【COTTON CLUB Special】山本連インタビュー | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【COTTON CLUB Special】山本連インタビュー

【COTTON CLUB Special】山本連インタビュー

※山本連 Debut EP『YANG』Release Liveは、新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえてアーティスト側と協議のうえ、8月18日(水)に開催を延期することとなりました。本公演を楽しみにされていました皆さまには、深くお詫び申し上げます。

ベーシスト山本連のマルチな才能が詰まったデビューEP
作品と共に、そのルーツを紐解く

 デビューEP『YANG』をリリースしたベーシスト、山本連が、自身初となるリーダー作リリース・ライヴをコットンクラブで開催する。1990年生まれの山本連は、バークリー音楽大学時代からの盟友である井上銘や曽根麻央のグループで活躍するなど、現在のジャズ・シーンに無くてはならない存在だ。また一方でChara、TAEYEON、AAAMYYYなどのバック・ミュージシャンとして、多くのメジャー・シーンの現場を作り上げてきた実力者でもある。作曲やヴォーカルも手がけ、マルチな才能を発揮したデビュー作を引っさげての本公演は、彼の進む新たなステージへの幕開けを予感させる。自身のキャリアについて、そして公演に向けての想いを、彼は穏やかに大切に言葉を選びながらも、熱く語ってくれた。

Interview & Text = Hiroko Otsuka
Photo = ReBorn Wood

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『YANG』は、日常に寄り添う叙情的なナンバーから、ドゥービー・ブラザーズやマイケル・ジャクソンのメロディアスなヴォーカル・カヴァー、そしてタワー・オブ・パワーやダニー・ハサウェイの影響を感じさせるグルーヴィーなアレンジが印象的だ。

「この作品は、去年の3月くらいから作り始めました。プロデューサー気質で音楽の話も合うギタリストの小川翔さんを中心にアイデアを出し合い、まわり道をしながらこの形になったんです。オルガンやパーカッション、あとハーモニカもアレンジで取り入れています。トゥーツ・シールマンスをよく聴いていた影響もあって。僕のルーツは、アース・ウィンド・アンド・ファイアーや、ジェームス・テイラー、キャロル・キング、マーヴィン・ゲイなどで、この辺りが最初に意識した音楽だった記憶があります。親が音楽好きで、家では父がベースを弾いていましたし、レコードもありました。鎌倉の広いところで育ったので、音楽は自由に聴ける環境だったんです」

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 14歳でベースを始め、高校時代に父の友人がセッション・ホストをしていたジャズ・クラブの出演もきっかけとなり、音楽の道へ進む。

「ライヴメンバーの伊吹文裕やモノンクル吉田沙良は洗足学園音楽大学の同級生です。学外のビッグバンドサークルにも所属し、演奏活動もしていました」

 大学卒業後はバークリー音楽大学のプロフェッショナル音楽科に入学し、井上銘、曽根麻央、木村紘、馬場智章らと出会い、様々な経験を積んだ。

「留学時はLogic Proを触る機会が多かったので、その頃からコツコツ曲を作っていたんです。僕がヴォーカルにチャレンジした"嘘笑いは街に溶ける"は、約8年前アメリカで作った曲です。帰国してから、菅原高志(ds)、和田明(vo)、渡辺翔太(p)、井上銘(g)と組んだバンドで歌詞をつけ、やっといま世に出すことができました」

 アメリカでは地元のレゲエバンドや、最新TOP40系サウンドのバンドサポートをしながら、ぶっつけ本番の長時間のステージを数多く経験したという。これまでの現場で培ってきた、シンプルなグルーヴとハーモニックなコード感が山本連のベースの魅力だが、それをオーディエンスに伝え共有するためにフロアに立つ際、意識していることがあるという。

「まず、ベースを弾いていることを忘れること。そうすることで間違いがなくなるし、ズレることもない。自然体になること。個々が自立することでバンドがグルーヴし、一体感が生まれると思います」

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 共にステージに立つメンバーは、彼がドリームチームと呼ぶ信頼のミュージシャンたち。それぞれが第一線のメジャー・アーテイストや、ベテランのジャズ・レジェンドたちと共演しており、これからの音楽シーンを引っ張るにふさわしい30代だ。

「実はこのライヴのメンバーでバンドを作ろうと思っていて、いまたくさん曲を作っています。僕のヴォーカル曲も予定していますし、楽器のソロだけでなく曲の良さも伝わるステージになるんじゃないかと。グルーヴィーでスリリングな、一般的なジャズ・ライヴとは違った味の展開にしたいですね」

 そして、憧れのリチャード・ボナにモーション・ブルー・ヨコハマでサインをもらった思い出や、ブルーノート東京で目の当たりにした、ティム・ルフェーヴルの圧巻のステージングについて語りながら「僕の人生の中で、いま一番と言っていいほどの意気込みで毎日準備をしています。様々な仕掛けを考えていますので、ぜひご期待ください」と熱く続けた。


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REN YAMAMOTO『YANG - EP』
(リボーンウッド)
※2021年3月24日発売


大塚広子
アナログレコードにこだわった1960代以降のブラックミュージックから現代ジャズ、クラブミュージックまで繋ぐスタイルで、ワン&オンリーな"JAZZのGROOVE"を呼び起こすDJとして活躍する他、音楽ライターとして各メディアでの執筆、選曲監修、企業の音楽イベントプロデュース、自身のレーベル「Key of LIfe+」を主宰するなど幅広く手がけている。

LIVE INFORMATION

【コットンクラブ】
ReBorn Wood Label Series vol.4
山本連 Debut EP『YANG』Release Live

REN YAMAMOTO

<振替公演>2021. 8.18.wed
open 5:30pm / start 6:30pm / close 8:00pm
※1日1.showになります。

※公演時間が当初の予定から変更になっております。

<Member>
山本連 (ベース,ヴォーカル)
宮川純 (キーボード)
小川翔 (ギター)
伊吹文裕 (ドラムス)

公演詳細はこちら→ http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/ren-yamamoto/

シリーズ特設ページはこちら→ http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/2021/reborn-wood-label/

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【ブルーノート東京】
☆5.14 fri. - 5.15 sat. Chara Live 2021公演にも出演!
公演詳細はこちら → https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/chara/

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