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KOOL & THE GANG

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


ゴリゴリのファンク、メロウなバラード、ジャズのテイストを盛り込んだホーン・セクションの響き。ワン&オンリーのパーティ・ユニット"クール&ザ・ギャング"が、今年も元気な姿を見せてくれました。前身バンドの結成は1964年、現在のバンド名になってからも46年が経つという、超の字のつく老舗です。創立メンバーのベース奏者ロバート・クール・ベルはますます元気、リード・ヴォーカルを担当するショーン・マッキラーとラヴェル・エヴァンスの活気あるパフォーマンスも見事でした。

リズム・セクションが先にステージで演奏を始め、続いてホーン・セクションやヴォーカリストが登場します。「パーティの準備はいいか?」という呼びかけに、すさまじい歓声があがります。あとはただ、次から次へと登場する有名曲に身をまかせるだけです。「Fresh」、アミル・ベイヤンのロック調ギターが炸裂する「Tonight」、「Emergency」でフロアを熱くした後は(ホーン・セクションの面々が、吹いていないときに行なうダンスも圧巻でした)、「Joanna」でクールダウン。「ここにいるすべての女性に捧げたい」というMCも粋です。

「1970年代にトリップしよう!」という声のあと、グループの出世曲が次々と登場します。「Funky Stuff」、「Jungle Boogie」などなど、これらが新曲として出た頃、ぼくの記憶によればクール&ザ・ギャングはよく、"クルセイダーズ"や"アース、ウィンド&ファイアー"と並ぶブラック・ファンクの有力グループとして雑誌に紹介されていました。クルセイダーズも今はなく、アースも先ごろモーリス・ホワイトを失ってしまいました。しかしロバート・クール・ベルは健在、「Funky Stuff」ではステージ前方に出てベースとコーラスの両方で存在感を発揮しました。また「Hollywood Swinging」では歌詞の一部を"トーキョー・シティ"と替えて熱唱。サン・ラー・アーケストラの一員でもあるマイケル・レイ(トランペット)、他界したクリフォード・アダムス(オルガン奏者チャールズ・アーランドらとも共演)の後釜を務めるジャーメイン・ブライソン(トロンボーン)らも、ジャズのルーツを強く反映したアドリブで喝采をさらいます。

バンドの熱気と客席の熱狂がぶつかりあい、もう勢いは止まりません。「Ladies Night」(ベルのベース・ソロも聴くことができました)、オーディエンスのスクリームが炸裂した「Get Down On It」、そして極めつけの「Celebration」。文字通りの"セレブレイション"にあふれたショウを、ぼくは心から満喫しました。パーティは24日まで開催!
(原田 2016 2.22)


Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2016 2.21 SUN.
1st
1. OPENING
2. FRESH
3. TONIGHT
4. EMERGENCY
5. MISLED
6. JOANNA
7. TOO HOT
8. FUNKY STUFF
9. JUNGLE BOOGIE
10. HOLLYWOOD SWINGING
11. CHERISH
12. REGGAE DANCING
13. LADIES NIGHT
14. GET DOWN ON IT
EC. CELEBRATION
 
2nd
1. OPENING
2. FRESH
3. TONIGHT
4. EMERGENCY
5. MISLED
6. JOANNA
7. TOO HOT
8. FUNKY STUFF
9. JUNGLE BOOGIE
10. HOLLYWOOD SWINGING
11. CHERISH
12. LADIES NIGHT
13. GET DOWN ON IT
EC. CELEBRATION

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