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名門レーベル、スタックスから発表した『セルフ・ポートレイト〜レイラ・ハサウェイの肖像』がロング・セラーを記録中。表現力豊かなハスキー・ヴォイスと聴き手を包み込むサウンド作りで絶賛を集める歌姫、レイラ・ハサウェイが4年半ぶりに登場する。ニュー・ソウルの伝説、故ダニー・ハサウェイの愛娘として生まれ、バークリー音楽大学卒業後の’90年にアルバム・デビュー。ソロ活動の一方でジョー・サンプル、マーカス・ミラー、デヴィッド・サンボーン、メアリー・J・ブライジ等とコラボレーションを繰り広げてきた。父親譲りの才能に磨きをかけながら、さらに新たなステップへと駆け上がるレイラの魅力をステージで体感したい。
●1968年、イリノイ州シカゴ生まれ。家庭は父親ばかりでなく、母親がオペラ歌手で声学教師、妹ケニヤもシンガーを目指す音楽一家。幼少の頃から両親の指導などで自然に歌を唄い始めた。10歳の時に父ダニー・ハサウェイが死去。以後、プロのシンガーになるため猛練習を積み、バークリー音楽大学では声学や音楽理論を学習。並行して、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトーンなどを範に、ジャズ・インストゥルメンタルの仕組みを探った。バークリー大を卒業した’90年、22歳でヴァージン・レコードと契約を交わし『Lalah Hathaway』でデビュー。大物スタッフやプロデューサーに囲まれたアルバム・プロジェクトで、新人とは思えぬ力を発揮し話題を呼ぶ。翌’91年は、ジョー・サンプルやジェラルド・アルブライトらと全米ツアー。次にマーカス・ミラーのプロジェクトにも加わり、来日公演にも同行。それに前後し、レイラが歌う〈ナイト・アンド・デイ〉がテレビCFのイメージ・ソングに使われ、日本での人気も急上昇。’94年にセカンド・アルバム『A Moment』を発表し、大型二世シンガーへの道を歩み始めた。以来、ジャズ・フュージョン系の先輩たちのオファーも絶えず、デヴィッド・サンボーン、マーカス・ミラー、ハイラム・ブロックらのレコーディングに参加。そうするうち、ジョー・サンプルとの’98年の当店公演を手掛かりに、ふたりの初共演作『ソング・リヴズ・オン』を録音。父親譲りの繊細なアプローチで〈ストリート・ライフ〉などクルセイダーズ時代の名曲を歌い、アルバムをヒット・チャートに送り込んだ。’03年はブルーノート東京で9年ぶりのソロ公演を行なったほか、夏はマーカス・ミラー・プロジェクトでジャズ・フェスティヴァルに出演。さらに’04年4月はロンドンに渡り、ビリー・ホリデイを追悼するコンサート「ビリー・アンド・ミー」に参加。ディー・ディー・ブリッジウォーターやミシェル・ンデゲオチェロらと共に、ジャズの巨星が残した音楽遺産と向き合うなど幅広く活躍してきた。それらの多彩な体験を踏まえ、個人名義では待望10年ぶりとなるリーダー作『Outrun The Sky』を04年に発表。闘病中だったルーサー・ヴァンドロスのヒットをカヴァーし、歌手、音楽家、ソングライターとして著しい成長を聴かせた。最新作は、名門スタックスの新生レーベルから’08年に出した快作『セルフ・ポートレート〜レイラ・ハサウェイの肖像』(ユニバーサル ミュージック)。目下、次作のレコーディングが真っ最中とのこと。ブルーノート東京に出演するのは、’06年1月以来待望4年半ぶり。オフィシャル・サイトは「http://lalahhathaway.com/」。
LALAH HATHAWAY
レイラ・ハサウェイ
2010 7.11sun.-7.14wed.
7.12mon.-7.14wed.
[1st] Open5:30p.m. Start7:00p.m.
