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THE SQUARE Reunion - THE LEGEND - 1982-1985

artist THE SQUARE

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


日本のポップ・インストゥルメンタル界のアイコン的存在"T-SQUARE"の、初期メンバーによる新プロジェクト"THE SQUARE Reunion"によるブルーノート東京連続公演が行なわれました。1日目は1982~'85年、2日目は'87~'90年のレパートリーです。

初日のメンバーは安藤正容(ギター)、伊東たけし(アルト・サックス、EWI)、和泉宏隆(ピアノ、キーボード)、田中豊雪(ベース)、長谷部徹(ドラムス)の5人+サポートの河野啓三(キーボード)という面々。5人は、『うち水にRainbow』、『ADVENTURES』、『Stars and the Moon』など数々のビッグ・ヒットを放ち、初の日本武道館公演を行なった頃のラインナップです。オープニングはビートルズの「Hello Goodbye」。安藤による、あまりにも独創的なアレンジは今も新鮮そのもの。これ一曲で観客の心を完全につかんでしまった、といっても過言ではないでしょう。「Travelers」では伊東のEWIがうなりをあげ、続くMCでは安藤と伊東が和気あいあいと会話。「こういう(昔の)曲をやるのは、100年ぶりかな」と笑いをとります。メンバー紹介のつど起こる嵐のような拍手と声援は、オーディエンスがいかにこのラインナップでの集結を楽しみにしてきたか、そしていかにスクエアの音楽と共に人生を歩んできたかを物語ります。

「Change Your Mind」(個人的には学生時代、カセットテープのTVコマーシャルで流れているのを聴いて「なんてかっこいい曲なんだ!」と熱くなった記憶が忘れられません)をプレイしてくれたのも嬉しかったですし、和泉の粒立ちの良いアコースティック・ピアノがフィーチャーされた「Night Dreamer」も圧巻でした。こんなにロマンティックなピアノを弾くのに、トークではダジャレを連発。このあたりも、和泉宏隆の深い魅力のひとつといえましょう。またプログラム全体を通じて、背後でシンセサイザーを演奏する河野も名サポーターぶりをいかんなく発揮。'80年代当時を彷彿とさせるシンセサイザーの音色を、2017年の東京に響き渡らせました。

安定したバッキングを聴かせた田中と長谷部には「Japanese Soul Brothers(J.S.B)」で大きくスポットがあたります(もちろんファンの手拍子やこぶし挙げも、ばっちり揃いました)。田中は豪快なスラッピングに加え、背中弾きや歯弾きも披露。マリーンの十八番としても知られる「It's Magic」まで、とにかく、時間を忘れるほどの楽しさと興奮を満喫しました。
(原田 2017 4.2)


Photo by Takuo Sato

SET LIST

2017 3.31 FRI.
1st
1. Hello Goodbye
2. Travelers
3. Sabana Hotel
4. Change Your Mind
5. Chances
6. Hearts
7. Night Dreamer
8. Jubilee
9. JSB
EC. It's Magic
 
2nd
1. Adventures ~ All About You
2. Sabana Hotel
3. ハワイへ行きたい
4. In The Grid
5. Cape Light
6. Night Dreamer
7. Jubilee
8. Omens Of Love
9. Barbarian ~ Hello Goodbye
EC. JSB

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