【JAM vol.216】キャンディ・ダルファー | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

News & Features

【JAM vol.216】キャンディ・ダルファー

【JAM vol.216】キャンディ・ダルファー

text = Kenichi Aono

5年ぶりのニュー・アルバムを引っさげ、
キャンデイ・ダルファ ー待望の公演が決定

 前作『トゥゲザー」から約5年ぶりとなるニュー・アルバム『ウィ・ネヴァ ー・ストップ』が10月26日に日本盤先行でリリースされる、サックス奏者のキャンデイ・ダルファ ー。アルバムに先んじて発表された「Jammin' Tonight」は、シックのギタリストでプロデューサーのナイル・ロジャースをフィーチャーしたファンキーでアップリフティングなナンバーだ。彼女のbandcampページによれば、同アルバムにはこのほか、ジャズ、フュージョン界にその名を轟かせる名ベーシスト、マーカス・ミラーをフィーチャーしたナンバーや、エリカ・バドゥのバック・シンガーを務め、2020 年にアルバム「DUR&(ドウランド)』をリリースしたドウランド・ ベルナールとプリンスのNPGホーンズなどで知られるトランペット奏者のフィリップ・ラシター、そしてサンダーキャットも絶賛する11歳のベーシスト、アロン・ホデックがクレジットされた曲も。現時点では「Jammin' Tonight」しか聴くことができないが、このテキストが読者の目に触れる頃には詳細が明らかになっているだろう。

READ MORE

216features01_iimg001.jpg

 キャンデイ・ダルファーはオランダ出身の音楽家。同じくサックス奏者のハンス・ダルファーが父ということもあり、6歳のときからサックス演奏を始め、14歳で自身のバンド「ファンキー・スタッフ」を結成。1990年のソロ・デビュー・アルバム『Saxuality』は全世界で100万牧以上のセールスを記録し、グラミー賞にもノミネートされることとなった。自身が親しんできた音楽からの影響を独自に融合し、ジャズ、ハウス、R&B、ソウル、ファンクの要素を実に自然に楽曲に取り人れたオリジナリティのあるスタイルはミュージシャンからの信奉もあつく、プリンスのツアーやレコーデイングに参加したほか、メイシオ・パーカ ー、アレサ・フランクリン、チャカ・カーン、ビヨンセらともコラボレートしている。

216features01_iimg002.jpg

 これまでリリースしたアルバムのいずれもが高い評価を得てきたキャンデイ・ダルファーだが、ライヴ・パフォ ーマンスにも定評があるのはご存じのとおり。ステージではサックスの演奏だけでなくヴォ ーカルも担当しており、マイクの前で歌ったかと思えばすぐさまサックスでリフを吹くという超人的なブレス・ コン トロールに驚くばかりである。そんな卓越した演奏とパフォ ーマンスによって、燒びやかでグルーヴみなぎる音楽世界を作りあげているのだ。

 前回のプルーノート東京での公演は2019年11月。自身の50歳のアニ バーサリーだった。そのときはあいにくハンス・ダルファーが体調不良のため出演が叶わなかったのだが、本公演ではハンスも揃って来日する予定とのことである。アルバム・リリース直後ということもあり、同作に収録の楽曲も生でたっぷり楽しむことができそうだ。先に引いたbandcampのアルバム・ページには、ニュー・アルバムについて、中心となる精神は人々を高揚させることだと記されている。さまざまな問題がはびこるこの世界で傷ついたり痛みを感じているたくさんの人の心を自身の楽曲によって力づけ、前向きなパワーを生み出していこうという思いがタイトルからも感じられる同アルバムを引っさげての本公演。これまで以上にポジテイヴなムードに包まれることは間違いなさそうである。

LIVE INFORMATION

216features01_iimg003.jpg

キャンディ・ダルファー
with special guest ハンス・ダルファー


2022 11.16 wed., 11.18 fri., 11.19 sat., 11.21 mon., 11,22 tue.
11.16 wed., 11.18 fri., 11.21 mon., 11,22 tue.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
11.19 sat.
[1st]Open4:00pm Start5:00pm [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/candy-dulfer/

<MEMBER>
キャンディ・ダルファー(サックス、ヴォーカル)
ハンス・ダルファー(サックス)※スペシャル・ゲスト
イヴァン・ペロティ(ヴォーカル)
カミロ・ロドリゲス(ヴォーカル)
ロジャー・ハペル(キーボード、ヴォーカル)
ヘネ・ルイス(キーボード)
ウルコ・ベッド(ギター)
ザンダー・ブベロット(ベース)
キック・ワウダストラ(ドラムス)

RECOMMENDATION