【公演直前インタビュー】小曽根真 | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【公演直前インタビュー】小曽根真

【公演直前インタビュー】小曽根真

ニュー・プロジェクト『From OZONE till Dawn』が目指すもの
それは未来を信じる力の共有

 今年の3月に還暦を迎えた小曽根真がブルーノート東京、コットンクラブ、モーション・ブルー・ヨコハマを舞台に"才能溢れる若きミュージシャン"をイントロデュースする『"OZONE 60 in Club" New Project "From OZONE till Dawn"』がいよいよスタート!「Part I.」のステージが押し迫った6月某日、スペシャル・プログラムの全貌をきいた。

interview & text = Hijiri Kanno

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「コロナ禍の終わりが見えた時、この状況に光を射してくれるのは音楽や芸術であり、それを担う次の世代だと思うんです」

 今回のプロジェクトは、小曽根真が見出した若手ミュージシャンに素晴らしい演奏の場を提供し、聴き手と一緒に"光を放つ才能"を育みたいという願いが込められている。その場所は耳の超えたオーディエンスが集うジャズクラブだと彼は確信していた。そして自身が育ててもらった場所に恩返しもしたかったようだ。

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「ブルーノート東京を無くして、ジャズピアニスト/小曽根真を語ることは出来ません。この場所を皮切りに新プロジェクトを開催出来ることを心から感謝していますし、還暦を記念した『OZONE 60』ツアーの一環で行えるのも大きな意味があると感じています」

 現在、敢行中の全国47都道府県を巡るソロ・ツアーでは、最新ソロピアノ・アルバム『OZONE 60』の収録曲を披露しているが、クラブ・ツアーではそのオリジナル曲をバンドで演奏する。

「ブルーノート東京、コットンクラブ、モーション・ブルー・ヨコハマでしか聴けないアルバムの曲があります。どのオリジナル曲を誰と演奏するかどうぞ楽しみにしていてください!」

 プロジェクト・ライヴの幕開けはブルーノート東京だ。迎えるミュージシャンは現在20歳のRIO(ウクレレ)と1995年生まれのフルート奏者、片山士駿。RIOとの出逢いは昨年春、緊急事態宣言中に53日間連続で小曽根の自宅からライヴ配信を行った『Welcome To Our Living Room』がきっかけ。

「僕が演奏した7拍子のサンバを彼は耳コピしてウクレレでプレイし、その映像を送って来ました。超絶技巧に驚愕し、一緒にやろうと声をかけ、昨年6月、ブルーノート東京の有観客再開ステージで、みなさんにご紹介したんです。あれからちょうど1年、さらに成長した演奏をご覧いただけます。片山士駿君もとてつもなく素晴らしいミュージシャン!"どんな曲もすぐに演奏出来てしまうことが弱点にならないように"と僕が釘を刺しているぐらい上手いです。彼はニューヨークで本格的に活動しようとした矢先にコロナ禍となり帰国しました」

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 モーション・ブルー・ヨコハマでは小曽根真率いるオルガン・トリオの演奏が楽しめる。メンバーは現在22歳の山岸竜之介(ギター)と小田桐和寛(ドラム)、中山拓海(サックス)。小曽根真 featuring No Name Horsesの15周年記念アルバム『アンティル・ウィ・ヴァニッシュ 15×15』に参加した山岸と、コロナ禍でニューヨークから帰国した小田桐、国立音大ジャズ科第1期卒業生の中山。そして小曽根という初組み合わせが織りなす世界は未知数だ。

「小田桐君は国立音楽大学にジャズ科が出来る前の教え子で、とにかくずば抜けて上手いドラマーです。久しぶりに一緒に演奏出来るのが本当に楽しみでね。竜之介君はロック・ギタリストですが、彼のスピリットはまさしくジャズ!そんなふたりと演奏する曲はまだ試行錯誤状態ですけれど、もしかしたら、有名なロックの曲もやるかも。"小曽根真、オルガンで暴れます!"とだけお伝えしておきましょう(笑)」

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 8月には再びブルーノート東京が舞台となり、岡崎好朗(トランペット)と岡崎正典(サックス)による<Okazaki Brothers>をフロントに迎えた「Part.Ⅲ」のステージを開催。小曽根真 featuring No Name Horsesのメンバーでもあるふたりを支えるリズム・セクションは、この日に誕生する小曽根真トリオだ。ドラムは<カルメラ>などのバンドで活躍中のきたいくにと、ベースは去年の6月に小曽根真がブルーノート東京公演で"Rising Star"と紹介した1991年生まれの佐藤潤一である。

