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JASON MORAN & THE BANDWAGON featuring TARUS MATEEN & NASHEET WAITS

artist JASON MORAN

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


俊英ピアニスト、ジェイソン・モランが人気ユニット"ザ・バンドワゴン"を率いて3年ぶりにブルーノート東京に登場しています。タラス・マティーン(ベース)、ナシート・ウェイツ(ドラムス)と演奏を始めてもう19年になるとのことですが、サウンドはすこぶる新鮮。いまなお「次は何を届けてくれるのだろう」「どんな世界に連れて行ってくれるのだろう」と、わくわくさせてくれます。しかもタラス、ナシートはジェイソンと合流する前後から、スタンリー・カウエルやマーク・ケアリー(現代ジャズ・ピアノ界の"長兄"というべき重要人物)等とも共演してきた超強力なリズム・セクションです。3人の凄腕ミュージシャンが、縦横無尽な音の会話で魅了するのですから、こちらとしてはただただ引き込まれるのみです。

近年のジェイソンは自身のレーベル"Yes Records"から作品をリリースしています。2017年にはザ・バンドワゴンの最新作『Thanksgiving at The Village Vanguard』(ニューヨークのジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」でのライヴ)も出たばかり。ブルーノート・レーベル専属時代よりも発表ペースは一段とあがりました。この日はブルーノート時代のアルバム『Ten』からの「Blue Blocks」、ギター奏者メアリー・ハルヴァーソンやトランペット奏者ロン・マイルズと組んだ近作『Bangs』からの「Gangsterism in the Wind」等に加え、セロニアス・モンクの「Thelonious」、ファッツ・ウォーラーの「Honeysuckle Rose」、昨年亡くなったことも記憶に新しいジェリ・アレンの「Feed The Fire」などジャズ史に輝く名ピアニストたちのナンバーも独創的な編曲で聴かせてくれました。まるでパーカッションを演奏しているかのようにリズミカルに打鍵するかと思えば、華麗なストライド奏法も披露し、さらに豪快なグリッサンドも盛り込んで演奏をクライマックスに導くジェイソン。ユニークな形のエレクトリック・フレットレス・ベースを用いてオブリガートやトレモロ奏法でピアノに絡みまくるタラス。スティック、ブラッシュ、マレットを持ち替えながらサウンドを鼓舞するナシート。ひたすら重厚なトリオ・ミュージックが、クラブ内に拡がりました。

ラストはアート・テイタムやテディ・ウィルソンやオスカー・ピーターソンなど、あらゆる巨星がとりあげてきた古典「Body and Soul」。ひとひねりあるアレンジで、ジェイソンはメロウかつファンキーに曲を蘇らせていきます。ぼくはこの日のライヴに接して、改めて彼のプレイからジャズ・ピアノの伝統と未来を感じました。公演は25日まで続きます。
(原田 2018 1.24)

Photo by Makoto Ebi

SET LIST

2018 1.23 TUE.
1st
1. BLUE BLOCKS
2. GANGSTERISM IN THE WIND
3. THELONIOUS
4. HONEYSUCKLE ROSE
5. RFK IN THE LAND OF APARTHEID
6. L.H. + R.H.
7. TO BOB VATEL OF PARIS
8. 13TH FINALE
9. SOUTH SIDE DIGGING
10. FEED THE FIRE
EC. BODY & SOUL
 
2nd
1. BIG NEWS
2. MORE NEWS
3. BLESSING THE BOATS
4. WIND
5. REANIMATION
6. OUT FRONT
7. MONK’S MOOD
8. EVIDENCE
9. AIN'T MISBEHAVIN'
EC. GANGSTERISM AT THE VANGUARD

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