【スペシャルインタビュー】Shiho | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【スペシャルインタビュー】Shiho

【スペシャルインタビュー】Shiho

CDデビュー20周年!
人生は音楽、生き甲斐はライヴ。

 Shihoは言う。「お越しいただいたお客さまをひとり残らず幸せにすると心に決めています」。2001年に米コンコード・レーベルから日本人初のデビューを飾り、Fried Prideのヴォーカリストとしてジャズ・シーンのトップを走り続けてきた彼女は2016年いっぱいでユニットの活動を終了、ソロとしてのキャリアも5年めとなった。CDデビューから20年。"私が楽しんでいる姿をぜひ、観に来て!"と興奮気味に語るアニバーサリー・ライヴは11月17日に開催。この日、ブルーノート東京は"祭り"の場になる。

interview & text = Hijiri Kanno

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 ニュー・シングルの曲名『Music & Life』(10月20日配信)をそのままアニバーサリー・ライヴのタイトルにしたのは、Shihoの長年の想いが端的に表れているからだ。

「私が書いた曲に友人のヴォーカリスト、ギラ(・ジルカ)が詞を付けてくれました。"音楽と人生は全て喜びを意味する。音楽と人生はジャズ!今夜皆をグルーヴで酔わせる"という内容の歌で、デビューから20年、シンガー歴としては27年めとなる今、まさにその通りだと実感しています。それで、節目となるライヴのタイトルにも引用しました」

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 19歳の頃、オーディエンスのひとりとして初めて訪れたブルーノート東京に演者としてステージに立ったのはFried Pride時代。2005年にはニューヨークのブルーノートでもライヴを大成功させた。

「憧れの場所だったので文字通り夢のようでした。ジャズの巨匠たちが演奏し、その魂が沁み渡っているステージだということを肌で感じたんですよ。これまで何度も出演させていただいているブルーノート東京も同じです。実はShiho名義でステージに立たせていただくのは今回が初めてなので本当に光栄ですし、ちょっと緊張もしています(笑)」

 パフォーマンスからは想像し難いが、彼女は自身を"ネガティヴ人間"と称する。あれこれ思い悩むタイプだが、ライヴ本番では逆のスイッチが入るそうだ。

「ステージにいる私たちだけでなく、お客さまひとりひとりが主人公、その空気が演奏に反映して再び会場に循環する。みんなでその日のライヴを創り上げる、これこそが私の生き甲斐です。それと、その時限りの"Happening"も楽しみたいんですよ。歌いながらアンテナを張り、想定外なことを突然、ミュージシャンに振ったりしてね(笑)。ナマだからこその"Happening"! これがライヴの醍醐味だと思っています」

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 アニバーサリー・ライヴでは一体、どんな"Happening"が楽しめるのか。4人の猛者たちをゲストに迎えて繰り広げるショー・タイムの興奮度は未知数だ。

「節目ということで、通常のライヴでは出来ないことをしようと、私の音楽人生に欠かせないミュージシャンにお声がけしたら、フェス規模の顔触れとなりました。こんなに凄い人たちが大集合するステージは昨今、なかなか、体験できないと思いますよ。例えば、ケイコ(・リー)さんは大切なお姉ちゃんです。唯一無二の声を持っている素晴らしいシンガーなのは言うまでもなく、私はケイコさんが弾くピアノも大好き。ヴォイシングが堪らないんですよね」

 桑原あいは、Shihoがひと目&ひと聴き惚れしてラヴ・コールを送り、この10年、定期的に共演している仲。

「先日30歳になったばかりの彼女は出逢った時、まだ19才でした。衝撃でしたねぇ。小難しい変拍子を笑いながら立ち弾きしていて、違う星から来たんじゃないかと思ったくらい。一緒にステージに上がると私は無敵になります(笑)。それぐらい、いつも凄いところに連れて行ってくれるんですよ」

 日本を代表する世界的なアコーディオニストのcobaはShihoにとって兄貴的存在だが、流石に大御所ゆえ、恐る恐るオファーしたところ"絶対に行く!"と熱い返事をもらったそうだ。

「Fried Pride時代に数組のアーティストと一緒に全国ツアーをしたことがあり、そのうちのひとりがcobaさんでした。ある日、彼のソロ演奏を袖で聴いていたら私は涙が止まらなくなってしまった。理屈抜きに"感動する音"を持った数少ないミュージシャンに出演していただける! 本当に嬉しいです」

 さらにもうひとり、ビッグ・アーティストが登場。

「誰もがご存知だといっても過言ではない超レジェンドです。Shiho名義のライヴにお迎えできるのは光栄の極みですね」

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 そして、愛すべき仲間、柴田敏孝(ピアノ)、鳥越啓介(ベース)、大槻"KALTA"英宣(ドラムス)がディーヴァを囲む。

「私は"歌とバック・バンド"というスタイルを求めていません。全員がフロントマンだと思っていますし、だからこそ信頼しているミュージシャンとライヴがしたい。彼らは音楽的にも素晴らしいし、可愛くて面白くてカッコ良くて、どこまでも一緒に行ける人たち。このメンバーとブルーノート東京で演奏出来る、それだけで幸せです」

 すでに、ハッピー・オーラ満載のShiho。

「今回のライヴはお祭りですね。祭りだ、祭りだ、一緒に祭りを楽しみましょう!」


菅野聖(かんの・ひじり)
構成作家/ライター。23歳からフリーランスでラジオを中心に番組制作&選曲に携わる。CD解説をはじめ、雑誌や新聞、webサイトといった様々な媒体でミュージシャンを中心としたインタビュー記事やコラムなどを執筆。

LIVE INFORMATION

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☆Shiho 20周年スペシャルライヴ "Music & Life"
2021 11.17 wed.
[1st]Open3:00pm Start4:00pm [2nd]Open5:45pm Start6:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/shiho/

<MEMBER>
Shiho(ヴォーカル)
柴田敏孝(ピアノ)
鳥越啓介(ベース)
大槻"KALTA"英宣(ドラムス)

Special Guests:
coba(アコーディオン)
桑原あい(ピアノ)
ケイコ・リー(ヴォーカル)
日野皓正(トランペット)

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