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JUJU JAZZ LIVE 2018

artist JUJU

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

JUJUのJAZZを満喫できる季節、それが夏です。恒例の「ブルーノート東京」ロングラン公演が、8月13日から23日にかけて行なわれ(16日、20日はオフ)、連日超満員のオーディエンスを魅了しました。バックは音楽監督とピアニストを兼ねる島健を筆頭に、奥村晶(トランペット、フリューゲルホーン)、小池修(テナー・サックス、フルート)、村田陽一(トロンボーン)、近藤和彦(アルト・サックス、フルート)、納浩一(アコースティック・ベース)、道下和彦(ギター)、山木秀夫(ドラムス)という超豪華メンバー。趣味が良く厚みのあるアンサンブル、洒落たアドリブ・ソロも楽しめる、極上のひとときです。

昨年のテーマは"うっとり"でしたが、今年のテーマは "NY" "夏の都会によくある出来事"。MC部分ではニューヨークに住んでいたころに体験したユーモラスなエピソードもはさんで、観客から笑いを引き出します。オープニングはライザ・ミネリやフランク・シナトラの歌唱で有名な「New York, New York」。JUJUの心地よいヴォーカルと "It's up to you"(あなたしだい)というフレーズが強く耳に残ります。「Stolen Moments」はサックス奏者オリヴァー・ネルソンの作曲で、のちに複数のアーティストが歌詞をつけました。JUJUはスキャットでも聴きどころをつくります。英語歌唱が中心ですが、MCで歌詞の内容を伝えているのもとても親切です。ボサノヴァの大定番「The Girl from Ipanema」(JUJUはサラ・ヴォーンのように、女性目線に歌詞を変えた「The Boy from Ipanema」として歌います)、チャップリン作「Smile」、ルイ・アームストロングが不滅の名唱を残した「What a Wonderful World」など、誰もが一度は聴いたことがあるであろう名曲の数々が、JUJUの歌声で、つぎつぎと我々の耳に届きます。

アンコールではまず、ピアノだけの伴奏で「Lush Life」(飲んだくれ人生という意味。JUJUの生涯のテーマ・ソングなのだそうです)を披露。その後、再びバンド全員が登場して2015年リリースのヒット・シングル(ゴールドディスク獲得)「PLAYBACK」をパフォーマンスしました。ラテン・ジャズの風味を加えたゴージャスなサウンドが、曲の魅力をさらに際立たせます。

9月9日には大阪城ホール、10月9日、そして10月10日"JUJUの日"には日本武道館にて-JUJU 15th ANNIVERSARY- JUJU TOUR 2018 「I」 ARENA追加公演が待っています。今後のJUJUも、ますます見逃せません!

(原田 2018 8.13)

Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2018 8.13 MON.
1st & 2nd
1. New York, New York
2. Candy
3. Black Coffee
4. Stolen Moments
5. The Girl From Ipanema
6. Girl Talk
7. Smile
8. What A Wonderful World
9. I Didn’t Know What Time It Was
10. Remember (The Good Times)
EC1. Lush Life
EC2. PLAYBACK

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