【JAM vol.238】JAHARI STAMPLEY

text = Kazunori Harada
ハービー・ハンコックやマカヤ・マクレイヴンが認めた才能
新鋭ピアニスト、ジャハリが自身のバンドで来日
目覚ましい注目を浴びる新鋭ピアニスト、ジャハリ・スタンプリーがブルーノート東京にやってくる。2023年4月にマカヤ・マクレイヴンのユニットで登場し、めくるめくキーボード・プレイを聴かせてくれたのも記憶に新しいところだが、今回は自身のグループによる2デイズ公演。ジャハリの音楽観がくっきりと浮かびあがるステージになる。
グラミー賞ノミネートを誇るベーシスト/サックス奏者のD エラニア・スタンプリーを母に持ち、スタンリー・クラーク、デリック・ホッジ、キーヨン・ハロルド、ヌバイア・ガルシアらと共演。2023年には「ハービー・ハンコック・インスティテュート・オブ・ジャズ・国際ピアノ・コンペティション」で見事優勝に輝いた。"これほどのテクニックの持ち主には出会ったことがない。アート・テイタムの再来にも感じられたが、よりモダンなスタイルを持っている。彼は驚異的な才人なのだ"----------あのハンコックが、ここまで熱く称賛したことからもジャハリの大器ぶりが伝わることだろう。ちなみにアート・テイタムは、オスカー・ピーターソンやチック・コリアら無数のピアニストから敬愛され、ミシェル・カミロなど数多くの面々をジャズに開眼させた不滅のアイコン。テイタムを引き合いに出されるとは、たいへんな名誉である。
2023年リリースのファースト・アルバム『Still Listening』はiTunesチャートで初登場1位を獲得、この5月にリリースしたシングル「To Be Alive」も映画調のミュージック・ビデオともども好評を呼んでいる。セカンド・アルバム『What A Time』も登場間近とのことで、ライヴではそこからの楽曲もたっぷり届けられる予定だ。
昨年のコットンクラブ公演ではD エラニア・スタンプリー、JKキムとのトリオによる演奏が繰り広げられたが、今回はキムに替わり徐之曈(Xu Zhitong)がドラムスを担当。中国ハルビン出身、ドイツの音楽院で学び、ジャンル越境型ポップ・ユニット"NaraBara"でも活動する彼の柔軟かつ重厚なリズム・ワークが、スタンプリー親子をどう触発していくか、そこにも興味が尽きない。
LIVE INFORMATION
JAHARI STAMPLEY TRIO
2025 8.13 wed., 8.14 thu.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/jahari-stampley/
<MEMBER>
ジャハリ・スタンプリー(ピアノ)
D エラニア・スタンプリー(ベース)
シュー・ズートン(ドラムス)