【JAM vol.240】LEE RITENOUR | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

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【JAM vol.240】LEE RITENOUR

【JAM vol.240】LEE RITENOUR

text = Kazunori Harada

70年代フュージョンの金字塔
『ジェントル・ソウツ』の世界ふたたび!
録音メンバーを迎えたプレミアム・ライヴ

 2024年11月に行われた"リー・リトナー & デイヴ・グルーシン with ブラジリアン・フレンズ featuring イヴァン・リンス"公演から1年数か月。フュージョン界を象徴するギタリストのひとり、リー・リトナーが、また新たな特別プロジェクトで戻ってくる。なんと今回は、彼の名を不動のものにした古典的傑作『ジェントル・ソウツ』をテーマにした4日間だ。

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 『ジェントル・ソウツ』は、日本のレコード会社であるビクター音楽産業(JVC)が1977年に制作・発売したアルバム。フュージョン(当時はクロスオーヴァーと呼ばれた)系の作品がオーヴァー・ダビングを用いて仕上げられることが半ば当たり前であるなか、ダイレクト・カッティングという方式で一発録りされたことも大きな注目を集めた。いまでいえばYouTubeチャンネルの「THE FIRST TAKE」とコンセプトがそれほど遠く離れていないかもしれない。「THE FIRST TAKE」は1曲単位での公開だが、ダイレクト・カッティングの場合は、レコードの片面を一気に録音する。たとえば最終曲の最後の音で失敗してしまったら、それまでの十数分間の熱演は徒労となり、音が刻まれたディスク(母盤)を廃棄して、また新しいディスクを用意して冒頭曲の最初の音からやり直す。もちろん、そんなことを憂慮する必要のない、「すかさずバッチリ決めることのできる」ミュージシャンだけがダイレクト・カッティングの高いハードルをクリアするのだが。アルバム『ジェントル・ソウツ』は外国人のインストゥルメンタル作品にしては異例なことにオリコンのLPチャートにもランクイン、日本におけるクロスオーヴァー~フュージョンの広まりに大きく貢献することとなった。

メンバーの画像"

 本公演にはリトナーに加え、録音メンバーであるハーヴィー・メイソン(ドラムス)、パトリース・ラッシェン(ピアノ、キーボード)も同行。さらにリトナーの長きにわたる盟友であるメルヴィン・デイヴィスがベースを担当する。どんなナンバーが演奏されるのかは当日のお楽しみだが、名曲が持つ不滅のパワーと、いまなお前進を続けるベテランたちの凄みに引き込まれることだろう。

LIVE INFORMATION

LEE RITENOURの公演バナー画像

LEE RITENOUR "Gentle Thoughts"
featuring PATRICE RUSHEN, HARVEY MASON & MELVIN DAVIS

2026 1.13 tue., 1.14 wed., 1.15 thu., 1.16 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/lee-ritenour/

<MEMBER>
リー・リトナー(ギター)
パトリース・ラッシェン(ピアノ、キーボード)
ハーヴィー・メイソン(ドラムス)
メルヴィン・デイヴィス(ベース)

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