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JOHN SCOFIELD "Uberjam" @COTTON CLUB

artist JOHN SCOFIELD , LOUIS CATO

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


キレキレのジョンスコ節が炸裂! 

昨日行なわれたジョン・スコフィールド"ウーバージャム"の「コットンクラブ」公演は熱狂につぐ熱狂、興奮につぐ興奮のまま、最後には観客のほぼ全員がスタンディング・オベイションで熱烈な声援を送るという感動的なものとなりました。「We Love You!」と叫んでステージを降りたジョンの満面の笑顔が目に焼き付いています。明日からの「ブルーノート東京」公演は、さらにすごいことになるのではないかと、ぼくは期待を抑えきれません。

「コットンクラブ」公演のセカンド・セットは、アルバム『Up All Night』に入っている「Thikhathali」から始まりました。曲名はちょっとインド風ですが、曲調はマヌ・ディバンゴ+ジェームス・ブラウン+フェラ・クティといった感じです。2台のVOXアンプを使ったジョンのトーンは粘っこく唸り、マーカス・ミラーやリチャード・ボナからも誘いを受ける天才(といっていいでしょう)ルイス・ケイトーは2台のスネア・ドラムを使い分けながらソリストを煽ります。アンディ・ヘスは4弦エレクトリック・ベースで黙々と低音をキープし、アヴィ・ボートニックは単音よりも和音を使ったソロやカッティングでサウンドに彩りを加えます。続いてはウーバージャムのファースト・アルバムに入っていた「Snap, Crackle Pop」。CDではアダム・ダイチがドラムスを叩いていましたが、ルイスのうねりまくるビートも悶絶もの。4者の音をクリアに、立ち上がり鋭く客席に届けるウーバージャム専属エンジニアの手腕にも最敬礼です。

打ち込みのリズムに各楽器が自在に絡むレゲエ調の「Dub Dub」、この日このセットで世界初披露されたジョンとアヴィの合作(ジョンは「ワールド・プレミアだよ」と語っておりました)「September 4」等が続き、本編ラストはルイスがリード・ヴォーカルをとる「I Don't Need No Doctor」。大のR&B〜ファンク好きでもあるジョンスコとはいえ、まさかこれをこの場所に持ってくるとは思いませんでした。もともとレイ・チャールズのヒット曲で、ジョン・スコフィールドはアルバム『That's What I Say』の中でジョン・メイヤーのヴォーカルをフィーチャーしてプレイしていましたが、ルイスの歌声に他のメンバーがバック・コーラスをつけるブルース・ロック的なライヴ・ヴァージョンも格別です。

時折ギターの弦をピックでこすってターンテーブルのような音を出したり、アヴィとハモリながらフレーズを繰り出したり。オーディエンスを200%楽しませながら、自身も最高にプレイを楽しんでいるジョンの姿は文句なしに爽快でした。「ブルーノート東京」公演は明日から開催されます。
(原田 2015 5.27)

Photo by Y.Yoneda

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