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PUNCH BROTHERS

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

偉大なる5人組、パンチ・ブラザーズが3年ぶりにブルーノート東京に戻ってきました! 最新作『All Ashore』がグラミー賞の最優秀フォーク・アルバム賞を受賞、ますますファン層を広げている彼らの妙技を、クラブ規模の会場で楽しめるのは、いまや世界的に希少になりつつある機会といえましょう。

なぜ"偉大"と書いたのか。ぼくは仕事柄、音楽やオーディオのジャーナリスト、雑誌編集者、ミュージシャンとお話しする機会が多いのですが、彼らに"大好きなアーティスト""今いちばん魅了されているアーティスト"を尋ねると、圧倒的な割合でパンチ・ブラザーズの名前が出てくるのです。ジャズ側のひともロック側のひともカントリー側のひともリスナーもミュージシャンも、みんな彼らについて語るときは嬉しそうに目を細めるのです。とあるオーディオ誌の編集長は、機材チェックにパンチ・ブラザーズのハイレゾ音源を使っていると言っていました。その理由を尋ねると、「演奏も音質も、とにかく最高だから」という答えが返ってきました。こんなに広範囲の音楽好きを魅了するグループは、なかなかないのではと思います。妥協を一切感じさせない音作りで(合成甘味料の存在など、みじんもありません)、時にアヴァンギャルドといっていいほどの展開まで持ち合わせつつも、最終的には観客から嵐のような拍手と声援、満面の笑顔を引き出していく、この痛快さ。つくづく、すさまじくクール(かっこいい)な5人です。

マンドリンのカッティングにソロにリード・ヴォーカルにと八面六臂の活躍を見せるクリス・シーリー、弓弾きばかりではなくピチカート(指弾き)奏法にも業師ぶりを発揮するフィドルのゲイブ・ウィッチャー、厚く温かみのある音でメロディ・ラインに絡んでいくノーム・ピクルニーのバンジョー、美しい姿勢とニュアンスに富んだギターのトーンで目と耳の両方を引き付けるクリス・エルドリッジ(2017年に「コットンクラブ」で行なわれたジュリアン・ラージとの圧倒的なデュオ公演を思い出します)、師匠のエドガー・メイヤーと同様にエクステンションをつけた楽器(通常のベースより低い音を出すことができる)を用いて弓弾きと指弾きの双方を披露したポール・コート・・・全員がトップ・フォームにあります。シーリーのヴォーカルに、ごく自然に、だがとんでもなく高度で美しいハーモニーをあわせていくエルドリッジとウィッチャーの声にも聴きほれるばかりでした。

曲目はセットごとに異なるとのこと。初日のファースト・セットではファンキーな「MAGNET」、さらに「ALL ASHORE」、「JULEP」、「BOLL WEEVIL」等を楽しませてくれました。毎回超満員が予想されますが、まだ6ステージありますので、残席についてはぜひブルーノート東京にお問い合わせいただければと思います。弦の上を踊るような軽快な指使い、厚みのあるヴォーカル・ハーモニー、そして1本のマイクの前に集まる5人のたたずまいを、ぜひ全身で堪能しまくってください!

(原田 2019 7.10)

Photo by Yuka Yamaji


SET LIST

2019 7.9 TUE
1st
1. MOVEMENT AND LOCATION
2. MY OH MY
3. FLIPPEN (THE FLIP)
4. ALL ASHORE
5. MAGNET
6. NEXT TO THE TRASH
7. KID A
8. WAYSIDE(BACK IN TIME)
9. JULEP
10. ANOTHER NEW WORLD
11. JUNGLE BIRD
12. IT’S ALL PART OF THE PLAN
13. LIKE IT’S GOING OUT OF STYLE
14. BOLL WEEVIL
EC. WHEEL HOSS
 
2nd
1. NEW YORY CITY
2. JUST LOOK AT THIS MESS
3. THREE DOTS AND A DASH
4. RED HANDED
5. LONELINESS AND DESPERATION
6. PASSEPIED
7. THE ANGEL OF DOUBT
8. JUMBO
9. WATCH’AT BREAKDOWN
10. DON’T GET MARRIED WITHOUT ME
11. FAMILIARITY
12. THE HOPS OF GULDENGERB
13. RYE WHISKEY
EC.1. NINETY-NINE YEARS(AND ONE DARK DAY)
EC.2. BIG MON

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