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NATHAN EAST

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


'70年代から音楽シーンの第一線で活動し、エリック・クラプトン、スティーヴィー・ワンダー、フィル・コリンズ、ダフト・パンクなどと共演。スムース・ジャズ~フュージョンの超人気ユニット"フォープレイ"でも25年以上に渡ってボトムを担う名ベーシスト、ネイザン・イーストが昨日から自身のプロジェクト"バンド・オブ・ブラザーズ"でブルーノート東京を熱狂させています。華麗なベース・プレイはもちろん、ヴォーカリスト、バンド・リーダー、メロディ・メイカーとしての姿も満喫できる、まさしくファン待望のステージです。

今回、楽器奏者としてのネイザンの役割は"リード・ベース"といったところでしょうか。6弦ベースの広い音域を自在に使いながら、メロディを奏で、歌うようなアドリブを演じます。音色はエッジが立っていて、バラードでもファンクでも変わらずクリアに浮かび上がってきます。定評あるワードレス・ヴォーカル(スキャット)も絶好調。滑らかな声でバンド・サウンドに溶け込み、ときおり聴かせるスキャット+ベースとのユニゾンも見事でした。そしていわゆるベーシストの役割は、弟のジェイムス・イーストが担当。セルジオ・メンデス、パティ・ラベルらと共演するいっぽう、後進の育成にも精力的なミュージシャンです。

さらにこのバンドにはふたりのギタリストが参加しています。客席から向かって左側に位置するジャック・リーは丸みのある音でジャジーなアドリブを繰り広げ、向かって右側のマイケル・トンプソンはアームも駆使しながらロック色の強いプレイで迫ります。キーボードのケイレブ・ジェイムスはレニー・クラヴィッツ、オリヴァー・レイク(DJサンダンスの父)らのバンドに在籍し、SMAPやMISIAのツアーで来日したこともある凄腕。アルト・サックスとEWIのノリヒト・スミトモはキーボードも兼ねるので、そのときは2ベース+2ギター+2キーボードという、なかなか体験できないゴージャスな編成になります。その分厚い音を煽り、推進させていくのは元アヴェレイジ・ホワイト・バンドのドラマー、スティーヴ・フェローニ!熱狂せずにはいられないセッションです。

セットリストはグラミー賞にノミネートされた初ソロ・アルバム『ネイザン・イースト』、ジャズ・チャートでトップに立った『レヴェランス』からの曲が中心。フォープレイの盟友、故チャック・ローブが書いた美しい変拍子曲「Elevenate」、スティーヴィー・ワンダー・メドレー、抒情的な「Letter from Home」など多彩な曲調でたっぷり楽しませてくれました。マーカス・ミラー(5月来日)やリチャード・ボナのファンにも、ぜひおすすめしたいステージです。公演は18日まで続きます。
(原田 2018 4.17)


Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2018 4.16 MON.
1st
1. LETTER FROM HOME
2. LIFECYCLE
3. 101 EASTBOUND
4. ELEVENATE
5. APRIL
6. HIGHER GROUND
7. SIR DUKE
EC. DAFT FUNK
 
2nd
1. LETTER FROM HOME
2. LIFECYCLE
3. 101 EASTBOUND
4. ELEVENATE
5. APRIL
6. CANTALOUPE ISLAND
7. OVERJOYED
8. HIGHER GROUND
9. SIR DUKE
EC. DAFT FUNK

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