[2nd] Open8:45p.m. Start9:30p.m.
7.11sun.
[1st] Open5:00p.m. Start6:00p.m.
[2nd] Open8:00p.m. Start8:45p.m.
Lalah Hathaway(vo)
レイラ・ハサウェイ(ヴォーカル)
Jason Morales(vo)
ジェイソン・モラレス(ヴォーカル)
Michael Aaberg(key)
マイケル・アーバーグ(キーボード)
Kay-Ta Matsuno(g)
松野 啓太(ギター)
Jairus Mozee(b)
ジャイルス・モゼー(ベース)
Eric brown(ds)
エリック・ブラウン(ドラムス)
●7.9fri. はモーション・ブルー・ヨコハマにて公演
→詳細はモーション・ブルー・ヨコハマ オフィシャルサイトへ
¥8,400(税込)
好奇心とユーモア、自信、自然体の美しさに溢れるレイラ・ハサウェイがお届けする
ホームカミング・ライヴ!
ジャズ、R&B、ソウル。ひとつの定義に収まりきれない魅力に溢れるレイラ・ハサウェイの音楽は、社会や音楽業界に与えられたジャンルにこだわらない自由さを感じさせてくれる。その自由さ、そして強さは、どのように培われきたのだろうか。
「わたしが自由なのは、自分が信じる道を歩んできたからだと思う。物事にラベル付けする人は多いけど、わたしは自分にラベルを貼るようなことはしない。人は聴く音楽や目にしたアート、それぞれの経験に影響を受けるものだし、その経験それぞれが意味を持つのは素晴らしいことだと思うわ。子供の頃から、わたしは“わたし”にしかなれないってことを、分かっていたのね」
年々その豊かな歌声に父ダニー・ハサウェイの面影を蓄えながら、独自の世界を創りあげてきたレイラだが、どんな音楽を聴いて育ってきたのかは、実に興味深いところだ。
「両親の音楽はもちろんのこと、ジョニ・ミッチェルや、フォリナー、ダリー・パートン、ケニー・ロギンス、スティーヴィー・ワンダー、ビリー・プレストン、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、イーグルス、スティクス、ジャーニー、ラン・DMC、ダグ・E・フレッシュとか、いろんな人の音楽を聴いてきたわ。高校の頃にはマイルスやコルトレーンを毎日聴いていたわね。ソウル、ジャズ、ゴスペルはアメリカ人の、特にアメリカ黒人のストーリーを語る音楽。なかでもジャズはわたしの基盤として、とても重要なのよ」
この20年近くで9回の出演を果たし、ブルーノート東京は常連のレイラだが、初めて出演したときの想い出を振り返り、大好きな日本への想いを打ち明ける。
「あれはまだ小さなベイビー・ブルーノートだった頃よ。本当に楽しかったわ! ブルーノートのオーディエンスは、音楽に関する知識が豊富だし、音楽の歴史を知っている人も多い。わたしにとってブルーノートは本当に特別な存在なの。オーディエンスからは間違いなく感動的なヴァイブを感じたわ。でも日本の人たちってとても礼儀正しいから、最初はとっても静かなことが多い。でもショウが終わる頃には、いつもみんなウォームアップして興奮してくれるわ! 日本は特別で大好きなところ。わたしの第2の故郷なのよ」
その故郷のブルーノートにこの7月、4年ぶりに戻ってくるわけだが、どんなショウが繰り広げられるのかも非常に気になるところだ。
「今までの曲や、今レコーディング中の新作の曲も歌うつもり。もちろん前作の『セルフ・ポートレイト〜レイラ・ハサウェイの肖像』の曲もね。ショウによってなるべく違ったレパートリーを取り入れるつもり。同じショウはないから、それぞれのショウで違った内容を楽しめるわよ」
ブルーノートへの出演の他にレイラが楽しみにしているのが、秋葉原でのショッピングだ。“最高のガジェット(電子製品)・ガール”を自称する彼女に、“コレなしには生きていけない3種の神器”を聞いてみた。
