【JAM vol.239】Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN | News & Features | BLUE NOTE TOKYO

News & Features

【JAM vol.239】Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN

【JAM vol.239】Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN

text = Kazunori Harada

国内最大級のジャズフェスティバル、
「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」の最終ラインナップが決定!

 良質な音楽満載の室内型フェス、「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」の開催が迫ってきた。今年の日程は9月27日と28日、場所は東京・有明アリーナにて。各5組、計10組の人気アーティストが登場する。

READ MORE

「Blue Note JAZZ FESTIVAL」は2011年にブルーノート・ニューヨークの主催で始まり、2015年には横浜赤レンガ倉庫野外特設ステージを会場に日本で初開催。昨年、有明アリーナに舞台を移して8年ぶりに復活し、ナズ、シカゴ、パーラメント・ファンカデリック feat. ジョージ・クリントン、MISIA&黒田卓也BAND、タンク・アンド・ザ・バンガス、.ENDRECHERI.(エンドリケリー)、マーカス・ミラー、ナイル・ロジャース&シック、スナーキー・パピー、キャンディ・ダルファーが華やかなパフォーマンスを繰り広げた。

 27日のヘッドライナーは、シンガーソングライターのノラ・ジョーンズが務める。永遠の名曲「ドント・ノー・ホワイ」を含むファースト・アルバム『ノラ・ジョーンズ』でグラミー賞5冠を達成以降もソロ活動はもちろん、プスンブーツ等のユニット、他アーティストの作品への客演など精力的な活動を続け、近作『ヴィジョンズ』も2025年のグラミー賞で「最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞」に輝いた。ジャズ、カントリー&ウェスタン、ソウル・ミュージック等を高純度でブレンドした音楽性、オーディエンスひとりひとりの心を潤すようなピアノの弾き語りはアリーナを音楽の歓びで満たすはずだ。ボブ・ディランやチック・コリアとも共演し、ノラとのコンビネーションも長い名ドラマー、ブライアン・ブレイドの参加も予定されている。

 アメリカの音楽界を代表するプロデューサーであるクインシー・ジョーンズが「地球上、最高のヴォーカル・グループ」と称賛した6人組と、目覚ましい活躍を続ける作編曲家/指揮者との出会い。テイク6 with 挾間美帆ジャズオーケストラは、予想をはるかに超える音楽のケミストリーを観客に届けてくれることだろう。テイク6といえば、約40年間にわたって卓越したハーモニー、至高のアカペラで聴き手を魅了してきた面々。"声のオーケストラ"というべき彼らが、大変な勢いで音楽シーンを邁進する才人のディレクションによる"実際のオーケストラ"と融合し、どんな世界を届けてくれるのか、一瞬も聴き逃せないひとときになるはずだ。

 プロデューサー、映画作曲家、ドキュメンタリー映画監督、ブルーノート・レコードの社⻑など多岐にわたって活動する重鎮が、ミュージシャン活動に原点回帰したユニット。それがドン・ウォズ & パン・デトロイト・アンサンブルだ。音楽データベースサイト"オールミュージック"で「アメリカで最も多作で、成功を収めたポップ&ロック・プロデューサーのひとり」と紹介されているドンが一人のベーシストとして、ブルーノートから近作を発するサックス奏者のデイヴ・マクマレイ、2000年代初頭からエミネムとの共演を続けるキーボード奏者のルイス・レストら、故郷デトロイトの気心の知れた仲間と共に日本のステージに立つのは実に貴重な機会といえよう。

 アメリカの"ダウンビート"誌が「驚愕するほどユニークな鍵盤へのアプローチ」と称賛したブラジル出身のピアニスト、アマーロ・フレイタスも「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」にスパイスを加えるひとりだ。チック・コリアの演奏映像に接してジャズ・ミュージシャンを志し、近作『Y'Y』では、アマゾンの都市マナウスでの経験にインスパイアされた楽曲をシャバカ・ハッチングス、ブランディー・ヤンガーらと共に表現している。奥行きに富む音作り、あらゆるボーダーを超えた演奏ぶりが有明アリーナにどう響き渡るのか、わくわくさせられるばかりだ。

 アメリカーナ・ムーヴメントの代表的存在として精力的に活躍し、グラミー賞やアメリカーナ・ミュージック・オナーズ・アンド・アワードへのノミネートも誇るヴァレリー・ジューンは、4年ぶりのニューアルバム『アウルズ、オーメンズ・アンド・オラクルズ』を携えての登場。ボブ・ディランから称賛を受け、ローリング・ストーンズのオープニング・アクトも経験した彼女の、唯一無二の歌声、卓越したステージ・パフォーマンスが待ち遠しい。