「<Okazaki Brothers>のふたりは、どんな時も虚勢を張らず、嘘のない演奏で僕にインスピレーションを与えてくれます。中林俊也(サックス)も都内を中心にバンド活動を展開。間違いなく日本のジャズ界を牽引していく存在だと思っていますし、もっともっと多くの方に知って欲しい。きたいくにと君はロックやファンクが強そうなイメージですがスウィングが最高なんですよ。髪の毛はピンクですが、見た感じと出て来る音が違うので乞うご期待!佐藤君は国立音楽大学出身、非常に努力家なベーシストです。ジャズを演奏する上で1番大事なカンバセーション法を見事に自分のモノにしています」

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 ラストとなる会場はコットンクラブだ。日本で大活躍中のドイツ人ドラマー、デニス・フレーゼ、そして1994年生まれの石川紅奈(ベース、ヴォーカル)と1992年生まれの曲輪大地(トランペット)が舞台を飾る。

「紅奈さんのことは高校の頃から知っていました。当時からそれは見事なウォーキング・ベースを弾いていて、国立音大に入学してからはメキメキと腕を上げ、今、大活躍中です。とても力強い音を鳴らします。大地君はコロナ禍になる前までヨーロッパを拠点に活動していました。1音1音、魂を込めて吹くトランペッター。これぞ"This is a Trumpet"という音色をご堪能ください」

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「Part.Ⅰ」から「Part.Ⅳ」まで全てカラーが違う。

「プロジェクトを立ち上げるにあたり、全員集合のZoomミーティングをやったんです。その時、画面に映ったみんなの顔を見ていたら、それだけで嬉しくなりました。新しいJazz Treeを見ている気がしたんですよ。幹にはスウィングとブルースがあり、そこを軸にそれぞれが独自の表現をする。今は小さなJazz Treeですが、大きくなった時のことを想像したらワクワクしてね。今回は、小曽根真がどういう音楽をやるかということだけではなくて、僕が大切にして来たもの、教えて貰ったもの、それを次に繋げていく、この線の大事さを共感していただけると思っています」

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"From Dusk till Dawm(日没から夜明けまで)"というジャズクラブの営業時間をイメージするような言葉にインスパイアされ、新プロジェクト名を"From OZONE till Dawn"とネーミングした小曽根真。実はこの企画に賛同した一流アーティストが多数、影で携わっている。宣伝用写真を撮影したのはレスリー・キー、ヘアカットは<TWIGGY.>代表の人気美容師・松浦美穂、そして、総合プロデュースを務めているのは女優・神野三鈴(小曽根の妻)だ。

「"未来を信じる力"をみなさんと共有したい、その想いからこのプロジェクトを立ち上げました。生前、作家の井上ひさし先生が"そもそも人間は悲しみを持って生まれて来ている。だから、楽しみを作らなくちゃいけない"とおっしゃっていましたが、僕はその言葉をずっと胸に刻み、楽しみを生み出すのがミュージシャンの役目だと信じて演奏しています。受け取る方の心に共鳴し、少しでも幸せな時間を持っていただくこと、それが僕の喜びです」

菅野聖(かんの・ひじり)
構成作家/ライター。23歳からフリーランスでラジオを中心に番組制作&選曲に携わる。CD解説をはじめ、雑誌や新聞、webサイトといった様々な媒体でミュージシャンを中心としたインタビュー記事やコラムなどを執筆。

LIVE INFORMATION

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小曽根真 "OZONE 60 in Club"
New Project "From OZONE till Dawn"

PartⅠ. Duet with RIO
Special Guest:片山士駿

6.19 sat., 6.20 sun. ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/makoto-ozone/
※6.20 sun. 2ndショウ(Start6:30pm)のみ配信有り

Part II. ORGAN TRIO
featuring 山岸竜之介&小田桐和寛
Guest:中山拓海

7.24 sat., 7.25 sun. モーション・ブルー・ヨコハマ
http://www.motionblue.co.jp/live/makoto-ozone/

PartⅢ. Makoto Ozone New Project Band
featuring "OKAZAKI BROTHERS"

9.28 tue., 9.29 wed. ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/makoto-ozone-new-project-band/
Member:岡崎好朗(tp), 岡崎正典(sax), 中林俊也(sax), 佐藤潤一(b), きたいくにと(ds)
※当初の予定から公演日程が変更となりました。

PartⅣ. "A Rose & The Beasts"
featuring 石川紅奈 & DENNIS FREHSE
Special Guest:曲輪大地

11.1 mon., 11.2 tue. コットンクラブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/makoto-ozone/
※当初の予定から公演日程が変更となりました。

新たに、中山拓海、中林俊也の追加出演が決定!

中山拓海(sax) - モーション・ブルー・ヨコハマ公演 (7.24 sat., 7.25 sun.)
中林俊也(sax) - ブルーノート東京公演 (9.28 tue., 9.29 wed.)

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