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JOYCE MORENO sings "Bossa Nova Songbook" with special guest ZÉ RENATO@COTTON CULB

artist JOYCE , ZÉ RENATO

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


"ブラジリアン・ミュージックの女王"、ジョイス・モレーノが今年も来日中です。本日まで「コットンクラブ」、8日は「モーション・ブルー・ヨコハマ」。12日と13日は「ブルーノート東京」に登場します。ぼくは9月6日、コットンクラブで行なわれた初日公演に足を運びました。

共演メンバーは夫君のトゥチ・モレーノ(ドラムス)、ホドルフォ・ストロエテル(ベース)、エリオ・アルヴェス(ピアノ)という不動の顔ぶれ。モダン・ジャズへの溢れんばかりの愛情を感じさせるバックに乗って、ジョイスはカルロス・リラ作「Você e Eu」(あなたと私)、先ごろ逝去したジョアン・ジルベルトに捧げた自作「Quero Ouvir João」(ジョアンが聴きたくて)を歌唱。アントニオ・カルロス・ジョビン作「Chovendo na Roseira」(バラに降る雨)でのジョイスはエンディングで奔放なスキャットを繰り広げ、それをバンド・メンバーがマイルス・デイヴィス「All Blues」風のリフで盛り上げました。また「The Girl from Ipanema」(イパネマの娘)は、ジョイス単独のパフォーマンスで、英語詞によって綴られました。2008年に行なわれた日本とブラジルの移民100周年式典の時に、当時の皇太子(今上天皇)から直接リクエストされたことが忘れられない思い出なのだそうです。

"私の友達、ゼ・ヘナートです"というジョイスの日本語の紹介に導かれて、スペシャル・ゲストが登場します。ミルトン・ナシメント、ナナ・カイーミ、ジョン・アンダーソン(イエス)など数多くのミュージシャンとコラボレーションを繰り広げてきた彼の来日は1996年以来、23年ぶりとのこと。その美声に初めてナマで接したファンも多いのではないでしょうか(ぼくもそうです)。ソロの歌声も凛々しいことこのうえないのですが、ハモリがこれまた、すごくうまい。さすがヴォーカル・グループ"ボカ・リヴリ"でブレイクしただけのことはあります。若くして亡くなった"ボサノヴァのミューズ"ナラ・レオンも歌っていたゼー・ケチ作「Diz Que Fui Por Aí」(あっちへ行ったと言ってくれ)での情感、「Agogô」(2018年のアルバム『Bebedouro』収録)におけるジョイスとのファンキーな掛け合い、どれも見事というしかありませんでした。近い将来、ぜひまた来日くれることを望みます。

オーラスでは2011年の東日本大震災を受けてジョイスとヘナートが合作した「Um abraço no Japão」(ヘナートのアルバム『Breves Minutos』に収録)、そしてボサ・ノヴァのナショナル・アンセムというべきジョビン作「Chega de Saudade」(想いあふれて)を歌唱。乗りに乗る現役アーティストふたりによる"ボサ・ノヴァ・ソングブック"は、13日の最終公演に向けて、さらに素晴らしいものになることでしょう。

(原田 2019 9.7)
Photo by Yuka Yamaji

●JOYCE MORENO sings "Bossa Nova Songbook"with special guest ZÉ RENATO
2019 9.6 fri., 9.7 sat. コットンクラブ
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2019 9.8 sun. モーション・ブルー・ヨコハマ
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2019 9.12 thu., 9.13 fri. ブルーノート東京
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