 28日のヘッドライナーは、R&B界のトップ・シンガーソングライター/プロデューサーであるニーヨが務める。2004年にマリオに提供した「レット・ミー・ラヴ・ユー」が大ヒット。その後、歌手デビューを果たし、デフ・ジャムやモータウンといった名門レーベルから快作を連発。ビヨンセ、リアーナ、アッシャー、ジャネット・ジャクソン、メアリー・J・ブライジ、セリーヌ・ディオンなどへの楽曲提供でも名を博してきた。3度のグラミー賞受賞、全世界で合計230億回ものストリーミング再⽣を記録、日本でも数多くの熱狂的なファンを持つニーヨのステージは、リピーターはもちろん、今回初めて彼のライヴを体験するリスナーにも深い感銘を与えることだろう。今回の来日で、関西では神戸での単独公演が決定しているが、関東圏でのライヴは「Blue Note JAZZ FESTIVAL」のみとなる。

 昨年の「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN」ではシカゴが"管楽器入りロック"を轟かせたが、今年は5人の管楽器奏者を含む10人組バンドのタワー・オブ・パワーがベイエリア直送の灼熱のファンクをアリーナに持ち込む。1968年に結成され、「ホワット・イズ・ヒップ」、「ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン」、「つらい別れ」など数多くの名曲で人気を不動のものとした彼ら。オリジナル・メンバーのエミリオ・カスティーヨとスティーブン"ドック"クプカも健在だ。「タワー・オブ・パワーのアルバムよりも素晴らしいサウンドは、ライヴのタワー・オブ・パワーだけ!」と豪語する彼らの、最新ラインナップによる入魂のライヴ・パフォーマンスを満喫したい。

 三浦大知は、天性の歌声とリズム感、抜群の歌唱とダンスで、国際的に高く評価されている存在。マイケル・ジャクソンに感銘を受けて活動を始め、2012年に日本武道館、2013年に横浜アリーナ、2017年に国立代々木競技場第一体育館、2024年に有明アリーナ、2025年にはLaLaアリーナ東京ベイにて単独公演を成功させてきた。私は2018年にリリースされた『球体』および、その連動公演で彼の伸びやかな歌声、風通しの良い音世界にすっかり魅了されたのだが、今回はどんな世界観を提示してくれるのか、期待がつのる。

 ギタリスト兼プロデューサーのジャン=ポール"ブルーイ"モニックが1979年にUKで結成したインコグニートは、ジャズ・ファンク~アシッド・ジャズを牽引する存在。「オールウェイズ・ゼア」、「ドント・ユー・ウォリー・アバウト・ア・シング」、「スティル・ア・フレンド・オブ・マイン」などいくつものヒット・チューンで幅広い世代の、多岐にわたる音楽ファンの心を掴んで現在に至っている。2024年に行われた結成45周年ジャパンツアーもソールドアウト続出だっただけに、今回のフェスへの登場は大歓迎といえるもの。12人編成による、ダイナミックなサウンドが場内に響き渡ることは約束されていると言っていい。

 SOIL&"PIMP"SESSIONSは31カ国でパフォーマンスを繰り広げてきた、いわば世界と日本を繋ぐ存在。多くのフェスで大観衆を熱狂させてきた彼らだが、今回はペトロールズ等で活動する"神出鬼没の音楽家"長岡亮介をスペシャル・ゲストに迎えたステージとなる。心を煽りたてるようなSOIL独自の"デスジャズ"に、長岡の変幻自在のギター・プレイがどう切り込んでいくのか? 楽しみは尽きない。

 ヘッドライナーを除く出演順は現時点では未定ながら、どんなタイムテーブルであろうと、そこには"絶妙な音楽の流れ"が生まれるに違いない。世代やカテゴリーを超えた出演陣が集う音楽の宴、「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」の開催がますます楽しみになってきた。

LIVE INFORMATION

JAMVol239_BNJF_image001.jpg

Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN
2025 9.27 sat., 9.28 sun.
OPEN 12:00 / START 13:00(両日ともに)

【TICKETS】

VIP席 : ¥78,000 (tax in)
※アリーナセンターブロック指定席、VIP 限定特典付き(後日発表)
SS席 : ¥43,000 (tax in)
※アリーナ指定席、 SS 限定特典付き(後日発表)
S席 : ¥26,000 (tax in)
A席 : ¥19,000 (tax in)

チケットに関して:クリエイティブマン 03-3499-6669 (月・水・金 12:00~16:00)
主催:Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 実行委員会
企画制作・運営:クリエイティブマン / ウドー音楽事務所 / ブルーノート・ジャパン

TOKYO・ARIAKE ARENA
会場: 有明アリーナ 東京都江東区有明1丁目11番1号

Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN Official site
https://bluenotejazzfestival.jp

RECOMMENDATION