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CORY HENRY & THE FUNK APOSTLES

artist CORY HENRY

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


スピリチュアルズ、ゴスペル、ジャズ、ブルース、ファンク、ヒップホップが仲良く共存しながら"歓喜の音"を奏でる。それがコリー・ヘンリーのステージです。ケニー・ギャレットのバンドやスナーキー・パピーの一員としても鮮やかなプレイを繰り広げてきた彼が、本日まで自身のグループ"コリー・ヘンリー&ザ・ファンク・アポストルズ"を率いて登場しています。

ステージにはハモンド・オルガン、ミニ・モーグ、フェンダー・ローズ等が設置されています。コリーは、まず無伴奏オルガン・プレイを始めました。故ジミー・スミス(20世紀ジャズ・オルガンの象徴)がテーマ・メロディに入る前に時たま行なっていたルバート(時に猛烈な速弾きパートを含む)風パートを経て、丸みのあるトーンを持つシャレイ・リードのベース(YouTubeで公開されている、ウェイン・クランツの「Signals」に合わせて弾く動画も必見です)、バック・ビートの利いたタロン・ロケットのドラムスが合流します。「Mary Don't You Weep」(アレサ・フランクリンやプリンスもとりあげたゴスペル・ソング)を思わせるナンバーをじっくり繰り広げたあと、休みなく4ビートのブルース・コードへ。ジャズ・オルガンへの愛がほとばしるようなアドリブが痛快です。

続いてふたりの女性シンガー、タマラ・フィンガルとフィリシャ・ミッチェルがステージに登場します。曲は'70年代の大ヒット映画『サタデー・ナイト・フィーバー』から、ビー・ジーズの「Stayin' Alive」。一世を風靡したディスコの古典が、濃厚なゴスペル~ソウル・ミュージックの衣をまとって蘇りました。熱唱するタマラとフィリシャに、低音でハモリを入れるコリーの歌のうまさにも改めて感服させられます。彼はさらに、ハモンド・オルガンの鍵盤を左手で押さえて和音を出しつつ、右手でミニ・モーグの単音ソロを展開。自らを鼓舞するように"オーッ"と声をあげながら、何かにとりつかれたかのように弾きまくりました。以降、エンディングまで「Takes All Time」、「Lord Send Me A Sign」と、"これが聴きたかったんだ"的ナンバーが続きます。いくつものキーボードを操作しつつ熱唱するコリー(掌の月丘側を鍵盤にほぼ90度上に立て、猛烈な速度で鍵盤を滑らせるグリッサンド奏法も圧巻!)、骨太な彩りを加えるコーラス、巨大なラグビーボールが転がるかのようにうねるリズム・セクションが一体となって、ポジティヴな空気をまき散らしました。オーラスは、ベスト・セラー作品『The Revival』に入っている「NaaNaaNaa」。"これはハッピー・ソングなんだ、みんなにも歌ってほしい"という声に促され、場内は合唱の渦に。"音楽は世界言語なんだ"と語るコリー・ヘンリーの暖かく豊かな世界に、誰もが時を忘れて没入したのではないでしょうか。
(原田 2020 3.4)


Photo by Makoto Ebi

SET LIST

2020 3.3 TUE.
1st
1. MARY DON’T YOU WEEP
2. STAYIN’ ALIVE
3. LIFE’S GOING NOWHERE
4. TAKES ALL TIME
5. OUR AFFAIRS
6. LORD SEND ME A SIGN
7. NAANAANAA
 
2nd
1. WHAT’S GOING ON
2. OLEO
3. I FEEL ALRIGHT
4. LOVE WILL FIND A WAY
5. SOMETHING IN THE WATER
6. HAPPY DAYS
7. RISE
8. SEND ME A SIGN
9. NAANAANAA

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