「とにかく東京に行くことが楽しみで仕方ないの!秋葉原に行ったり、東京のストリートをただ歩いてみたり、違った場所に行ってみたり。わたしの必須ガジェットはまず、iPhoneね。それから120メガヘルツのすごくクールなTVがあるんだけど、アメリカじゃまだ珍しい商品なの。それとプレイステーション3よ。最新のファイナル・ファンタジーが出たばかりだし!」
3月にレコーディングを始めたばかりの新作は、スタックス・レコーズを通して、レイラ自身のハサウェイ・エンターテイメントというレーベルからリリースが予定されているそうだ。そのコンセプトを尋ねると、普段のレイラの生活が垣間見れるような答えが返ってきた。
「まだコンセプトは決まってないんだけど、ツイッターでデモを募集したり、自分で曲を書いているところよ。今までよりはエッジーで、ヒップホップの影響を受けた、よりソウルフルな作品になると思う。より可能性を広げたいの。デモは200曲以上の提出があって、もちろん使いたい良い曲もあったわ。わたし、ソーシャル・ネットワーキングに夢中で、自分のオーディエンスと毎日会話を交わしてるんだけど、どんな才能があるのか、みんながどんな音楽を聴きたいのか、っていうのを知りたかったの」
そんなレイラのツイッターを覗いてみると、なんとオートチューンを取り入れた曲作りが有名なT・ペイン宛に、“わたしにいいアイディアがあるの。一緒にレコードを作りましょう!”というつぶやきを発見。前作『セルフ・ポートレイト〜』のヒット曲“Let Go”でもオートチューンを取り入れているレイラに、その真相を明かしてもらった。
「いろいろ声を変える効果音が好きなのよ。曲全部にオートチューンを入れるつもりはないんだけど。でもT・ペインの音楽が気に入っているし、いい作品ができると思うのよ! 彼の音楽はダンスしてもクラブで聴いても楽しいし、多くはゴスペルのコード進行を基にしているの。ファンキーなゴスペルっていうか。いいヴァイブがあって好きなのよね」
新作への意気込みを語るレイラに今後の活動と展望と尋ねてみると、真摯な姿勢と同時に、気さくな彼女らしい茶目っ気ものぞかせてくれた。
「素晴らしいことに、去年初めてグラミー賞にノミネートされたんだけど、ぜひ獲得したいわね。いつかは何百万枚ものレコードを売りたいし、一緒に音楽をやりたい人もたくさんいる。音楽を創り続けて、その分野で卓越し、常に限界に挑戦していきたい。それからツイッターでもっとフォロワーが欲しいわ(笑)!」
新しい音楽で、またまた嬉しい驚きを届けてくれそうなレイラ。そんな彼女が大好きな日本のファンへ、得意の日本語を織り交ぜながら、元気いっぱいのメッセージを届けてくれた。
「(感情たっぷりに)アイシテマスゥ〜! もうみんな大好きよ! 日本に帰るのが待ちきれないわ。ブルーノートに行ったら、ぜひ、リラックスして楽しんでほしいの。楽しむことをショウの最後までとっておいちゃダメよ! 最初から最後までたっぷり楽しんでね」
Aishitemasu〜! I can’t wait to get back. And I want you to relax when I come and have fun. Don’t wait till the end of the show to have fun. Have fun the whole show! And enjoy! Thank You〜!
Lalah Hathaway
(感情たっぷりに)アイシテマスゥ〜! もうみんな大好きよ! 日本に帰るのが待ちきれないわ。ブルーノートに行ったら、ぜひ、リラックスして楽しんでほしいの。楽しむことをショウの最後までとっておいちゃダメよ! 最初から最後までたっぷり楽しんでね
レイラ・ハサウェイ