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PATTI AUSTIN -The Love Show-

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


4歳で初舞台を経験してから、はや60年余り。最高峰の実力とキャリアを誇る歌姫、パティ・オースティンが昨日から魅力全開のライヴを繰り広げています。前回の公演は伝説の名歌手エラ・フィッツジェラルドにちなんだ楽曲を集めたアコースティック・ジャズ系の公演でしたが、今回はAOR~ブラック・コンテンポラリー~ディスコ~フュージョン・ファンが大喜びするに違いないラインナップです。客席はもちろん超満員、イントロが流れただけで"この曲が聴きたかったんだ"とばかりに、大きな声援と拍手が沸き起こりました。

パティがブルーノート東京にやってくるのは約1年半ぶりですが、彼女は「その間が本当に長く感じられた」と語っていました。「大好きな場所だから、すぐに戻って来たいと思っているの。ブルーノートのお客さんは音楽に対する敬意があって、曲の歴史も知っているし、歌をしっかり聴いてくれる」と笑顔で語りつつ、豊かな音楽歴を集約したかのようなステージを繰り広げます。オープニングは'90年の全米ジャズ・チャート4位に輝いたアルバムのタイトル・チューンである「Love Is Gonna Getcha」。この1曲でオーディエンスから快い笑顔と手拍子を引き出した後、中盤ではこの1月に亡くなったジェイムズ・イングラムとのデュオ曲「Baby, Come to Me」('82年リリース、全米シングル・チャート1位)と「How Do You Keep the Music Playing?」('83年リリース)を続けて歌唱。ジェイムズの暖かな人柄を振り返りながら、やはり故人になってしまった「Baby~」の作者ロッド・テンパートン(2016年死去)、「How~」の作者ミシェル・ルグラン(今年1月死去)の偉業も讃えました。

渡辺貞夫と'89年にレコーディングした思い出の曲「Any Other Fool」のあとは、'76年リリースのファースト・ソロ・アルバム『End of a Rainbow』の最初に入っていた「Say You Love Me」へ。パティがソングライターとしても並はずれた才能の持ち主であることを示す格好のナンバーです。「What the World Needs Love」ではオーディエンスを男性と女性にわけて歌うように促すシーンもあり、オーラスの「Love Train」ではバンド・メンバーのソロもフィーチャーされました。名曲ばかりの公演は4日まで続きます。
(原田 2019 6.2)
Photo by Yuka Yamaji

SET LIST

2019 6.1 SAT.
     
1st & 2nd
1. LOVE IS GONNA GETCHA
2. LOVE LIGHT
3. A LITTLE BIT OF LOVE
4. BABY COME TO ME
5. HOW DO YOU KEEP THE MUSIC PLAYING
6. LOVE WINS
7. ANY OTHER FOOL
8. SAY YOU LOVE ME
9. WHAT THE WORLD NEEDS LOVE
10. LEAN ON ME
EC. LOVE TRAIN

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