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TOWER OF POWER

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


あの猛暑はどこへやら、すっかり涼しくなってきた今日このごろですが、ブルーノート東京の中は快い熱気に包まれています。そうです、今年で結成48年目に入った最強ファンク軍団、タワー・オブ・パワー(TOP)のステージが行なわれているのです。

リーダーのテナー・サックス奏者エミリオ・カスティーヨ、バリトン・サックス奏者のスティーブン・ドク・クプカといった重鎮はもちろん健在。体調を崩してしばらく戦線から離れていたベース奏者、フランシス・ロッコ・プレスティアの復帰も嬉しい限りです。昨年の公演でエミリオは「ロッコは"次回こそ来る"と張り切っていたよ」と語っていましたが、まさに有言実行、ゴリゴリの16ビートで健在ぶりをアピールしてくれます。以上の大ベテラン3人に中堅、若手が加わって、世代を超えてグルーヴしまくるのが今のタワー・オブ・パワーです。レイ・グリーンのヴォーカルもしっかり板につき、ときにファルセットも駆使しながら、あるときはワイルドに、あるときはセクシーに、名曲の数々を歌いまくりました。

「Ain't Nothin' Stoppin' Us Now」、「You Ought to Be Havin' Fun」、「You Strike My Main Nerve」等が、つぎつぎと登場しては観客を沸かせます。貫禄のあるサル・クラッチオーロと小柄なアドルフォ・アコスタは、ふたりともアンサンブルもソロも抜群のトランペッター。このセット唯一のスロー・テンポだった「Time Will Tell」では、アドルフォの甘美なフリューゲルホーンも楽しむことができました。いっぽう"すべてのビューティフル・レディに捧げる"という前置きから始まった「Don't Change Horses (In The Middle Of A Stream)」では、レイが客席に降り、女性客の目の前で熱唱する一幕も。じっくりと聴かせた後は、「Soul Vaccination」(レイのトロンボーン・ソロもフィーチャーされました)や「What Is Hip?」などが押し寄せるように登場してオーディエンスを総立ちにさせました。

公演は27日まで行なわれます。常に全力投球、永遠に新鮮なタワー・オブ・パワーのサウンドを、ぜひ全身で体感してください!
(原田 2015 8.25)


●TOWER OF POWER
SAPPORO CITY JAZZ "North JAM Session"
2015 8.29 sat. 札幌芸術の森野外ステージ
詳細はこちら

SET LIST

2015 8.24 MON.
1st
1. WE CAME TO PLAY
2. SOUL WITH A CAPITAL S
3. CAN'T YOU SEE (YOU DOIN' ME WRONG)
4. (TO SAY THE LEAST) YOU'RE THE MOST
5. YOU GOT TO FUNKIFIZE
6. WILLING TO LEARN TO LOVE
7. JAMES BROWN MEDLEY
8. SO VERY HARD TO GO
9. WHAT IS HIP?
EC. YOU'RE STILL A YOUNG MAN
 
2nd
1. I LIKE YOUR STYLE
2. AIN'T NOTHIN STOPPIN' US NOW
3. YOU OUGHT TO BE HAVING FUN
4. ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND
5. YOU STRIKE MY MAIN NERVE
6. JUST ENOUGH AND TOO MUCH
7. TIME WILL TELL
8. MAYBE IT'LL RUB OFF
9. DON'T CHANGE HORSES IN THE MIDDLE OF A STREAM
10. SOUL VACCINATION
11. SO VERY HARD TO GO
12. WHAT IS HIP?
EC. THIS TIME IT'S REAL

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