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CHICO & THE GYPSIES @BLUE NOTE TOKYO

artist CHICO & THE GYPSIES

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


ミシェル・カミロとトマティートによる至高のデュオ"スペイン・フォーエヴァー"公演が終了したのもつかの間、今度は灼熱のジプシー・フィエスタが始まりました。つねに超満員・大人気のグループ、チコ&ザ・ジプシーズの公演です。しかも、カヌート・レイエスが加わっています!

リーダーのチコは、あのジプシー・キングスの創設メンバーです。グループが世界的な存在になったところを見届けて脱退し、より幅広い音楽に取り組むためにチコ&ザ・ジプシーズを結成しました。しかも今回は、前述したようにジプシー・キングス時代の仲間であるカヌート・レイエスも参加。超プレミア級の再会セッションといっても過言ではないでしょう。

リズム・セクションが演奏を始め、間もなくギターを抱えた6人の男がステージに登場します。リーダーのチコは白、他のメンバーは黒を基調としたおなじみのコスチュームです。6本のギターが歯切れ良いリズムを刻みはじめたら、あとはその躍動感に身をまかせるだけです。ムニンはモニターに足を乗せてロック・シンガーのように観客を煽り、カサカはしっとりと美声を響かせ(「千の風になって」を、今回も聴かせてくれました)、カヌートは年輪を感じさせる深みのある声で存在感を示します。花形ギタリストのケマはソロにオブリガート(合いの手)にバッキング(伴奏)にと、いうまでもなく大活躍。超絶技巧にはさらに磨きがかかっているようです。ヴァイオリンのピー・ウィーがフィーチャーされた「Libertango」は、アストル・ピアソラの楽曲。これをジャズ~フュージョン的なアレンジで届けます。先日のカミロ&トマティート公演では「Oblivion」が演奏されていましたが、2公演続けて「ブルーノート東京」でピアソラ・ナンバーが聴けるとは、実にうれしいものです。

いちばん最後に取りあげられたのは「My Way」。もちろんジプシーズには欠かせない定番のひとつですが、今回はとりわけ忘れがたいものになりました。まず1番をカヌートが語りかけるように歌い、2番はカサカとの二重唱、そしてここからテンポがあがり、客席を巻き込んでの大合唱へ。おなじみの名曲が3部構成にアレンジされ、装いも新たに耳に届きました。

2017年に、結成25周年を迎えるチコ&ザ・ジプシーズ。アニバーサリー・ライヴは、もう実質的に始まっているといっていいのではないでしょうか。公演は29日までブルーノート東京、30日コットンクラブ、12月1日ブルックリンパーラー大阪と、オフ日なしで続きます。
(原田 2016 11.27)


Photo by Great The Kabukicho

●CHICO & THE GYPSIES
2016 11.30 wed. コットンクラブ
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2016 12.1 thu. Brooklyn Parlor OSAKA
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SET LIST

2016 11.26 SAT.
1st
1. ALLEGRIA
2. BAILA ME
3. AMOR DE MIS AMORES
4. PHARAON
5. L'AMOUR D'UN JOUR
6. PETINGO
7. MADRE MIA
8. TODOS OLE
9. LIBERTANGO
10. INSPIRATION
11. DJOBI DJOBA
12. BAMBOLEO
EC1. VOLARE
EC2. MY WAY
 
2nd
1. ALLEGRIA
2. BAILA ME
3. AMOR DE MIS AMORES
4. PHARAON
5. L'AMOUR D'UN JOUR
6. PETINGO
7. MADRE MIA
8. TODOS OLE
9. LIBERTANGO
10. INSPIRATION
11. LA MONTAGNE
12. HOTEL CALIFORNIA
13. DJOBI DJOBA
14. BAMBOLEO
EC1. VOLARE
EC2. MY WAY

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