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[インタビュー|MY INSTRUMENT]デビッド・ガリバルディ

[インタビュー|MY INSTRUMENT]デビッド・ガリバルディ

デビッド・ガリバルディの
ヤマハ・レコーディング・カスタム

長年にわたってタワー・オブ・パワーのグルーブを 支えるいっぽう、ナタリー・コールからボズ・スキャッグス、 バディ・リッチ・オーケストラまで様々なスタイルを こなす腕利きドラマーが信頼を置くモデル

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 オークランド・ファンクというニッチなジャンルを超えた、グルーヴィーなバンドの代名詞的存在とも言えるタワー・オブ・パワー(TOP)。去る8月末から9月頭にかけて行われた、新作『Soul Side of Town』を引っ提げてのブルーノート公演は、結成50周年を記念する特別なイベントでもあった。残念ながら来日が叶わなかったベーシストのフランシス・"ロッコ"・プレスティアと共に、この長寿バンドの心臓部である強力なリズムの源として知られるのが、ドラマーのデビッド・ガリバルディである。

 1982年からヤマハのエンドーサーを務めてきたガリバルディが本公演で使用したのは、最上位のレコーディング・カスタムだ。

「バンドに復帰した1998年以来、ヤマハのキットを何種類か試してきたけれど、その中でも今のレコーディング・カスタムは、中音域の厚みや、パンチの効いた押しの強いサウンドが気に入っているんだ。全てのパートがビートを中心にアレンジされていて、バンド全体で大きなドラム・セットみたいなサウンドを出しているTOP にはぴったりだからね」

 ヘッドを固定するボルトをねじ込むラグと呼ばれる部分は、表用と裏用が分かれているのが普通だが、これを一体化した"ハイ・テンション・ラグ"がレコーディング・カスタムの最大の特徴で、1970年代に発売された名器YD9000の流れを汲んでいる。彼の場合は、これらのドラムとシンバル類をラックに組み付けているのも特徴だ。

「今回使ったのは日本で用意してくれたキットだけれど、ヤマハは品質がとっても安定していてサウンドが均一なところも気に入っている。ライブ活動が中心の僕らにとって、手早くセッティングできて微調整が効くラックはとても便利なんだ」

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スネアは異なる音色を使い分けるために、ヤマハのシグネチャー(青)とブライアン・スポーン(赤)を併用
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ベース・ドラムの収音には、専用設計のサブキックを使用。モニターにも低音用のスピーカーを追加している

photography = Takashi Yashima
interview & text = Akira Sakamoto
cooperation = Rittor Music

David Garibaldi(デビッド・ガリバルディ)
1946年カリフォルニア州オークランド生まれ。17歳でプロのドラマーになる。ベトナム戦争で徴兵されるが、空軍のバンドに配属。除隊後70年にTOP加入。教則素材も発表し、世代を超えて影響を与え続けている。
坂本 信(さかもと・あきら)
札幌市出身。レコード会社や音楽出版社、楽器メーカーの翻訳、数百人のアーティストの取材や通訳を務める。ベーシストとしては高崎晃、伊東たけし、マイク・オーランドなどと共演。

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