっていいだろう。超絶技巧。情緒的な音色を奏でたかと思うと、次の展開では力強いタッチですき間なく音を埋める。

 現時点での最新作、2013年にリリースされたソロピアノアルバム『ワッツ・アップ?』の日本盤ボーナストラック、ジョージ・ガーシュウイン作曲の「アイ・ガット・リズム」のライヴ録音をぜひ聴いてほしい。左指でまるで打楽器を叩くように力強くリズムを刻み、右指は広範囲の鍵盤を凄まじいスピードで躍動する。驚愕の演奏だ。

 さらに、今回のショーはピアノに管楽器が3本加わる。スペースをすき間なく埋めるミシェルに、彼らがどのように絡んでいくのか。間違いなく色彩きらびやかな音楽になるはずだ。一方、リズムを支える2人には手堅いプレイヤーが選ばれている。ドラムスのクリフ・アーモンドは、矢野顕子のトリオでブルーノート東京のステージに何度も上がっている。スネアはやや硬め。オールラウンドな演奏家だ。ベースのリンカーン・ゴーインズは、マイク・スターンのバンドなどで何度も日本に来ている。ソロ楽器プレイヤーを生かす穏やかな性格の堅実な演奏家である。演奏の土台を支える2人が歌ゴコロあふれるプレイヤーだからこそ、ピアノと管楽器にかなり自由な演奏が期待できる。

 さて、ブルーノート東京のカウントダウンショーは、毎年特別な空気になる。ステージ上の音楽だけではなく、会場の空間もドリンクも料理も、その夜をまるごと味わい尽くそうというオーディエンスで客席が埋め尽くされるからだ。2015年1月1日午前0時を迎える瞬間、シャンパンがもてなされた会場で、ミシェルが音楽でどんな演出をしてくれるのか。ワクワクしてくる。

text = Kazunori Kodate

神舘和典(こうだて・かずのり)
1962年東京出身。音楽ライター。『新書で入門 ジャズの鉄板50枚+α』(新潮新書)『25人の偉大なるジャズメンが語る名盤・名言・名演奏』、『上原ひろみ サマーレインの彼方』(ともに幻冬舎文庫)など著書多数。

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