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TROPICAL JAZZ BIG BAND

artist カルロス菅野 , 熱帯JAZZ楽団

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


昨日の東京は最高気温9.2度、最低気温1.0度と本当に冷え込みました。しかしブルーノート東京では、トロピカルなライヴがとんでもない熱さで繰り広げられています。結成22周年を迎えたワン&オンリーのテクニシャン集団、熱帯JAZZ楽団の"THE 忘年会 LIVE"です。

昨年もブルーノート東京で忘年会を開催した彼らですが、今年は日程を2日間に拡大。その初日に足を運びました。この季節、アロハシャツを着た男たちを、こんなにたくさん見ることができる機会は他にないのではないでしょうか。演奏も華やかで賑やか、長いあいだ親しまれてきた様々なジャンルの楽曲をラテン化するだけではなく、メンバーの入魂のオリジナル曲も交えてファンを熱狂させます。曲間のMCもまた楽しく、「笑えるMCとハイレベルな演奏」の対比は、最後までこちらを引き付けて離しません。

オープニングは「Dear Mr.Jones」。クインシー・ジョーンズの代表曲「Ironside」「Soul Bossa Nova」「Ai No Corrida」をメドレーで演奏し、最後にそれらが混然一体となって耳に届くという仕上がりです。リーダーのパーカッション奏者、カルロス菅野はガッツポーズを交えながら指揮を行ない、藤陵雅裕のアルト・サックス・ソロも炸裂します。ヘンリー・マンシーニの「Charade」は4ビートを盛り込んだアレンジで岡崎好朗のトランペットも快演。"マエストロ"森村献がエディ・パルミエリに捧げた「Eddie Pal Monte」では作者の重厚なピアノ・プレイ、メンバーによるワイルドなコロ(コーラス)も満喫することができました。

カルロスが渋い歌声を聴かせた「Day by Day」、高橋ゲタ夫のベースや竹野昌邦のテナー・サックスが巧者ぶりを発揮した「Birdland」、自身のバンド"オバタラ・セグンド"でも旺盛な活動を続けるトロンボーン奏者・中路英明が書いた「Somebody I Know」(いわゆるビ・バップの名曲が次々と飛び出します)のあとは、いよいよダンスタイムへ。もとからダンサブルな熱帯JAZZ楽団のサウンドがさらにダンサブルになり、オーディエンスを踊らせていきます。「Don't Stop 'Til You Get Enough」のあとは、必殺の「September」が登場します。両腕をウェイブさせるカルロスに導かれるようにファンも両腕を振り、藤陵雅裕は客席に飛びこんでサックスをブロウ。ラスト・パートではミラーボールが回転する中、管楽器奏者全員が立ち上がって大迫力のアンサンブルを聴かせてくれました。

THE 忘年会 LIVEは本日も開催されます。真冬の"熱帯"を、心からお楽しみくださいませ。
(原田 2017 12.28)


Photo by Takuo Sato

SET LIST

2017 12.27 WED.
1st
1. Dear Mr. Jones
2. Charade
3. Eddie Pal Monte
4. Get Me To The Church On Time
5. Birdland
6. Someday I Know
7. Sussudio
EC. Celebration
 
2nd
1. Dear Mr. Jones
2. Charade
3. Eddie Pal Monte
4. Day By Day
5. Birdland
6. Someday I Know
7. 今夜はドント・ストップ
EC. September

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