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MATT BIANCO

artist MATT BIANCO

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


"ハイブリッド"という言葉は、このユニットのためにあるような気がします。マット・ビアンコ、1年ぶりの再登場です。キーボード奏者のマーク・フィッシャーが長期療養のため不参加なのは残念ですが、独特の音作りは健在。ボサ・ノヴァ、サルサ、ジャズ、ポップス、R&B、ロック・・・さまざまな音楽の要素をスマートに取り入れながら、オーディエンスを高揚させてくれました。

イントロが出てきただけで「あっ、この曲だ!」とわかる定番を数多く持つマット・ビアンコですが、今回もオープニングから「DANCING IN THE STREET」、「SUNSHINE DAY」、「HI-FI BOSSANOVA」と、惜しげもなく十八番を連発します。一緒に合唱するひとあり、手拍子するひとあり、立ち上がって踊るひとあり、と、ファンも思い思いに彼らの音楽を楽しんでいます。フィッシャーの不在を補うべく、どのメンバーも気合十分。フロントマンであるマーク・ライリーのヴォーカルはもちろんのこと、テナー・サックス&フルートのアンディ・ロス、ギターの名手トニー・レミーらも会心のパフォーマンスを繰り広げます。フィッシャーの代役として参加したローラン・デ・ヴォスは「Lost In You」で、実にきめ細かなキーボード・ソロを聴かせてくれました。バック・コーラスを務めたふたりの女性シンガーも大変な実力派で、「TOO LATE FOR LOVE」ではメグ・カヴァナー、「HALF A MINUTE」ではシアの美しい歌声がフィーチャーされました。

個人的には、ラテン色の濃いナンバーがさらに多くなったように感じましたが、その音作りは非常に都会的で涼しげです。パーカッションやブラス楽器を加えず、フルートを多用しているところも、彼らならではのこだわりでしょう。昨年、結成30周年を迎えたマット・ビアンコ。その勢いは増すばかりです。
(原田 2015 8.29)

SET LIST

2015 8.28 FRI.
1st & 2nd
1. DANCING IN THE STREET
2. SUNSHINE DAY
3. HI-FI BOSSANOVA
4. MEDUSA
5. TOO LATE FOR LOVE
6. HALF A MINUTE
7. WHOSE SIDE ARE YOU ON?
8. MORE THAN I CAN BEAR
9. ANOTHER TIME ANOTHER PLACE
10. YEH YEH
11. DON'T BLAME IT ON THAT GIRL
12. GOOD TIMES
13. LOST IN YOU
EC. GET OUT OF YOUR LAZY BED

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